(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2021516311
(43)【公表日】20210701
(54)【発明の名称】流体機械、特にコンプレッサ装置
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/057 20060101AFI20210604BHJP
【FI】
   !F04D29/057 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】2020550097
(86)(22)【出願日】20190313
(85)【翻訳文提出日】20200917
(86)【国際出願番号】EP2019056255
(87)【国際公開番号】WO2019185351
(87)【国際公開日】20191003
(31)【優先権主張番号】102018204619.0
(32)【優先日】20180327
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 70442 シュトゥットガルト ポストファッハ 30 02 20
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】ラクフ トマス
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 71701 シュヴィーバーディンゲン ポンメルンシュトラーセ 2
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ ペーター
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 70569 シュトゥットガルト エンデルバングシュトラーセ 17アー
(72)【発明者】
【氏名】ラング トマス
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 70839 ゲルリンゲン ディッツィンガーシュトラーセ 6
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA12
3H130AB27
3H130AB42
3H130AC01
3H130AC11
3H130AC14
3H130BA54A
3H130BA54C
3H130BA54E
3H130BA73A
3H130BA73C
3H130BA73E
3H130DA02Z
3H130DB01X
3H130DB02X
3H130DB04X
(57)【要約】
本発明は、回転可能に配置される軸(14)のための少なくとも1つの軸受装置(36;36a;36b)を備えた流体機械(10)、特にコンプレッサ装置であって、前記少なくとも1つの軸受装置(36;36a;36b)が、前記軸(14)を半径方向および/または軸線方向に支持するための少なくとも1つの軸受要素(40,42;48)を有し、前記少なくとも1つの軸受要素(40,42;48)が、前記軸(14)を支持するために、加圧状態にあるガス状媒体で付勢可能であり、前記軸(14)が、駆動可能または駆動される流動要素(16)と、特にコンプレッサホイール(18)と結合され、前記流動要素(16)が、前記流動要素(16)を少なくとも部分的に取り囲むハウジング(20)内に配置され、前記加圧状態にある媒体が、少なくとも間接的に前記流体機械(10)から前記少なくとも1つの軸受要素(40,42;48)に供給可能である前記流体機械(10)、特に前記コンプレッサ装置に関する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能に配置される軸(14)のための少なくとも1つの軸受装置(36;36a;36b)を備えた流体機械(10)、特にコンプレッサ装置であって、前記少なくとも1つの軸受装置(36;36a;36b)が、前記軸(14)を半径方向および/または軸線方向に支持するための少なくとも1つの軸受要素(40,42;48)を有し、前記少なくとも1つの軸受要素(40,42;48)が、前記軸(14)を支持するために、加圧状態にあるガス状媒体で付勢可能であり、前記軸(14)が、駆動可能または駆動される流動要素(16)と、特にコンプレッサホイール(18)と結合され、前記流動要素(16)が、前記流動要素(16)を少なくとも部分的に取り囲むハウジング(20)内に配置され、前記加圧状態にある媒体が、少なくとも間接的に前記流体機械(10)から前記少なくとも1つの軸受要素(40,42;48)に供給可能である前記流体機械(10)、特に前記コンプレッサ装置において、
前記少なくとも1つの流動要素(16)と前記ハウジング(20)との間に漏れ隙間(30)が形成され、前記媒体を前記漏れ隙間(30)から少なくとも間接的に前記少なくとも1つの軸受装置(36;36a)に供給可能であること、および/または、前記流動要素(16)が前記媒体のための少なくとも1つの圧力排出孔(56)を有し、前記少なくとも1つの圧力排出孔を介して前記媒体を少なくとも間接的に前記少なくとも1つの軸受装置(36;36a;36b)に供給可能であることを特徴とする流体機械(10)、特にコンプレッサ装置。
【請求項2】
前記漏れ隙間(30)が、前記媒体のための少なくとも1つの圧力管(34)を介して、前記少なくとも1つの軸受装置(36;36a;36b)と結合されていることを特徴とする、請求項1に記載の流体機械。
【請求項3】
前記少なくとも1つの圧力排出孔(56)が、少なくとも間接的に前記媒体のための少なくとも1つの圧力管(66)を介して、前記少なくとも1つの軸受装置(36;36a;36b)と結合されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の流体機械。
【請求項4】
前記少なくとも1つの圧力管(34;66)の流動経路内に、別個の構成部品として形成される前記媒体のための蓄圧器(70)が配置されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の流体機械。
【請求項5】
前記少なくとも1つの軸受装置(36;36a;36b)の上流側に、前記媒体の圧力を調整する圧力調整装置(72)が接続されていることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一項に記載の流体機械。
【請求項6】
前記漏れ隙間(30)の領域がパッキン要素なしで形成されていることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載の流体機械。
【請求項7】
前記流動要素(16)が、放射状構成で形成されたコンプレッサホイール(18)として形成されていること、前記少なくとも1つの圧力排出孔(56)が、前記軸(14)の回転軸線(12)を中心とするピッチ円直径上に配置されて、別個の構成部材(62)に配置される環状溝(64)と協働し、前記環状溝の、前記少なくとも1つの圧力排出孔(56)とは逆の側が、前記少なくとも1つの軸受装置(36;36a)と結合されていることを特徴とする、請求項2〜6のいずれか一項に記載の流体機械。
【請求項8】
前記構成部材(62)が、リング状に形成され、前記流動要素(16)に関し位置固定して配置されていること、前記少なくとも1つの圧力排出孔(56)が、前記流動要素(16)の対向しあっている2つの軸線方向の端面の間に延在する貫通孔(58)として形成されていること、前記環状溝(64)が、半径方向において前記回転軸線(12)のまわりに周回するように延在している、円形に形成された環状溝(64)として形成されていることを特徴とする、請求項7に記載の流体機械。
【請求項9】
前記軸受装置(36b)が、前記軸(14)と結合されている軌道輪(38)の対向しあっている端面に作用するスラスト軸受であること、前記媒体が、前記軌道輪(38)の前記流動要素(16)側の端面にだけ作用することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の流体機械。
【請求項10】
前記流体機械がコンプレッサ装置(10)として形成されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の流体機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部の構成を備えた流体機械、特にコンプレッサ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
たとえばターボ機械の一部であるようなコンプレッサ装置を備えたこの種の流体機械は、支持されるべき軸を有し、支持領域で軸は典型的には1秒当たり100メートル以上の周速および/または100000/分以上の回転数を有することがある。軸の周速または回転数がこのように高い場合、オイル/グリース潤滑を有する通常のころ軸受は要求される寿命を保証できないことが多いので、軸のための軸受装置を加圧空気支援型軸受として次のように形成すること、すなわち加圧状態にある空気を圧力源の形態の外部の供給装置から軸受装置の軸受穴内へ供給するように形成することが知られている。軸受装置に加圧空気を供給するためのこの種の圧力源は、たとえば別個のコンプレッサ、または、付加的な装置から圧力の作用を受ける別個の蓄圧器から成っており、これにより技術水準から知られているコンプレッサ装置は比較的コスト高に形成され、または、高い装置技術コストを有する。
【0003】
後で公開された本出願人の特許文献1から、軸受装置に対しガス状媒体を供給するための付加的な別個の供給装置または圧力源を必要としないこの種の流体機械が知られている。必要としないのは、そのコンプレッサ段が、コンプレッサ段によって上昇した媒体または空気の圧力が印加される圧力排出部の領域で、蓄圧器の形態の供給装置と連結されており、蓄圧器も軸受装置の支持個所に対し空気を提供し、または、軸受装置に加圧状態にある空気を供給するからである。
【0004】
さらに、コンプレッサ装置の場合、コンプレッサ段を、特にコンプレッサホイールの形態でハウジング内に回転可能に支持させるのが通常であり、または、公知である。ハウジングとコンプレッサ段との間には構造上必然的に隙間が形成され、この隙間を介して、加圧状態にある媒体またはガスが流出することがある。漏れ損はコンプレッサ装置の効率低減と同義であるので、この漏れ隙間を特に別個のパッキン要素を用いて密封することが試みられる。しかしながら、この種のパッキン要素は付加的な構成空間を必要とし、コンプレッサ装置の構造コストまたは製造コストを上昇させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第102017211033A1号明細書
【発明の概要】
【0006】
請求項1の構成を備えた本発明による流体機械、特にコンプレッサ装置には、(ガス状の)媒体を少ない装置技術コストで少なくとも1つの軸受装置に供給可能であるという利点がある。このため、本発明によれば、少なくとも1つの流動要素とハウジングとの間にして媒体が増圧を有している領域に漏れ隙間が形成され、その際媒体を漏れ隙間から少なくとも間接的に少なくとも1つの軸受装置に供給可能であること、および/または、少なくとも1つの流動要素が媒体のための少なくとも1つの圧力排出孔を有し、圧力排出孔を介して媒体を少なくとも間接的に少なくとも1つの軸受装置に供給可能であることが見込まれている。
【0007】
したがって、2つの択一的な構造的構成(場合によっては組み合わせて適用できる)が提案され、すなわち一方でこの種の流体機械に設けられている漏れ隙間を、加圧状態にある媒体のための供給源として利用することが提案され、或いは、他方で少なくとも1つの圧力排出孔による流動要素(コンプレッサ段またはタービンホイール)の特殊な構造的構成が提案され、この場合圧力排出孔を介して、圧力の点で元の状態に比べて増強された媒体を少なくとも1つの軸受装置に供給可能である。
【0008】
流体機械またはコンプレッサ装置のこのような構造的構成には、加圧状態にある媒体を漏れ隙間の領域から提供する事例に対し、もしそうでなければ漏れ損回避のために設けられるパッキン装置を特に簡潔に構成でき、或いは、しかも完全に省略できるという利点があり、他方流動要素の領域に少なくとも1つの圧力排出孔が設けられている解決手段においては、圧力排出孔の適当な位置決めおよび数量または横断面積によって、軸を支持するために必要な媒体の量も圧力も特に簡単に制御または調整することが特に簡単に可能である。
【0009】
本発明による流体機械、特にコンプレッサ装置の有利な更なる構成は、従属請求項に取り上げられている。
【0010】
流体機械の有利な更なる構成では、漏れ隙間は、媒体のための少なくとも1つの圧力管を介して、少なくとも1つの軸受装置と直接結合されているように構成されている。これが意味するのは、漏れ隙間と軸受装置との間の結合はもっぱら適当な(圧力)管を介して行われ、冒頭で述べた技術水準とは異なり、たとえば別個の構成部品として形成される蓄圧器を必要としないということである。
【0011】
同様に、少なくとも1つの圧力排出孔を設ける場合、有利な構成では、少なくとも1つの圧力排出孔が、媒体のための少なくとも1つの圧力管を介して、少なくとも1つの軸受装置と直接結合されているように構成されている。
【0012】
特に、少なくとも1つの軸受装置のために流体機械またはコンプレッサ装置によって提供される媒体の圧力または量が変化する事例に対しては、択一的に、少なくとも1つの圧力管の流動経路内に、別個の構成部品として形成される蓄圧器が配置されているように構成されていてよい。蓄圧器は、一時的に媒体の量が少ない場合、または、圧力が小さい場合、十分に(ガス状の)媒体が軸の支持のために提供されるよう保証する。
【0013】
特に、別個の蓄圧器を用いた最後に取り上げた解決手段の場合、媒体が圧力管を介して直接漏れ隙間の領域から、または、少なくとも1つの圧力排出孔の領域から軸受装置に供給可能である事例に対しても、少なくとも1つの軸受装置の上流側に、軸受装置に供給可能な媒体の圧力または量を調整する圧力調整装置が接続されているように構成されていてよい。これにより、特に、場合によっては、軸の支持に負の影響を及ぼす、媒体の高すぎる圧力が回避される。
【0014】
流体機械、特にコンプレッサ装置の構造的コストまたは構成サイズを低減するため、特に媒体が漏れ隙間の領域から得られる実施態様の場合には、漏れ隙間の領域がパッキン要素なしで形成されているように構成されていてよい。
【0015】
流体機械、特にコンプレッサ装置の構造的変形実施態様では、その流動要素は、放射状構成で形成されたコンプレッサホイールを有し、その際少なくとも1つの圧力排出孔は、軸の回転軸線を中心とするピッチ円直径上に配置されて、別個の構成部材に配置される環状溝と協働し、該環状溝の、少なくとも1つの圧力排出孔とは逆の側は、少なくとも1つの軸受装置と結合されている。この種の構成には、コンプレッサホイールの回転の際に圧力排出孔が少なくとも一時的に環状溝と作用結合して、よって軸受装置と作用結合して配置されているという利点がある。
【0016】
最後に行った提案の特に有利な更なる構成では、前記別個の構成部材が、リング状または円板状に形成され、流動要素に関し位置固定して配置されているように構成され、且つ少なくとも1つの圧力排出孔が、流動要素の対向しあっている2つの軸線方向の端面の間に延在する貫通孔として形成されているように構成され、且つ環状溝が、半径方向において回転軸線のまわりに周回するように延在している、円形に形成された環状溝として形成されているように構成されている。特に環状溝のこのような構成には、流動要素がその回転軸線のまわりに回転している間ずっと、少なくとも1つの圧力排出孔と軸受装置との間に環状溝を介して常に空気圧的結合を形成可能であるという利点がある。
【0017】
軸受装置のコストを低減させる更なる構造的構成によれば、軸受装置は、軸と結合されている軌道輪の対向しあっている端面に作用するスラスト軸受であり、且つ媒体は、軌道輪の流動要素側の端面にだけ作用する。この種の構成は、軌道輪の、流動要素とは逆の側の端面で、軸受装置が、他の媒体源を介して供給を受けるか、或いは、別様に構成された軸受要素、たとえばフォイル軸受、ねじれ溝を介した支持部などを有しているかのいずれかで行われる。
【0018】
本発明の更なる利点、構成、詳細は、以下の有利な実施形態の説明から、および、図面を手掛かりにして明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1a】スラスト軸受またはラジアル軸受として形成された軸受装置に漏れ隙間の領域からガス状媒体を供給するようにしたコンプレッサ装置の領域での簡略縦断面図である。
【図1b】スラスト軸受またはラジアル軸受として形成された軸受装置に漏れ隙間の領域からガス状媒体を供給するようにしたコンプレッサ装置の領域での簡略縦断面図である。
【図2】軸受装置用の媒体が圧力排出孔の領域においてコンプレッサホイールに提供されるようにしたコンプレッサ装置の変形実施形態の縦断面図である。
【図3】中間接続される蓄圧器を使用した、図1および図2に比べて変形させたコンプレッサ装置の詳細図である。
【図4】軸受装置が1つの端面でのみコンプレッサ装置から媒体の供給を受けるようにした、図1および図2に比べて修正したコンプレッサ装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図において、同一の要素または同一機能の要素には同一の参照符号が付してある。
【0021】
図1aおよび図1bにかなり簡略化して図示した流体機械は、たとえば燃料電池システム、空調装置、ヒートポンプ、ターボチャージャー、燃料電池システム用タービン、または熱回収タービンの構成要素である。図1aおよび図1bの図示では、流体機械はコンプレッサ装置10の形態で形成されている。
【0022】
コンプレッサ装置10は回転軸線12で支持されている軸14を含み、その端面側端部で、放射状構成で形成されたコンプレッサホイール18の形態のコンプレッサ段16が軸14と相対回転不能に結合されている。コンプレッサ段16またはコンプレッサホイール18はハウジング20によって取り囲まれ、ハウジングは、ガス状媒体を、特に空気をコンプレッサ装置10内へ吸い込む取り込み領域22を有し、ガス状媒体は軸14が回転軸線12のまわりに回転する際にコンプレッサ段16によって圧縮され、または圧力に関し上昇し、その結果ハウジング20の排出領域24の領域で増圧状態で出て、図示していない消費装置に供給可能である。
【0023】
コンプレッサホイール18の、半径方向において回転軸線12のまわりに周回するように延在している縁領域26と、コンプレッサホイール18のためにハウジング20内に設けた受容穴28との間には、半径方向において周回するように延在する漏れ隙間30が形成され、漏れ隙間を介して、圧力の点で取り込み領域22に比べて上昇している媒体が漏れることができる。たとえば、漏れ隙間30の領域は、ハウジング20とは逆の側において、漏れ隙間30のほうに開口しているリング状の集積要素32によって取り囲まれ、集積要素を介して、漏れ隙間30から出る媒体を少なくとも1つの圧力管34を経て軸14のための軸受装置36に直接供給可能である。
【0024】
軸受装置36は、図1aではスラスト軸受として形成されており、軸14と相対回転不能に結合されている軌道輪38の対向しあっている2つの端面に配置されているリング状の軸受要素40,42を有している。両軸受要素40,42はそれぞれ供給孔44,46を有し、これら供給孔を介して、加圧状態にある媒体が圧力管34から軸受リング38の端面に作用して適当な圧力クッションの用を成すことで、ハウジング20に対する軸14の軸線方向支持を可能にしている。
【0025】
これに対し、図1bでは、軸受装置36aはラジアル軸受として形成され、軸14を半径方向において取り囲んでいる軸受要素48を含み、軸受要素には、供給孔50,52と少なくとも1つの圧力管34とを介して、加圧状態にある媒体を直接漏れ隙間30から供給可能である。
【0026】
図2には変形させたコンプレッサ装置10が図示されており、このコンプレッサ装置では、コンプレッサホイール55は、少なくとも1つの、しかし好ましくは複数の、回転軸線12を中心とするピッチ円直径上に等角度間隔で配置される、軸14に対し平行に延在する貫通孔58の形態の圧力排出孔56を有している。圧力排出孔56は、コンプレッサホイール55の、加圧状態にある媒体が入ってくるハウジング20側端面を、コンプレッサホイール55の背面側端面60と結合させている。
【0027】
圧力排出孔56の数量と直径とは軸受装置36aのために使用する媒体の量を決定するのに対し、圧力排出孔56と回転軸線12との半径方向の間隔は軸受装置36aのための媒体の圧力の大きさを決定する。
【0028】
コンプレッサホイール55は、ハウジング20とは逆の側において、少なくとも圧力排出孔56の領域で、位置固定して配置されているリング状要素62と重なり合うように位置決めされている。要素62は、圧力排出孔56と同じピッチ円直径上に、半径方向に周回するように延在する環状溝64を有し、環状溝は同様に少なくとも1つの圧力管66を介して軸受装置36aと作用結合して配置されている。
【0029】
図3には、少なくとも1つの圧力管34,66が蓄圧器70および圧力調整装置72の中間接続のもとに軸受装置36,36aと結合されている事例が図示されている。
【0030】
最後に、図4には、軸受装置36bの軸受リング38が、コンプレッサ段16側の端面に、コンプレッサ装置10から加圧状態にある媒体の供給を受ける軸受要素40を有し、他方軸受要素76を備えた軸受リング38の他の端面が他の(圧力)源74を介してハウジング20の方向に力の作用を受けている事例が図示されている。択一的に、軸受要素76は、ガス圧の作用を受ける軸受要素76として形成されていない軸受要素76であってもよい。
【0031】
以上説明したコンプレッサ装置10は、発明の思想を逸脱しなければ、多面的に変形または修正してよい。すなわち、コンプレッサ段16はたとえばスラスト構成で形成されるコンプレッサホイールを有していてよい。また、作用原理はタービンまたは作業機械にも適用できる。この事例では、コンプレッサ段16またはコンプレッサホイール18の代わりに、これに類似した作業段またはタービンホイールが使用される。
【符号の説明】
【0032】
10 流体機械
12 回転軸線
14 軸
16 流動要素
18 コンプレッサホイール
20 ハウジング
30 漏れ隙間
34 圧力管
36 軸受装置
36a 軸受装置
36b 軸受装置
38 軌道輪
40 軸受要素
42 軸受要素
48 軸受要素
56 圧力排出孔
58 貫通孔
62 リング状要素(別個の構成部材)
64 環状溝
66 圧力管
70 蓄圧器
72 圧力調整装置
【図1a】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4】
【国際調査報告】