(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2021511007
(43)【公表日】20210430
(54)【発明の名称】エネルギ管理システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/28 20060101AFI20210402BHJP
   H02J 3/30 20060101ALI20210402BHJP
   H02J 15/00 20060101ALI20210402BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20210402BHJP
   G06Q 50/06 20120101ALI20210402BHJP
【FI】
   !H02J3/28
   !H02J3/30
   !H02J15/00 H
   !H02J3/38 110
   !G06Q50/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】2020540493
(86)(22)【出願日】20190123
(85)【翻訳文提出日】20200812
(86)【国際出願番号】GB2019050190
(87)【国際公開番号】WO2019145712
(87)【国際公開日】20190801
(31)【優先権主張番号】1801278.1
(32)【優先日】20180126
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】1806879.1
(32)【優先日】20180427
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519385098
【氏名又は名称】グリッド エッジ リミテッド
【住所又は居所】イギリス国 バーミンガム ビー4 7エルアール ザ プライオリー クィーンズウェイ 46 ザ マクラーレン ビルディング
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン トーマス
【住所又は居所】イギリス国 バーミンガム ウエスト ミッドランズ ビー4 7エルアール ザ プライオリー クィーンズウェイ 46 マクラーレン ビルディング グリッド エッジ リミテッド
(72)【発明者】
【氏名】スコット ジェームズ
【住所又は居所】イギリス国 バーミンガム ウエスト ミッドランズ ビー4 7エルアール ザ プライオリー クィーンズウェイ 46 マクラーレン ビルディング グリッド エッジ リミテッド
(72)【発明者】
【氏名】ライト ダニエル
【住所又は居所】イギリス国 バーミンガム ウエスト ミッドランズ ビー4 7エルアール ザ プライオリー クィーンズウェイ 46 マクラーレン ビルディング グリッド エッジ リミテッド
【テーマコード(参考)】
5G066
5L049
【Fターム(参考)】
5G066HB08
5G066JA01
5G066JB02
5G066JB06
5L049CC06
(57)【要約】
サーバにリンクされたエネルギ管理システムを介して、通常の周波数を持つ交流電力供給グリッドに接続されている、エネルギ貯蔵およびエネルギ消費資産のネットワークを持つビルディング。エネルギ管理システムは、エネルギ消費資産の時間に対するエネルギ消費を一定期間測定し、取得した測定値を格納し、時間に対してエネルギ貯蔵資産に貯蔵されたエネルギを、一定期間測定し、取得した測定値を格納する。エネルギ消費量と保存エネルギ量の測定値は、特定の期間における、基本的な正味エネルギ需要を導き出すために使用される。個々の期間における正味エネルギ需要は、1つ以上の第三者にエクスポートされる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギ管理システムは、エネルギ消費資産の、時間に対するエネルギ消費を、一定期間測定し、得られた測定値を格納し、エネルギ貯蔵資産に、時間に対して貯蔵されたエネルギを一定期間測定し、得られた測定値を格納し、また、エネルギ消費量と保存されたエネルギの測定値を使用して、特定の期間における、基本的な正味エネルギニーズを導き出し、個別の期間における、正味エネルギニーズを、1人以上の第三者にエクスポートする、サーバにリンクされたエネルギ管理システムを介して、通常の周波数を持つ交流電力供給グリッドに接続されている、エネルギ貯蔵資産およびエネルギ消費資産のネットワークを持つビルディング。
【請求項2】
前記ネットワークで消費される、または貯蔵されるエネルギは、一人以上の第三者により為された要求に従って変化する、請求項1に記載のビルディング。
【請求項3】
前記ビルディングに対するエネルギ需要を変化させることの影響が評価され、そのような評価は、第三者によるそのような要求を受け入れるか、または拒否するために使用される、請求項2に記載のビルディング。
【請求項4】
複数の第三者によって行われた要求または提案のシステムに対する全体的な利益が、エネルギ管理システムによって、所定の基準または動的な基準(財務上の利益など)に従って評価され、要求が優先順にインプリメントされる、請求項2または3に記載のビルディング。
【請求項5】
電力供給内のエネルギに対する、全体的な需要を示す電力供給のパラメータが測定され、前記電力供給内に、消費することができる多くのエネルギがあるとき、前記エネルギ管理システムは、前記電力供給から取得されたエネルギを調整し、それを前記エネルギ貯蔵資産に貯蔵させ、電気エネルギの需要が高いときに、前記エネルギ消費資産により、電力供給から取られるエネルギを低減する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のビルディング。
【請求項6】
前記パラメータは、電力供給の周波数であり、前記周波数が、電力供給の通常の頻度よりも1%以上低下したときに、前記エネルギ管理ユニットが、取られるエネルギを減らし、前記電力供給の周波数が、前記通常の電力供給の周波数よりも1%以上高い場合、前記エネルギ消費資産によって取られるエネルギを増やす、請求項5に記載のビルディング。
【請求項7】
前記パラメータが電源の電圧であり、前記電圧が、事前設定された最大値を超えると、電源から取得されるエネルギを増加させ、電源の電圧が、事前設定された最小値を下回ると、電源から取得されるエネルギを減少させる、請求項5に記載のビルディング。
【請求項8】
前記エネルギ貯蔵資産は、通常の需要を通じて、それらの貯蔵容量の事前設定された最大値を受け取るように制限されており、残りの容量は、前記電力供給の周波数、または電圧が、事前設定された最大値を超えているとき、過剰電力をオフロードするためにグリッドに利用可能である、請求項5乃至7のいずれか一項に記載のビルディング。
【請求項9】
前記事前設定された最大値は、前記エネルギ貯蔵資産の貯蔵容量の50%である、請求項8に記載のビルディング。
【請求項10】
分散型ネットワーク事業者によって決定されたヘッドルーム内の前記分散型ネットワーク事業者に、エネルギをエクスポートする、請求項1から9のいずれか一項に記載のビルディング。
【請求項11】
前記エネルギ貯蔵資産が充電ポイントでの車両のバッテリ、または他のエネルギ貯蔵手段を含む、車両充電ポイントを含むサイトにあるまたはリンクされた、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のビルディング。
【請求項12】
ある期間におけるビルディングの居住者の予測された快適さの測定値が、エネルギ消費資産のエネルギ要件、およびエネルギ貯蔵資産の貯蔵容量を予測する際に導き出される、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のビルディング。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エネルギのユーザに関するコストを最適にするとともに、電力供給者が、電気需要をより良く調整するのを支援するための、ビルディングエネルギ管理システムに関する。それは、またエネルギ供給者が、グリッド(grid)の負荷を部分的に管理することができるシステムを提供する。
【背景技術】
【0002】
既存のビルディングエネルギ管理システムは、一般に、ビルディング技術サービス(HAVC、照明等)、およびビルディングにより使用されるデバイスのエネルギ消費を管理し、制御し、モニタするのを手助けする、コンピュータベースシステムであるという意味において受動的である。それらは、ビルディングシステムマネージャが、ビルディングのエネルギ使用を管理することと、ビルディングのエネルギ性能を制御および改善することの両方を必要とする、情報とツールを提供する。これらのレガシーシステムは、システムを制御するために、人工知能を自動的に使用せず、人間の管理者に、エネルギ消費をより良く制御するためのツールと情報を提供する。
【0003】
ごく最近に、BuildingIQ(登録商標)のような限定的な人口知能システムは、地域の天気予報、ビルディングの占有率、エネルギ価格、料金および需要応答信号に関するデータを、継続的に取得する。これらの入力に基づいて、そのようなシステムは、数千回のシミュレーションを行い、これから先の期間、通常は、次の24時間の最も効率的な運用戦略に到達する。そのようなシステムは、次に、ビルディング管理システムと通信し、ビルディングの暖房、冷房および換気の設定を変更し、これらの設定を最適化する。
【0004】
従来のシステムは、エネルギ供給側の問題に気づいていない。エネルギ生成システムは、需要が低いときに、過度のエネルギを生産し、需要が高いときに、エネルギが不足する傾向があり、その結果、後者の高価な予備発電システムは、追加の需要を満たすために、急遽稼働させる必要がある。
【0005】
過剰な供給は、需要が少ないときや、過剰なエネルギ供給時に、電力を消費する魅力的な料金を消費者に提供する発電会社を通じて、部分的に処理される。したがって、一定期間にわたって需要を平滑化し、予備の発電容量の必要性を最小限に抑えることができる、エネルギ管理システムが必要である。
【発明の概要】
【0006】
本発明によれば、ビルディングは、エネルギ貯蔵およびエネルギ消費資産のネットワークを有し、前記ネットワークは、サーバにリンクされたエネルギ管理システムを介して、通常の周波数を有する交流電力供給グリッドに接続されている。エネルギ管理システムは、エネルギ消費資産の、時間に対するエネルギ消費を一定期間測定し、サーバで取得した測定値を保存し、エネルギ保存資産に、時間に対して貯蔵されたエネルギを一定期間測定し、 取得された測定値、およびエネルギ消費量と、保存されたエネルギの測定値を使用して、特定の期間における基本正味エネルギ需要を導き出し、個々の期間における正味エネルギ必要量を、1人以上の第三者にエクスポート(export)する。
【0007】
ベースおよび正味エネルギニーズに関する情報を提供されるサードパーティは、特定の期間における、そのようなネットワークのエネルギニーズを提供し、グリッドのベースエネルギニーズを、特定の価格で利用可能な供給と比較し、運営者に、グリッドで予測されるエネルギ不足時に、ネットワークのエネルギ需要を削減する、またはグリッドで予測されるエネルギ超過時に、ネットワークのエネルギドローダウン(energy drawdown)を増加させる、インセンティブ(incentive)を提供する機会がある。したがって、本発明によるエネルギ消費システムのさらなる態様では、ネットワークは、外部要求(external request)に応答して、基本エネルギ必要性に関する情報が提供される、当事者からの要求に応じて、基本エネルギ必要性から、エネルギ要件を変更する。
【0008】
応答は、手動介入、自動介入、またはより一般的には、要求が特定のパラメータを使用してコンピュータシステムの担当者によって確認され、任意のインプリメンテーション前に受け入れ、または拒否される半自動介入の形をとることが可能である。受け入れは通常、そのような変更を受け入れるために、第三者により提供された金銭的条件(financial terms)に基づく。金銭的条件の受諾および要求がインプリメントされたことの確認の証明は、通常、「ブロックチェーン(block-chain)」テクノロジーの形式になる。本発明の他の特徴は、添付の実施例および特許請求の範囲から確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明による管理されたエネルギシステムを有するビルディングの概略図である。
【図2】図1のビルディングの空冷資産の概略図である。
【図3A】図2の冷却システムを制御するエネルギ管理システムの使用を説明する。
【図3B】図2の冷却システムを制御するエネルギ管理システムの使用を説明する。
【図3C】図2の冷却システムを制御するエネルギ管理システムの使用を説明する。
【図3D】図2の冷却システムを制御するエネルギ管理システムの使用を説明する。
【図3E】図2の冷却システムを制御するエネルギ管理システムの使用を説明する。
【図4A】ビルディングエネルギ管理システムからエクスポートされた情報の、第三者による使用に基づくエネルギ消費システムへの介入を示す図である。
【図4B】ビルディングエネルギ管理システムからエクスポートされた情報の、第三者による使用に基づくエネルギ消費システムへの介入を示す図である。
【図5】電気自動車充電ネットワークが、近接して設置された図1のビルディングを示す図である。
【図6】図1のビルディングにおけるエネルギ消費を予測するための、快適度測定の使用を説明する。
【図7】図1に示されるエネルギ管理システムのための、好ましい動作パラメータの選択を図示するベン図(Venn diagram)を示す。
【図8】ビルディングのさまざまな領域の快適性に対する方向と、外面の影響を示すビルディングの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1において、ビルディングまたはビルディングのグループ101には、ビルディングまたはビルディングのグループ101の個々の部屋または領域に配置された、資産(Asset)1、資産2、資産3…資産Nの多数の換気、暖房、冷却装置が含まれる。資産1、2、3・・・Nは、単独でまたは集合的に、エネルギを蓄積する能力を有する。エネルギ貯蔵は、例えば、ヒートシンク、バッテリ、フライホイール、汲み上げポンプ装置(up-hill pumping device)またはその他の形態であってもよい。
【0011】
ビルディングまたはビルディング群101の換気、加熱および/または冷却は、資産1、2、3…Nをオンおよびオフに切り替え、それらにエネルギを蓄積させるビルディングエネルギ管理システム103によって制御される。資産1、2、3 ... Nはグリッド105から電力141を引き出し、イーサネットまたはWi−Fi接続(各資産への個別の電源接続)を使用して、ビルディングのエネルギ管理システム103によって制御される、それぞれの電力引き下げは、明確にするために省略される。
【0012】
ブロードバンド接続131は、ビルディングエネルギ管理システム103を、ビルディングまたはビルディング群101から離れているか、またはそれと同じ場所に配置され得る、1つまたは複数のサーバ107にリンクする。サーバは、人工ニューラルネットワークを提供し、ビルディングのエネルギ管理システム103を介して、これらの資産から取得した資産1、2、3 ... Nの既知の消費パターンに基づいて、エネルギ要件に関する予測情報115を経時的に生成する。この情報は、曜日ごとに、異なる使用パターンを反映するために、個々の曜日の各資産1、2、3…Nに関するプロファイル113として保存される。予測およびスポットエネルギコスト情報109は、電力供給業者から取得され、資産のコストモデルに供給される。気象情報111、特にビルディングまたはビルディング群101の場所における、当面の将来の気温および湿度の予測は、サーバ107にダウンロードされる。
【0013】
サーバ107上のニューラルネットワークは、経験に基づいてプロファイル113を継続的に更新する、回帰ベースの予測学習プログラムであり、このようにして、プロファイルは、時間の経過とともに「よりスマート」または現実をより反映するようになる。
【0014】
気象情報111と資産プロファイル113を組み合わせることにより、今後の資産のエネルギニーズを1時間ごと、1分ごとに予測することができる。これをコスト情報109と組み合わせることで、コストを予測し、ビルディングエネルギ管理システムにプログラムして、エネルギコストが最低で、資産1が発生したときにグリッド105から電力を引き出すためのエネルギ引き下げプロファイルを準備することができ、資産1、2、3、...Nは、エネルギコストが高いときに使用するのに十分な、過剰エネルギを貯蔵するため、資産1、2、3、...Nは、予測されるよりも高いコストのときにグリッド105からエネルギを引き出す必要がない。
【0015】
しかしながら、図1に示される実施形態は、これよりもさらに進んでいる。リンク151を介して、グリッドの周波数が、例えば、公称周波数(英国では50Hz)よりも1%増加するため、サーバ107上のニューラルネットワークは、グリッド105に過剰電力があるときを識別する。この時点で、サーバ107は、ビルディングのエネルギ管理システムを切り替えて、資産1、2、3、…Nにエネルギを取らせ、事前設定された最大値まで、エネルギを蓄積させる。そのドローダウンと、特定の時間にエネルギプロファイルに従ってドローダウンされるものが、利用可能な容量を超えて、関係する資産を使用する場合、グリッドから余計なエネルギをドローダウンすることが優先されるので(事前設定プロファイルに従うのではなく)、管理システムは常に、合意された最大までの、過剰なエネルギを吸収する能力の可用性を、電力会社に保証する。過剰なエネルギを最大まで吸収する能力は、時間ベースで、エネルギ供給者と合意することができ、そのため、記載された容量は、グリッドの1日または1週間の特定の時間にのみ、利用できる。
【0016】
図2は、図1のシステムが適用された、資産の1つである冷却ユニットの概略図を示す。ユニットは、ダクト201を含み、その中にファン202が取り付けられて、部屋などの閉鎖空間から、熱交換器203を介して冷却器(chiller)に空気を送る。冷却器からの暖かい空気は、熱交換器203を通過して、熱交換器を通過する流体に熱を放散し、流体貯蔵タンク211の底部から、温められた流体を、流体貯蔵タンクの最上部に運ぶダクト213に至る。温められた流体は、タンク211の上部から、温かい流体ダクト224を通って、電気冷却器221、または吸収冷却器222に運ばれる。冷却器では、流体は、冷却され、冷却流体ダクト223を介して、タンク211の底に戻される。
【0017】
電気冷却器221と吸収冷却器222の両方において、エネルギは、冷却器内のポンププロセスで消費される。タンク211の使用は、ユニットに、冷却された流体のためのかなりの貯蔵能力を与える。したがって、冷却器221または222が、熱交換器203での即時の使用に必要とされるよりも、多くの流体を冷却することを可能にすることによって、冷却された流体の貯蔵が、後の使用のために構築される。ある意味では、タンク211は、システム内でエネルギ電池として機能する。エネルギコストが低いときに冷却器を稼働させ、冷却した流体を、後で使用するために保管することにより、熱交換器203からの即時の需要を満たすために、冷却器を稼働させるシステムよりも、大幅なコスト削減を実現できる。
【0018】
単純な既知のシステムでは、熱交換器203は、タンク211無しで、冷却器221または222に、直接接続される。この場合、冷却器に対する最大の需要は、外部温度が最も高い1日の時間帯に発生し、おそらく、他の場所にある同様の機器が、エネルギ源を要求していて、電力網の供給が、不足している場合である。
【0019】
本発明を採用することにより、低コストおよび/または過剰供給の時に、グリッドからエネルギを取り出すことができ、供給不足がある場合および/またはコストが高い場合には、取り出されない。冷却するのではなく、加熱するために、ライン212、213、223、224の流れが逆転し、冷却器が、流体ヒーターとして機能する。
【0020】
図3Aから3Eは、図2に示される資産に適用される、本発明のエネルギ管理システムの有益な影響を示す。図3Aに、商業施設への電力供給の典型的な料金体系を示す。06 30と17 30の間、そして再び20 30と03 30の間で、標準料金が301に適用される。03 30から06 30の間に、価格302は低く、標準料金の約半分であり、その時間帯における需要の低さを反映している。17 30から20 30の間の価格は、303で、その時間帯における電気エネルギの需要が高いことを反映している。図3Bは、主にタンク内の流体貯蔵の結果として、図2のバー310の資産のエネルギ需要、および資産バー311からのエネルギ損失を示す。このモードの図2の資産は、以前の要件パターン、気象情報、つまり外気温の予測に基づいて、資産へのエネルギ供給を制御する従来のビルディングエネルギ管理システムで動作している。従って、システムは、グリッドからエネルギを引き出し、短期的な予測とニーズを満たす傾向がある。グリッドからいつでも取得された電気エネルギは、バー322で示され、ライン321は、保存されたエネルギを示し(図2の資産の場合)、これは、タンク211内の冷却液の形をしている。消費されるエネルギと要求されるエネルギを一致させることにより、システムは、タンク内のエネルギ貯蔵を、容量の約50%に維持し、貯蔵されたエネルギは、ライン324で表される。このシステムは、エネルギ貯蔵容量に、約50%の冗長性があるが、システムはまた、17 30から20 30の間のピーク期間にグリッドから、かなりの量のエネルギを取得している。
【0021】
図3Cは、同じシステムを示すが、今度は、エネルギ価格情報を使用している。このモデルでは、システムは、予測される将来の需要を考慮に入れて、価格が最も低いとき、総容量まで、エネルギを引き出す。このモデルのエネルギ消費パターン310は、既存の標準的な、ビルディングエネルギ管理システムによる、モデル制御のパターンと同じである。資産は、電気料金が最も低い03 30から06 30の間にグリッドからエネルギを取得し、そのエネルギを冷却された流体として、タンク211に貯蔵することを優先し、貯蔵されたエネルギが、約11 30までの貯蔵エネルギ容量の約10%に減少するまで、システムからさらなるエネルギを取得しない。その時間帯の料金は、標準料金であるため、貯蔵を、容量の10%に維持するのに、十分なエネルギを引き出すが、当面は過剰に引き出さない。例示された資産の場合、需要が高い時間は、ちょうど、電力供給料金が、最も高いときである17 30から20 30の間である。最高の料金を支払うことを避けるために、システムは高い需要を予測し、標準料金が適用されるときに、その需要を満たすのに十分なエネルギを貯蔵する(標準料金はピーク料金の約半分である)。システムに貯蔵されているエネルギは、ライン331で示され、これは、エネルギが比較的安価なときに、貯蔵のためにグリッドからエネルギが取り出された後ピークに上昇し、エネルギがタンク211から取り出されるにつれ低下し、エネルギが、相対的により安価な期間に使用されるように見ることができる。見て分かるように、貯蔵が単に需要に一致している場合、ライン331は、容量の10%に低下する。エネルギ貯蔵パターンが、図3Bのそれから変化したので、ライン311によって表される、資産からのエネルギ損失のパターンは変化する。損失は、エネルギ再充電直後の、図3Bの損失よりも高くなるが、エネルギ貯蔵が、容量の10%に減少すると低くなる。図3Bの従来のビルディングエネルギ管理システムと比較して、全体の損失は、以前の値から44%削減され、ランニングコストは17.6%削減された。
【0022】
発電会社は、生成された余剰エネルギを吸収したり、エネルギ需要が、発電容量を超えたときに、短時間で供給を停止したりする必要があるため、会社は余剰エネルギを消費するために、支払う料金を設定している。図3Dでは、システムは、一度に50%を超える入力容量を要求しないように構成されており、残りの50%の容量は、グリッド内のエネルギに利用できるようになっている。これは、図1を参照して説明したようにグリッドの周波数を監視し、タンク211に利用可能な容量まで、短時間に蓄えられるように、電力が流れることを可能にすることによって、制御される。監視システムは、グリッドでの周波数低下によって、グリッドでの発電容量の不足も特定する。システムは、資産が電力を取るのを停止する。この後者の機能は、電力会社が、主要な商業消費者のスポット価格に移行するにつれて、さらに重要になるであろう。この場合、価格はいつでも実際の需要に関連する。
【0023】
図3Dは、図2に示されるエネルギ消費資産に関連して、図1に説明されるようなエネルギ管理システムの使用の効果を図示する。図3Dでは、エネルギ管理システムは、バー342で表される、資産の電力使用量を容量の50%に制限し、バー343で示される、残りの50%は、グリッドで余剰電力のオフロード(off-load)に使用することができる。バー310で表される資産の出力は、いつでも変化しないが、タンク211に保存されたエネルギの補充率(図2)は、より長い期間にわたって広がっている。しかし、これらの期間は、エネルギコストが、ピークコストを下回っているときなので、供給される総エネルギのコストについては、図3Cのモデルとの違いはない。但し、グリッドが、余剰エネルギを、総資産の50%までオフロードする能力があるため、この施設には、エネルギ会社から追加の支払いがある。さらに、資産には、グリッドの需要が高いときに、短期間の供給の撤回に耐える弾力性があり、これは、グリッドの周波数が現在のレベルを下回ったことが検出されたときに、行うことができる(英国では50Hz)。
【0024】
図3Dでは、システムの損失は、バー311で示され、これらの損失は、図3Cのモデルよりも少し高いが、図3Bのモデルを大幅に下回っている。しかしながら、図3Bの標準的なビルディングエネルギモデルに対して、消費者へのコスト削減。下の表1は、図3B、3C、および3Dのモデルの影響を示す。
【表1】
したがって、図1のシステム(本発明)を使用して達成されることは、注目に値する。
【0025】
図3Eは、連続する2つの夏の日のコストを示す。1日目は、例3B、3Cおよび3Dが、作成された日である。2日目は暖かった次の日である。暖かい天候の結果、2日目には、より多くのエネルギが消費されたが、従来のビルディング管理システムのバー351(1日目)と361(2日目)からの相対的なコスト削減は、従来のビルディング管理制御を用いたコストを示す。バー371および372は、エネルギコストに従って管理する、1日目および2日目のコストを示し、バー381および382は、本発明によるビルディングエネルギ管理システムを使用した、1日目および2日目のコストを示す。ライン391は、従来のビルディング管理システムを使用した、1日目と2日目の累積コストを示し、ライン392は同じであるが、コストに基づいて制御するビルディング管理システムを使用している。ライン393は、この発明に従うビルディング管理システムを用いた、1日目と2日目の累積コストを示す。
【0026】
例として説明されているビルディングの資産は、スペースの冷暖房システムであるが、ビルディング内の任意の暖房、冷房、または暖房の資産、および実際に、関連するエネルギ貯蔵設備が設けられた、機械やその他の動力装置に適用可能である。記載されているエネルギ貯蔵設備は、液体タンクであるが、バッテリやフライホイールなどの、他のエネルギ貯蔵設備を使用することもできる。そのような貯蔵設備の主な基準は、電力が遮断される可能性のある期間中に、関連する資産にエネルギを貯蔵して供給する、十分な容量があることである。
【0027】
前述の例では、グリッドの需要レベルは、供給の頻度を測定することによって、識別されるが、供給の電圧、グリッドの需要が低いことを示す事前設定された電圧よりも高いこと、およびプリセット電圧超過需要よりも低いことによっても、識別することができる。
【0028】
前述の例で説明したシステムを使用して、トレーダ、配電会社、エネルギ集約会社などのサードパーティに、このようなシステムを使用する消費者からの予測需要に関する情報、所定期間における電力消費を、低減または増大させるためのシステム内の柔軟性、および第三者が、所定期間における消費の調整を達成しようとする能力を、提供するために使用することもできる。
【0029】
たとえば、英国およびその他の地域では、エネルギは、取引商品である。サプライヤ企業は、毎日をカバーする30分ごとのスロットで、サプライ品の長期および短期の契約(contacts)でエネルギを購入する。これらの契約の価格は、30分スロットの予測需要によって異なる。スロット取引の開始が停止する前の、事前設定された時間(通常は英国では30分)において、ナショナル・グリッド(National Grid)は、エネルギ供給会社が、契約供給と、実際の需要との間の任意の不足を補うために、利用可能にする迅速なリソースを有する。しかし、供給会社は、非常に高くなる可能性のある、そのような短期供給の価格を制御できず、イベント後しばらくの間、そのような供給のコストを把握できない。そのような供給を購入する必要性を回避するために、本発明のシステムは、契約されたエネルギ供給が、特定の期間、供給不足になったとき、システムを使用する消費者が、需要に柔軟になり得、消費者が、需要を低減することを模索する度合いに関する情報を、供給会社のエネルギトレーダに与える。同様に、特定の期間にエネルギ供給業者が、予測された需要よりも多くのエネルギを契約している場合、システムは、関連する期間に、多くの電力を吸収できる消費者の識別を可能にする。本発明の方法によって提供される柔軟性により、高コストの予備供給、または過剰な契約供給を吸収することなく、契約供給の不足を、削減または排除することができる。契約された供給が、実際の要件を下回るか、または上回ると予測される期間に、需要を削減、または増加するための価格が、消費者に提供される。もちろん、その価格は、市場で追加の供給を確保するために、トレーダが支払う必要がある価格、または過剰な供給によって発生する損失よりも、低くなる。
【0030】
別の例として、現在英国では、配電会社(いわゆる配電網事業者)がすべての需要を満たすのに十分な配電容量を設置しようとしている。これは高価である。さらに、消費者が、太陽光発電などのマイクロ発電容量を設置し、バッテリの貯蔵を増やし、将来的には、車両の充電設備を、必要な配電容量を予測して設置することが、ますます困難になり、需要と供給の供給源が、不透明になっている。さらに、太陽光や風力に基づく供給は、天候に応じて大幅に変動する可能性がある。考えられる、あらゆる状況に対処する容量を設置するのではなく、配電ネットワーク事業者は、本発明のシステムが、消費者の予測需要と、その需要を変える消費者の能力を知ることにより、非常に有利であり、過剰な需要を減らすことができることに基づいて、計画を立てることができることを見出すであろう。消費者には、配電網事業者が、過剰な需要を抱えている期間に、需要を削減するための価格が提示される。
【0031】
この後者の場合、配電ネットワーク事業者システムの電圧は、配電ネットワーク事業者、または配電ネットワーク事業者への第三者サービスプロバイダによって測定され、エネルギ消費および貯蔵システムに需要を削減するよう要求し、システムまたはそのマネージャーは、次に応答する。応答は、手動でシステムを上書きするか、自動で行うことができる。
【0032】
エネルギアグリゲータ(energy aggregator)も同様に動作し、需要を、削減または増加する可能性を特定することで、エネルギアグリゲータは、複数の入力にわたって、供給を平滑化することができる。同様の消費者価格インセンティブ構造も、想定することができる。
【0033】
これは、複数のエネルギ会社、配電会社、および集約会社からの入札が、需要を削減または増加させるために行われる、スタッキングシステム(stacking system)につながる。スタッキングシステムは、入札が消費者にとって有利な場合、入札情報とシステムの他の動作パラメータを使用して、自動的に識別する。競合する入札、または特定の時間における、予測消費の変化の場合、これは最も価格的に有利であるか、または入札が、補完的であるかどうかである。
【0034】
図4Aおよび4Bは、1つの可能なインプリメンテーションを示す。エネルギ消費および貯蔵システムは、エネルギ供給業者および配給業者が、24時間前倒しで利用可能なkWhの観点から、30分の期間で、利用可能な柔軟性を利用できるようにする(401)。それはまた、グリッド402から引き出されるエネルギの減少によって引き起こされる、例えば、空間温度への影響を示す予測曲線を、エネルギ消費および貯蔵システムのオペレータに、提供することができる(402)。示される例では、予測されるエネルギ需要は、バー411および412として示され、下部バー411は、必要なエネルギ需要を示し、上部バー412は、システムのユーザが、需要を減らすための配給業者のエネルギ会社との取引として犠牲になる準備ができていると、予測される需要である。予測された需要の結果として、システムによって維持されている、ビルディングの予測温度は、ライン421で示さる。エネルギ会社または配電会社が、バー413で示される30分スロットでの柔軟な需要要素を放棄することを、オペレータに希望する場合、システムは、ビルディングの修正予測温度(ライン422)を予測する。実際には、ライン423は、この例で発生したことを示している。これは、予測よりも少し優れている。ビルディングの温度の予測を検討することにより、システムのユーザは、バー413の範囲で使用するエネルギの削減を許可するかどうかを、決定することができる。この例に示すように、ビルディングのオペレータが、ビルディング内の最低気温を、24℃に設定している場合、エネルギ供給が減少しても、予測温度は、その温度を超えたままであり、オペレータは、価格に対して、バー413の高さの範囲までの、低減されたエネルギ入力を受け入れる準備をするが、バー411で示される、柔軟性の無いエネルギの必要性は、低減しない。
【0035】
システムは、システム内の資産が、エネルギを吸収できる期間を、30分のスロットに投影することもでき、これは、バー430で示される。エネルギ発生器または分配器が、システム内の過剰エネルギを吸収することを望んだ場合、バー430は、エネルギ消費および貯蔵システム内のどの資産が、過剰供給を、吸収および貯蔵する能力を有するかを示し、これは、エネルギ発生器または分配器が利用できるようにすることができる。
【0036】
最後のツールとして、複数のサイトにまたがって動作し、複数のサプライヤ、流通会社、アグリゲータが、関与するシステムの支払いの取り決めをインプリメントするために、必要な種類の契約を、安全に実行する複雑さは、おそらくブロックチェーン技術の使用を必要とする。ブロックチェーン技術は、需要の変更の要求が行われたこと、変更が行われたこと、変更された需要の結果としての支払い期限(payment due)および支払いを安全に確立することができる。使用される、実際の監視および請求システムは、本発明の範囲外である。
【0037】
本発明のさらなる使用において、電力不足のときに、グリップにおけるエネルギは、ビルディングからグリッドに、ビルディング内の貯蔵システムに貯蔵されたエネルギから、エクスポートすることができる。関連する分散型ネットワーク事業者は、関連する分散型ネットワーク事業者によって設定されたヘッドルーム(headroom)内で、本発明を使用するビルディングから、エネルギを受け取るための、ヘッドルームを決定することができる。次に、ビルディング管理システムは、分散型ネットワークオペレータが提供する価格で、グリッドにエネルギを供給するという、要求に応答できる。
【0038】
本発明のさらなる展開では、ビルディングは、電気自動車充電ポイントが設置されている場所にあり、充電ポイントにある車両は、エネルギ貯蔵資産を含む。これは図5に例示される。図5では、電気自動車充電ポイント501のネットワークは、エネルギ貯蔵、およびエネルギ消費資産の資産2、3、4、…Nのネットワーク102を既に有し、ビルディング101に接続されているビルディング101に、隣接またはリンクされたサイトに設置され、図5では、エネルギ管理システム103を介して、分散型ネットワーク事業者(DNO)によって制御される、エネルギ管理システム103を介して、ローカル電力供給接続141に至る、交流電力供給グリッド105が、降圧変圧器として示される。電気自動車充電ポイントのネットワーク501は、電気自動車充電ポイント507を含み、そのいくつかは、電気自動車509に接続された充電が示されている。
【0039】
ローカル供給接続141は、通常、過負荷になる前に、ビルディングと車両の両方の充電ネットワーク501に供給する能力が、制限されており、接続が過負荷になり、失敗する危険性がある。1つのオプションは、より大容量の接続をインストールすることであろう。しかし、広く適用された、その救済策は、非常に高価で破壊的なものになるであろう。また、ピーク負荷に対応するために、グリッド内の全体的な発電容量を、増やす必要がある場合もある。
【0040】
この例では、ビルディングのエネルギネットワーク102と、電気自動車充電ポイントネットワーク501の、合計負荷を管理することにより、追加の容量を提供する必要性がほとんど回避される。さらに、車両509は、エネルギを管理する際に、ビルディングネットワーク資産に関連して使用できる、さらなるエネルギ貯蔵および消費資産を提供する。ビルディング101は、重要な電気自動車充電設備がビルディング101の近くに提供され得る状況の例であり、ショッピング複合施設、倉庫、空港ターミナルビルディングまたは鉄道駅であり得る。
【0041】
さらなる開発では、エネルギ管理システム103は、空港およびホテルの事前予約駐車スペースに、一般的な種類の、車両駐車予約システム510にリンクされる。このようなシステムを使用することにより、エネルギ管理システム103は、車両充電ネットワーク501の、今後の需要を認識し、予測された需要に従って、ビルディング101および車両充電ネットワーク501における、エネルギ要件に優先順位を付けることができる。
【0042】
電気自動車充電ネットワーク501、およびビルディング資産2、3、…Nのネットワーク102は、グリッド105から電力141を引き出す。それぞれの電力低下は、イーサネット、またはWi−Fi接続を使用して、エネルギ管理システム103によって制御される(各資産への個々の電力接続は、明確にするために省略する)。
【0043】
ブロードバンド接続131は、エネルギ管理システム5を、サイトから離れているか、サイトと同じ場所にある、サーバ107にリンクする。サーバは、人工ニューラルネットワークを提供し、電気自動車充電ネットワーク501の既知の消費(または予測)パターンエネルギー要件と、エネルギ管理システム103を介して、それらの資産から取得した資産2、3、…Nに基づく、エネルギ要件に関する予測情報を、経時的に生成する(115)。この情報は、電気自動車充電ネットワーク501と、個々の曜日の各資産2、3、…Nに関するプロファイル113として保存され、日によって異なる使用パターンを反映する。予測およびスポットエネルギコスト情報109は、電力供給業者から取得され、資産のコストモデルに供給される。気象情報111、特にビルディングまたはビルディンググループ101の場所と、電気自動車充電設備501の地域における、当面の将来の気温と湿度の予測が、サーバ107にダウンロードされ、気象が車両の充電ネットワーク501の使用、および需要に、大きな影響を与える可能性があることに留意する必要がある。
【0044】
気象情報111と資産プロファイル113、および車両予約システム510に関する、車両予約システムからの情報を組み合わせることにより、車両充電ネットワーク501、および他の資産の将来のエネルギ需要の、1時間毎/1分毎の予測を得ることができる。これをコスト情報109と組み合わせることにより、エネルギコストが最もひくく、電気乗物充電ネットワーク501および資産2、3、・・・Nに使用するための十分な余剰エネルギを貯蔵させるとき、または、エネルギコストが高いので、乗物充電ネットワークおよび資産2、3、・・・Nが、予測されるより高いコストのときに、グリッド105からエネルギを引き出す必要がないとき、または、要求がローカル供給141の容量を超えることが予測されるとき、コストを予測し、ビルディングエネルギ管理システムが、グリッド105からパワーを引き出すためのエネルギドローダウンプロファイルを作成するようにプログラミングすることを可能にする。
【0045】
エネルギは、低コストまたは過剰供給時にグリッドから取得でき、供給不足がある場合や、コストが高い場合には取得できない。ビルディング内のエネルギ貯蔵庫から、エネルギを取得して、電気自動車充電ネットワーク内の、優先度の高い充電ポイントに電力を供給し、必要に応じて、ビルディング101を加熱、または冷却することができる。
【0046】
車両充電ネットワーク501からの予測需要情報は、ビルディングエネルギネットワーク102からの予測情報と組み合わされ、その情報を使用して、サイト管理にアプローチし、グリッド105での電力の低下、または過剰に適合するように、予測需要制御システムを変更して、予想される短期の需要を満たすことができる、エネルギ供給会社に、エクスポート(export)される。電力会社とサイト管理者の間で、支払いの取り決めを合意することができ、これは、電力会社が不足分を補うために、スポット市場で会社が支払う必要がある価格と比較すると、節約になる。
【0047】
図5の発明の配置は、ショッピングセンター、空港ターミナル、鉄道駅、倉庫などのビルディングに隣接するか、またはビルディングにリンクされた駐車場を参照して説明されているが、充電設備などの任意の電気自動車充電設備、例えば、電気自動車の場合は、フォークリフトトラックや、ビルディング内で使用される輸送車両のような電気自動車の充電設備に、簡単に適用することができる。これらの例には、倉庫内の商品のピッキングと移動に使用される車両、空港やその他の公共エリアで使用される、移動の少ない乗客を輸送するための、電気輸送バギー、空港や鉄道駅で使用される荷物輸送機が含まれる。このような制御されたシステムでは、優先供給の導入を、簡単に使用可能である。
【0048】
図5に示す車両充電システムは、分散ネットワーク事業者が、前述のようにエネルギを受け取るように、ヘッドルームを設定する構成と組み合わせて使用できるため、グリッドが不足している場合、システムは、分散ネットワーク事業者によって決定された事前設定のヘッドルームまで、エネルギをエクスポートする。本発明の別の開発では、ビルディング内の快適性レベルの予測が、予測されるエネルギ需要プロファイルの一部として使用される。
【0049】
図6は、Center for the Built Environment(CBRE)Thermal Comfortツール(www.comfort.cbe.berkely.eduにある)を示しており、さまざまな入力に対して快適度の測定値を導き出す方法を示している。図示されたチャートでは、示されているパラメータ−気温、放射温度、風速、湿度は、人々が比較的低速でビルディング内を歩いている場合、快適度601を、バンド602が示す理想的なバンドに配置し、パラメータを変更することは、位置601を、少し快適ではないバンド603、または、あまり快適ではないバンド604、または、非常に不快なバンド605に移動させる。たとえば、気温が1.5℃上昇または下降し、他に何も変化しない場合、快適バンドは、バンド604に移動し、あるいは、風速が上昇すると、快適さが低下する。予想される衣服や活動は、劇的な影響を与える可能性があり、座っている人は、通常は、ビルディング外で、衣服を着て歩く人よりも、快適であるように、はるかに高い気温が必要である。
【0050】
図7は、ビルディング制御システムに対する、相反する要求を示すベン図を示し、円621は、ビルディングの目標二酸化炭素排出量、円622は、ビルディングのエネルギ使用の目標コスト、円623は、ビルディングの目標快適ゾーンを表す。ターゲットが適切に設定されている場合、通常は、3つのターゲットすべてが満たされる領域624があり、エネルギ管理システム103は、通常、ビルディングのエネルギをそのターゲットゾーン624内に制御するように設定される。
【0051】
また、図6の分析からもわかるように、ビルディングのさまざまな部分には、そのエリアにいる人の数、そのエリアで行われている活動、およびエリアで着用していそうな衣服に応じて、快適度を保証するのに必要な様々な制御パラメータを有することができる。さらに、ビルディングの一部の、たとえば太陽からの放射熱への曝露は、ビルディングのその部分のエネルギニーズに影響を与える。図8の図では、ブロック631、632、633は、ビルディングのさまざまな部分を示す。太陽は、ビルディングの右側と上にあると想定されている。ブロック631は、ビルディングの日当たりの良い側に屋根がないため、放射熱への暴露が最も少なく(屋根はブロック632の影にある)、ブロック631は、当然ビルディングの最も涼しい部分になりる。黒632は、側面と屋根が放射熱にさらされており、ビルディングの最も熱い部分になっており、ブロック633は、より小さな露出であり、おそらく両極端の間のどこかにある。また、人数、活動、および衣服も3つのブロックの快適さのレベルに影響し、したがって3つのブロックのエネルギ需要に影響することも明らかである。
【0052】
ブロック631、632、および633内の快適さ、温度、および空気循環に関する派生情報を使用して、これらのブロックのほとんどの人々に、最高の快適さを提供するように調整することができる。快適性対策も、ビルディングのブロック内の温度を下げるが、依然として快適であるか、あるいは多少快適ではないかもしれない、図6の図の領域内に留まることにより、エネルギ管理システム103に情報を提供して、例えば、ビルディングのブロック内の温度調整を可能にし、エネルギ消費を減らすことができる。ビルディング管理者に、エネルギコストを制御するためのより多くの柔軟性を与える。

【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【国際調査報告】