(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2021517152
(43)【公表日】20210715
(54)【発明の名称】可溶性免疫受容体CD28を減少させるための方法および組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/00 20060101AFI20210618BHJP
   C07K 16/28 20060101ALI20210618BHJP
   C12P 21/08 20060101ALI20210618BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20210618BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210618BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20210618BHJP
   A61K 45/06 20060101ALI20210618BHJP
   A61K 38/17 20060101ALI20210618BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20210618BHJP
   A61K 31/7088 20060101ALI20210618BHJP
   A61K 39/00 20060101ALI20210618BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20210618BHJP
   G01N 33/53 20060101ALI20210618BHJP
   G01N 33/531 20060101ALI20210618BHJP
   C12N 15/113 20100101ALN20210618BHJP
   C12N 15/13 20060101ALN20210618BHJP
【FI】
   !A61K45/00
   !C07K16/28ZNA
   !C12P21/08
   !A61P35/00
   !A61P43/00 121
   !A61P37/02
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   !A61P43/00 111
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   !A61K39/395 D
   !G01N33/53 D
   !G01N33/531 A
   !C12N15/113 110Z
   !C12N15/13
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】80
(21)【出願番号】2020549021
(86)(22)【出願日】20190314
(85)【翻訳文提出日】20201015
(86)【国際出願番号】IL2019050292
(87)【国際公開番号】WO2019175885
(87)【国際公開日】20190919
(31)【優先権主張番号】62/643,334
(32)【優先日】20180315
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/643,355
(32)【優先日】20180315
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/774,254
(32)【優先日】20181202
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】520349023
【氏名又は名称】ビオンド バイオロジクス リミテッド
【住所又は居所】イスラエル国,2017400 ミスガブ インダストリアル パーク,ピー.オー.ボックス 4,ヤロック ストリート
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ハキーム,モッティ
【住所又は居所】イスラエル国,1934000 キブツ ガジット,ピー.オー.ボックス 45
(72)【発明者】
【氏名】アリシェケヴィッツ,ドロール
【住所又は居所】イスラエル国,3653405 キリヤット ティボン,ピー.オー.ボックス 3164,77ビー タマール ストリート
(72)【発明者】
【氏名】ハヴェス ジヴ,デーナ
【住所又は居所】イスラエル国,2192641 カルミエル,101/2 ハティバット エツィオーニ
(72)【発明者】
【氏名】メイリン,エドナ
【住所又は居所】イスラエル国,2514700 クファルヴラディム,15 ヤーラ ストリート
(72)【発明者】
【氏名】サピール,ヤイール
【住所又は居所】イスラエル国,2018400 マノフ
(72)【発明者】
【氏名】シュルマン,アヴィドール
【住所又は居所】イスラエル国,2017500 レイクフェット,7 シャクド ストリート
(72)【発明者】
【氏名】ベン−モーシェ,テヒラ
【住所又は居所】イスラエル国,6514867 テル アビブ,16 アムザレッグ ストリート
(72)【発明者】
【氏名】マンデル,ヤーナ
【住所又は居所】イスラエル国,2018400 マノフ
【テーマコード(参考)】
4B064
4C084
4C085
4C086
4H045
【Fターム(参考)】
4B064AG27
4B064CA19
4B064CC24
4B064CE12
4B064DA01
4C084AA02
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4C084AA17
4C084AA19
4C084AA20
4C084BA01
4C084BA08
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4C084BA23
4C084CA18
4C084DC50
4C084MA02
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZB071
4C084ZB072
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZC411
4C084ZC412
4C084ZC751
4C085AA03
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4C085CC23
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4C085GG04
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4C086AA01
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4C086MA01
4C086MA02
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4C086MA05
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB07
4C086ZB26
4C086ZC41
4C086ZC75
4H045AA11
4H045AA30
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA74
4H045GA26
(57)【要約】
可溶性免疫受容体レベルを減少させることを含む、癌を処置し、免疫療法を改善する方法が提供される。膜免疫受容体に結合し、受容体のタンパク質分解切断を阻害する薬剤、および可溶性免疫受容体に結合し、受容体アゴニストでもアンタゴニストでもない薬剤もまた、これらの薬剤の生成方法と同様に提供される。
【選択図】図10A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
癌の処置および/または予防を必要とする対象における癌を処置および/または予防する方法であって、前記対象における可溶性CD28(sCD28)レベルを減少させることを含む方法。
【請求項2】
PD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法を必要とする対象におけるPD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法を改善する方法であって、前記対象におけるsCD28レベルを減少させることを含む方法。
【請求項3】
免疫療法を必要とする前記対象が、癌に罹患している、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記対象が、PD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法に反応しないか、または反応が低い、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記減少が、前記対象の血液、末梢血、または腫瘍微小環境で生じる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記減少が、
a.前記対象に、sCD28に結合する薬剤を投与することであって、前記薬剤は、結合すると、前記sCD28を分解するか、または前記sCD28を分解の標的とする、投与すること;
b.前記対象に阻害性核酸分子を投与することであって、前記分子は、sCD28をコードするmRNAに結合し、膜CD28(mCD28)をコードするmRNAには結合しない、投与すること;
c.前記対象に、mCD28に結合し、前記mCD28のタンパク質分解切断を阻害する薬剤を投与すること;
d.前記対象に、ヒトCD28のストーク領域を含む二量体ペプチドを投与すること;
e.前記対象に、mCD28を切断することができるプロテアーゼを阻害する薬剤を投与すること、および
f.前記対象から血液を採取し、前記血液中のsCD28の量を減少させ、前記血液を前記対象に戻すことの少なくとも1つを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ストーク領域が、
a.アミノ酸配列GKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号9)もしくはKGKHLCPSPLFPGPS(配列番号36)を含む;
b.アミノ酸配列HVKGKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号10)からなる、または
c.(a)および(b)の両方である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、mCD28を分解しない、またはmCD28媒介免疫細胞活性化を減少させない、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記減少前の前記対象の血液が、少なくとも5ng/mlのsCD28を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記癌が、黒色腫、頭頸部癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、腎臓癌、胃癌および結腸直腸癌から選択される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記癌が、黒色腫、頭頸部癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、および結腸直腸癌から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記対象に別の免疫療法を施すことをさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記免疫療法が、
a.チェックポイント阻害剤;
b.キメラ抗原受容体(CAR)に基づく治療;および
c.癌ワクチンから選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記チェックポイント阻害剤が、PD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
膜CD28(mCD28)に結合し、前記mCD28のタンパク質分解切断を阻害する薬剤。
【請求項16】
前記薬剤が、CD28アゴニストでもアンタゴニストでもない、請求項15に記載の薬剤。
【請求項17】
前記薬剤が、前記mCD28を分解することも、mCD28媒介免疫細胞活性化を阻害することもない、請求項15または16に記載の薬剤。
【請求項18】
a.抗体依存性細胞媒介性細胞毒性(ADCC)もしくは補体依存性細胞毒性(CDC)を誘発しない;
b.IgG2もしくはIgG4を含む;
c.CDC、ADCC、もしくはその両方を減少させるように設計されたFcドメインを含む;
d.Fcドメインを欠乏している;
e.Fab断片である;
f.一本鎖抗体である;
g.単一ドメイン抗体である;
h.小分子である;
i.mCD28に特異的に結合するペプチドである;または
j.それらの組み合わせである、請求項15から17のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項19】
CD28のストーク領域内に結合する、請求項15から18のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項20】
前記ストーク領域が、
a.アミノ酸配列GKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号9)もしくはKGKHLCPSPLFPGPS(配列番号36)を含む;
b.アミノ酸配列HVKGKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号10)からなる;または
c.(a)および(b)の両方である、請求項19に記載の薬剤。
【請求項21】
少なくとも1つのプロテアーゼによるタンパク質分解切断を阻害する、請求項15から20のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項22】
前記少なくとも1つのプロテアーゼが、少なくとも1つのメタロプロテアーゼである、請求項21に記載の薬剤。
【請求項23】
前記少なくとも1つのメタロプロテアーゼが、ADAM10およびADAM17から選択される、請求項22に記載の薬剤。
【請求項24】
前記薬剤が、抗体またはその抗原結合断片であり、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含み、
CDR−H1は、配列番号30(GFTFSSYYMS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号31(TISDGGDNTYYAGTVTG)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号32(IHWPYYFDS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号33(RASSSVSYMN)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号34(ATSDLAS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号35(QQWSSHPPT)に示されるアミノ酸配列を含む、請求項15から23のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項25】
a.配列番号53のアミノ酸配列を含む重鎖;および
b.配列番号55のアミノ酸配列を含む軽鎖の少なくとも1つを含む、請求項24に記載の薬剤。
【請求項26】
可溶性CD28(sCD28)に結合し、CD28アゴニストでもアンタゴニストでもない薬剤。
【請求項27】
膜CD28(mCD28)に結合しない、請求項26に記載の薬剤。
【請求項28】
前記薬剤が、抗体またはその抗原結合断片、Fab断片、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、小分子、およびsCD28への特異的結合を有するペプチドから選択される、請求項26または27に記載の薬剤。
【請求項29】
生物におけるsCD28への前記薬剤の結合が、
a.前記結合したsCD28の分解;
b.血液からのsCD28の除去;および
c.前記結合したsCD28のリソソーム、エンドソーム、プロテアソームまたはそれらの組み合わせへの輸送の少なくとも1つをもたらす、請求項26から28のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項30】
前記sCD28のリガンドへの結合を阻害しない、請求項26から29のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項31】
二量体sCD28、単量体sCD28または両方に結合する、請求項26から30のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項32】
sCD28のIgVドメインの外側に結合する、請求項26から31のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項33】
前記薬剤が、抗体またはその抗原結合断片であり、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含み、
CDR−H1は、配列番号12(GYTLTNY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号13(NTYTGK)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号14(GDANQQFAY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号15(KASQDINSYLS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号16(RANRLVD)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号17(LQYDEFPPT)に示されるアミノ酸配列を含む;
CDR−H1は、配列番号18(GYTFTSY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号19(YPGDGD)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号20(NYRYSSFGY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号21(KSSQSLLNSGNQKNYLT)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号22(WASTRES)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号23(QSDYSYPLT)に示されるアミノ酸配列を含む;または
CDR−H1は、配列番号24(GYTFTDY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号25(NPNYDS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号26(SSPYYDSNHFDY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号27(SARSSINYMH)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号28(DTSKLAS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号29(HQRNSYPFT)に示されるアミノ酸配列を含む、請求項26〜32のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項34】
a.配列番号41、45または49から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖;および
b.配列番号43、47または51から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖の少なくとも1つを含む、請求項33に記載の薬剤。
【請求項35】
前記抗原結合断片が、Fv、Fab、F(ab’)、scFVまたはscFV断片からなる群から選択される、請求項33または34に記載の薬剤。
【請求項36】
ヒト化されている、請求項33から35のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項37】
前記薬剤が、抗体依存性細胞媒介性細胞毒性(ADCC)または補体依存性細胞毒性(CDC)を誘発しない、請求項33から36のいずれか一項に記載の薬剤。
【請求項38】
請求項15から25のいずれか一項に記載の薬剤を生成するための方法であって、
CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得し、プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する前記薬剤の能力を試験し、前記プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する少なくとも1つの薬剤を選択すること;または
薬剤をコードする核酸配列を含む1つまたは複数のベクターを含む宿主細胞を培養することであって、前記核酸配列は、
i.CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得すること;
ii.プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する前記薬剤の能力を試験すること;および
iii.前記プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する少なくとも1つの薬剤を選択すること
によって選択された薬剤のものである、培養することを含み、それによって請求項15から25のいずれか一項に記載の薬剤を生成する方法。
【請求項39】
前記プロテアーゼが、ADAM10およびADAM17から選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
CD28細胞外ドメインまたはその断片に特異的に結合する薬剤を取得することが、CD28ストークドメインに特異的に結合する薬剤を取得することである、請求項38または39に記載の方法。
【請求項41】
前記取得された薬剤の存在下でmCD28下流シグナル伝達をアッセイし、mCD28シグナル伝達を実質的に作動することも実質的に拮抗することもしない少なくとも1つの薬剤を選択することをさらに含む、請求項38〜40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
請求項26から37のいずれか一項に記載の薬剤を生成する方法であって、
CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得し、前記取得された薬剤の存在下でmCD28下流シグナル伝達をアッセイし、mCD28シグナル伝達を実質的に作動することも実質的に拮抗することもしない少なくとも1つの薬剤を選択すること;または
薬剤をコードする核酸配列を含む1つまたは複数のベクターを含む宿主細胞を培養することであって、前記核酸配列は、
i.CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得すること;
ii.前記取得された薬剤の存在下でmCD28下流シグナル伝達をアッセイすること;および
iii.mCD28シグナル伝達を実質的に作動することも実質的に拮抗することもしない少なくとも1つの薬剤を選択すること
によって選択された薬剤のものである、培養することを含み、それによって請求項26から37のいずれか一項に記載の薬剤を生成する方法。
【請求項43】
a.前記取得された薬剤のmCD28への結合を試験し、mCD28に結合しない少なくとも1つの薬剤を選択すること;および
b.取得された薬剤の癌患者からのsCD28への結合を試験し、癌患者からの前記sCD28に結合する少なくとも1つの薬剤を選択することの少なくとも1つをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記薬剤を取得することが、
a.前記CD28細胞外ドメインまたはその断片で生物を免疫し、前記免疫された生物から抗体を収集すること;
b.CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合するための薬剤のライブラリをスクリーニングし、結合する薬剤を選択することの少なくとも1つを含む、請求項38または40に記載の方法。
【請求項45】
前記CD28細胞外ドメインまたはその断片が、二量体または単量体である、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記生物が、ウサギ、マウス、ラット、サメ、ラクダ科動物、ニワトリ、ヤギおよびファージから選択される、請求項44または45に記載の方法。
【請求項47】
前記抗体を収集することが、
a.前記免疫された生物の脾臓からB細胞を抽出すること;
b.前記抽出されたB細胞を骨髄腫細胞と融合させてハイブリドーマを生成すること;および
c.前記ハイブリドーマから抗体を収集することを含む、請求項44から46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記結合する薬剤を選択することが、前記選択された薬剤を配列決定すること、および前記配列から前記薬剤の組換え形態を生成することを含む、請求項44または45に記載の方法。
【請求項49】
請求項38から48のいずれか一項に記載の方法により生成される薬剤。
【請求項50】
請求項15から37および49のいずれか一項に記載の薬剤、および薬学的に許容される担体、賦形剤またはアジュバントを含む医薬組成物。
【請求項51】
癌の処置および/もしくは予防、またはPD−1および/もしくはPD−L1に基づく免疫療法を必要とする対象における癌を処置および/もしくは予防する、またはPD−1および/もしくはPD−L1に基づく免疫療法を改善する方法であって、対象に請求項50の医薬組成物を投与することを含む方法。
【請求項52】
請求項1から12のいずれか一項に記載の方法により処置される対象の適合性を決定する方法であって、前記対象から試料を取得すること、および前記試料中のsCD28レベルを決定することを含み、5ng/mlを超えるsCD28レベルは、対象が請求項1から12のいずれか一項に記載の処置の方法に適していることを示す方法。
【請求項53】
請求項15から37および49のいずれか一項に記載の少なくとも1つの薬剤を含むキット。
【請求項54】
a.抗PD−1および/またはPD−L1免疫療法;
b.本発明の薬剤がPD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法と共に使用するためのものであることを示すラベル;ならびに
c.請求項15から37および49のいずれか一項に記載の前記少なくとも1つの薬剤を検出するための二次検出分子の少なくとも1つをさらに含む、請求項53に記載のキット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年3月15日の米国仮特許出願第62/643,334号、2018年3月15日の米国仮特許出願第62/643,355号、および2018年12月2日の米国仮特許出願第62/774,254号の優先権の利益を主張し、その内容はすべて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、免疫調節および免疫療法の分野にある。
【背景技術】
【0003】
適応免疫システムは、主に抗原特異的ヘルパーCD4+および細胞傷害性CD8+T細胞の刺激を調整することにより、病原体および癌細胞に対する調節および保護において重要な役割を果たす。抗原提示細胞(APC)によるT細胞の耐久性のある持続的な活性化には、i)T細胞受容体(TCR)とAPC上の主要組織適合性複合体(MHC)によって提示されるペプチドとの関与、およびii)APCによっても発現されるB7−1(CD80)およびB7−2(CD86)リガンドに結合するT細胞上の共刺激性CD28受容体が関連する。CD28共刺激の生物学的影響は数多くあり、免疫エフェクター機能を達成するために必要なしきい値を下げることによるT細胞周期の制御、拡大、分化、およびTCR刺激の増幅が含まれる。
【0004】
活性化共刺激分子CD28とは対照的に、構造的相同体である細胞傷害性Tリンパ球関連4(CTLA−4)は、CD28のトリガーによって駆動される膜発現を伴う抑制性共刺激受容体である。CTLA−4とCD28はどちらも、I型の膜貫通タンパク質である。それらの細胞外部分は、膜貫通領域に近接するIgVドメインの外側に位置するシステイン残基によってホモ共有結合されている1つのVセット免疫グロブリンスーパーファミリー(Ig−V)ドメインで構成されている。CTLA−4およびCD28は、類似しているものの、親和性および四次構造配置の点で異なる。CTLA−4は、B7分子との結合親和性がより高く、CD28とは異なる二量体化モードを有し、共有リガンドとの化学量論的結合が異なることが判明した。CD28は一価の結合化学量論を示し、CTLA−4は二価の様式で相互作用する。したがって、CTLA−4はCD28よりもはるかに高い親和性および結合力でB7分子に結合し、その結果、T細胞応答を下方調節し、抗原特異的寛容の開始に有利となる。
【0005】
いくつかの共刺激分子はいくつかの生理学的形態を有することが示されている。膜結合型に加えて、ナイーブ免疫細胞で発現する可溶型も報告されており、T細胞生物学の複雑さが増している。CD28(sCD28)の可溶型は、選択的にスプライシングされた遺伝子産物に起因するとされている。スプライシングイベントの結果、フレームシフトが発生し、翻訳が停止する前に137位のグリシンの後に2つのグルタミン酸残基が追加される。最終生成物は膜貫通領域および細胞質領域全体を欠失しており、重要なことに、二量体CD28のジスルフィド結合を媒介する141位のシステイン残基が欠失している(Magistrelli G.,Biochem Biophy Res Commun,1999)。単量体CD28可溶型の生物学的機能およびカウンター受容体結合が調査され(Hebbar,M.,Clin Exp Immunol,2004)、T細胞の増殖も阻害することが示された。それでも、二量体sCD28の場合、B7分子に結合することによりT細胞の機能を抑制するための調節的役割を有することが示唆されている(Sun,Z.,Centr Eur J Immunol,2014;Hebbar,M.,Clin Exp Immunol,2004)。驚くべきことに、自己免疫疾患患者の血清中のsCD28分子数の増加が報告されている(Wong,C.K.,Rheumatol,2005;Hamzaoui,K.,Clin Exp Rheumatol,2005;Hebbar,M.,Clin Exp Immunol,2004;Sun,Z.,Clin Immunol,2014)。sCD28の明確な源は議論の的となっている。自己免疫患者のT細胞の持続性炎症状態を反映するT細胞活性化のin vitroモデルを使用して、T細胞活性化のプロセス中に代替の可溶型の転写が抑制され、CD28の全長膜形態のみが明らかであり、一方培養中のsCD28の量は増加することが示されている(Hebbar,M.,Clin Exp Immunol,2004)。この現象は、CD28の膜形態の活発な脱落が血清中の可溶性分子の上昇の原因であるという提案につながったが、これはまだ証明されていない。T細胞活性化中の活発な脱落は、接着分子のタンパク質分解による持続的な活性化に対抗する調節メカニズムとして過去に説明されていた。
【0006】
CTLA−4は初期T細胞応答の振幅を制限するが、別の阻害性受容体PD−1は末梢のT細胞機能を抑制する。PD−1の発現はT細胞の活性化中に上昇し、その既知のリガンドはB7ファミリーホモログ:B7−H1(PD−L1)およびB7−H2(PD−L2)である。これらのホモログはAPCおよび癌細胞に見られ、活性化されたT細胞を細胞アネルギーの状態にして、免疫応答を弱める。したがって、CTLA−4およびPD−1/PD−L1軸に対する標的療法は、さまざまな種類の癌で臨床活性を示している。最近の研究では、CD28のシグナル伝達経路がPD−1によって標的化および抑制されることが示され(Hui,E.,Science,2017)、同時に、効果的なPD−1療法を行うためには、無傷の活性なCD28/B7軸が不可欠であるこが示されている(Kamphorst,A.O.,Science,2017)。
【0007】
しかしながら、すべての患者がPD−1に基づく免疫療法または一般的な免疫療法に応答するわけではなく、またしばしば再発する。したがって、患者の免疫細胞が癌を攻撃する能力を改善することができる方法および分子が大いに必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、可溶性CD28レベルを減少させることを含む、癌を処置し、PD−1/PD−L1に基づく免疫療法を改善する方法を提供する。膜CD28に結合し、mCD28のタンパク質分解切断を阻害する薬剤、および可溶性CD28に結合し、CD28アゴニストでもアンタゴニストでもない薬剤もまた、これらの薬剤の生成方法と同様に提供される。
【0009】
第1の態様によれば、癌の処置および/または予防を必要とする対象における癌を処置および/または予防する方法であって、対象における可溶性CD28(sCD28)レベルを減少させることを含む方法が提供される。
【0010】
PD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法を必要とする対象におけるPD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法を改善する方法であって、対象におけるsCD28レベルを減少させることを含む方法が提供される。
【0011】
別の態様によれば、可溶性CD28(sCD28)に結合し、CD28アゴニストでもアンタゴニストでもない薬剤が提供される。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、免疫療法を必要とする対象は、癌に罹患している。いくつかの実施形態によれば、対象は、PD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法に反応しないか、または反応が低い。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、減少は、対象の血液、末梢血、または腫瘍微小環境で生じる。いくつかの実施形態によれば、減少させることは、
a.対象に、sCD28に結合する薬剤を投与することであって、薬剤は、結合すると、sCD28を分解するか、またはsCD28を分解の標的とする、投与すること;
b.対象に阻害性核酸分子を投与することであって、分子は、sCD28をコードするmRNAに結合し、膜CD28(mCD28)をコードするmRNAには結合しない、投与すること;
c.対象に、mCD28に結合し、mCD28のタンパク質分解切断を阻害する薬剤を投与すること;
d.対象に、ヒトCD28のストーク領域を含む二量体ペプチドを投与すること;
e.対象に、mCD28を切断することができるプロテアーゼを阻害する薬剤を投与すること、および
f.対象から血液を採取し、血液中のsCD28の量を減少させ、血液を対象に戻すことの少なくとも1つを含む。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、ストーク領域は、
a.アミノ酸配列GKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号9)もしくはKGKHLCPSPLFPGPS(配列番号36)を含む;
b.アミノ酸配列HVKGKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号10)からなる、または
c.(a)および(b)の両方である。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、mCD28を分解しない、またはmCD28媒介免疫細胞活性化を減少させない。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、減少する前の対象の血液は、少なくとも5ng/mlのsCD28を含む。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、癌は、黒色腫、頭頸部癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、腎臓癌、胃癌および結腸直腸癌から選択される。いくつかの実施形態によれば、癌は、黒色腫、頭頸部癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、および結腸直腸癌から選択される。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、本発明の方法は、対象に別の免疫療法を施すことをさらに含む。いくつかの実施形態によれば、免疫療法は、
a.チェックポイント阻害剤;
b.キメラ抗原受容体(CAR)に基づく治療;および
c.癌ワクチンから選択される。
【0019】
いくつかの実施形態によれば、チェックポイント阻害剤は、PD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法である。
【0020】
別の態様によれば、膜CD28(mCD28)に結合し、mCD28のタンパク質分解切断を阻害する薬剤が提供される。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、薬剤は、CD28アゴニストでもアンタゴニストでもない。いくつかの実施形態によれば、薬剤は、mCD28を分解することも、mCD28媒介性免疫細胞活性化を阻害することもない。
【0022】
いくつかの実施形態によれば、薬剤は、
a.抗体依存性細胞媒介性細胞毒性(ADCC)もしくは補体依存性細胞毒性(CDC)を誘発しない;
b.IgG2もしくはIgG4を含む;
c.CDC、ADCC、もしくはその両方を減少させるように設計されたFcドメインを含む;
d.Fcドメインを欠乏している;
e.Fab断片である;
f.一本鎖抗体である;
g.単一ドメイン抗体である;
h.小分子である;
i.mCD28に特異的に結合するペプチドである;または
j.それらの組み合わせである。
【0023】
一部の実施形態によれば、薬剤は、CD28のストーク領域内に結合する。いくつかの実施形態によれば、ストーク領域は、
a.アミノ酸配列GKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号9)もしくはKGKHLCPSPLFPGPS(配列番号36)を含む;
b.アミノ酸配列HVKGKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号10)からなる;または
c.(a)および(b)の両方である。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、薬剤は、少なくとも1つのプロテアーゼによるタンパク質分解切断を阻害する。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのプロテアーゼは、少なくとも1つのメタロプロテアーゼである。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのメタロプロテアーゼは、ADAM10およびADAM17から選択される。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、薬剤は、抗体またはその抗原結合断片であり、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含み、
CDR−H1は、配列番号30(GFTFSSYYMS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号31(TISDGGDNTYYAGTVTG)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号32(IHWPYYFDS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号33(RASSSVSYMN)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号34(ATSDLAS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号35(QQWSSHPPT)に示されるアミノ酸配列を含む。
【0026】
いくつかの実施形態によれば、本発明の薬剤は、
a.配列番号53のアミノ酸配列を含む重鎖;および
b.配列番号55のアミノ酸配列を含む軽鎖の少なくとも1つを含む。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、薬剤は、膜CD28(mCD28)に結合しない。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、薬剤は、抗体またはその抗原結合断片、Fab断片、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、小分子、およびsCD28への特異的結合を有するペプチドから選択される。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、生物におけるsCD28への薬剤の結合は、
a.結合したsCD28の分解;
b.血液からのsCD28の除去;および
c.結合したsCD28のリソソーム、エンドソーム、プロテアソームまたはそれらの組み合わせへの輸送の少なくとも1つをもたらす。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、薬剤は、sCD28のリガンドへの結合を阻害しない。いくつかの実施形態によれば、薬剤は、二量体のsCD28、単量体のsCD28または両方に結合する。いくつかの実施形態によれば、薬剤は、sCD28のIgVドメインの外側に結合する。
【0031】
いくつかの実施形態によれば、薬剤は、抗体またはその抗原結合断片であり、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含み、
CDR−H1は、配列番号12(GYTLTNY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号13(NTYTGK)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号14(GDANQQFAY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号15(KASQDINSYLS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号16(RANRLVD)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号17(LQYDEFPPT)に示されるアミノ酸配列を含む;
CDR−H1は、配列番号18(GYTFTSY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号19(YPGDGD)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号20(NYRYSSFGY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号21(KSSQSLLNSGNQKNYLT)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号22(WASTRES)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号23(QSDYSYPLT)に示されるアミノ酸配列を含む;または
CDR−H1は、配列番号24(GYTFTDY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号25(NPNYDS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号26(SSPYYDSNHFDY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号27(SARSSINYMH)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号28(DTSKLAS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号29(HQRNSYPFT)に示されるアミノ酸配列を含む。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、本発明の薬剤は、
a.配列番号41、45または49から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖;および
b.配列番号43、47または51から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖の少なくとも1つを含む。
【0033】
いくつかの実施形態によれば、抗原結合断片は、Fv、Fab、F(ab’)2、scFVまたはscFV2断片からなる群から選択される。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、薬剤は、ヒト化されている。
【0035】
いくつかの実施形態によれば、薬剤は、抗体依存性細胞媒介性細胞毒性(ADCC)または補体依存性細胞毒性(CDC)を誘発しない。
【0036】
別の態様によれば、本発明の薬剤を生成するための方法であって、
CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得し、プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する薬剤の能力を試験し、プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する少なくとも1つの薬剤を選択すること;または
薬剤をコードする核酸配列を含む1つまたは複数のベクターを含む宿主細胞を培養することであって、核酸配列は、
i.CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得すること;
ii.プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する薬剤の能力を試験すること;および
iii.プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する少なくとも1つの薬剤を選択すること
によって選択された薬剤のものである、培養することを含み、それによって本発明の薬剤を生成する方法が提供される。
【0037】
別の態様によれば、本発明の薬剤を生成するための方法であって、
CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得し、取得された薬剤の存在下でmCD28下流シグナル伝達をアッセイし、mCD28シグナル伝達を実質的に作動することも実質的に拮抗することもしない少なくとも1つの薬剤を選択すること;または
薬剤をコードする核酸配列を含む1つまたは複数のベクターを含む宿主細胞を培養することであって、核酸配列は、
i.CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得すること;
ii.前記取得された薬剤の存在下でmCD28下流シグナル伝達をアッセイすること;および
iii.mCD28シグナル伝達を実質的に作動することも実質的に拮抗することもしない少なくとも1つの薬剤を選択すること
によって選択された薬剤のものである、培養することを含み、それによって本発明の薬剤を生成する方法が提供される。
【0038】
いくつかの実施形態によれば、プロテアーゼは、ADAM10およびADAM17から選択される。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、CD28細胞外ドメインまたはその断片に特異的に結合する薬剤を取得することは、CD28ストークドメインに特異的に結合する薬剤を取得することである。
【0040】
いくつかの実施形態によれば、本発明の方法は、取得された薬剤の存在下でmCD28下流シグナル伝達をアッセイし、mCD28シグナル伝達を実質的に作動することも実質的に拮抗することもしない少なくとも1つの薬剤を選択することをさらに含む。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、方法は、
a.取得された薬剤のmCD28への結合を試験し、mCD28に結合しない少なくとも1つの薬剤を選択すること;および
b.取得された薬剤の癌患者からのsCD28への結合を試験し、癌患者からのsCD28に結合する少なくとも1つの薬剤を選択することの少なくとも1つをさらに含む。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、薬剤を取得することが、
a.CD28細胞外ドメインまたはその断片で生物を免疫し、免疫された生物から抗体を収集すること;
b.CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合するための薬剤のライブラリをスクリーニングし、結合する薬剤を選択することの少なくとも1つを含む。
【0043】
いくつかの実施形態によれば、CD28細胞外ドメインまたはその断片は、二量体または単量体である。
【0044】
いくつかの実施形態によれば、生物は、ウサギ、マウス、ラット、サメ、ラクダ科動物、ニワトリ、ヤギおよびファージから選択される。
【0045】
いくつかの実施形態によれば、抗体を収集することは、
a.免疫された生物の脾臓からB細胞を抽出すること;
b.抽出されたB細胞を骨髄腫細胞と融合させてハイブリドーマを生成すること;および
c.ハイブリドーマから抗体を収集することを含む。
【0046】
いくつかの実施形態によれば、結合する薬剤を選択することは、選択された薬剤を配列決定すること、および配列から薬剤の組換え形態を生成することを含む。
【0047】
別の態様によれば、本発明の方法により生成される薬剤が提供される。
【0048】
別の態様によれば、本発明の薬剤、および薬学的に許容される担体、賦形剤またはアジュバントを含む医薬組成物が提供される。
【0049】
別の態様によれば、癌の処置および/もしくは予防、またはPD−1および/もしくはPD−L1に基づく免疫療法を必要とする対象における癌を処置および/もしくは予防する、またはPD−1および/もしくはPD−L1に基づく免疫療法を改善する方法であって、対象に本発明の医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。
【0050】
別の態様によれば、本発明の方法により処置される対象の適合性を決定する方法であって、対象から試料を取得すること、および試料中のsCD28レベルを決定することを含み、5ng/mlを超えるsCD28レベルは、対象が本発明の処置の方法に適していることを示す方法が提供される。
【0051】
別の態様によれば、本発明の少なくとも1つの薬剤を含むキットが提供される。
【0052】
いくつかの実施形態によれば、本発明のキットは、
a.抗PD−1および/またはPD−L1免疫療法;
b.本発明の薬剤がPD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法と共に使用するためのものであることを示すラベル;ならびに
c.請求項15から37および49のいずれか一項に記載の少なくとも1つの薬剤を検出するための二次検出分子の少なくとも1つをさらに含む。
【0053】
本発明のさらなる実施形態および適用可能性の全範囲は、以下に与えられる詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、本発明の趣旨および範囲内の様々な変更および修正が、この詳細な説明から当業者に明らかになるので、詳細な説明および特定の例は、本発明の好ましい実施形態を示す一方で、例示としてのみ与えられると理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】PBMCの刺激中に可溶性CD28が生成され、プロテアーゼ阻害剤(PI)の添加により中和される。ヒトCD28 ELISAで定量化された、SEB(0.5ng/mL、左側)またはCMVペプチド(0.5μg/mL、右側)で刺激されたPBMCの培養物における可溶性CD28の量の棒グラフ(上部パネル)である。プロテアーゼ阻害剤のカクテルを指示された濃度で加えた。全体的な健康およびエフェクター活性は、インターフェロンγの分泌によって検査された(下のパネル)。
【図2】PHAによるT細胞の刺激中に可溶性CD28が生成され、プロテアーゼ阻害剤の添加により中和される。一定濃度のプロテアーゼ阻害剤カクテル(2μM)の存在下、増加濃度のPHA(1〜4μg/mL、上のグラフPで刺激されたJurkat細胞(左上)または単離されたCD4 T細胞(右上)の棒グラフである。別のセットアップでは、PHA濃度を固定してJurkat T細胞(1μg/mL PHA、左下)またはヒトCD4 T細胞(2μg/mL PHA、右下)を刺激し、プロテアーゼ阻害剤カクテルの濃度を調整した(0.5〜2μM)。上清中のヒトCD28の濃度は、標準化されたサンドイッチELISAで定量化された。
【図3A-B】特定のADAM−10およびADAM−17阻害剤は、SEBによるヒトPBMC活性化中に可溶性CD28の蓄積を排除し、その生存能を妨げない。(3A〜B)様々な濃度(0.01〜1μM)の(3A)ADAM−10特異的阻害剤(GI254023X)および(3B)ADAM−17特異的阻害剤(TMI−1)の存在下での、SEB(1ng/mL)で刺激されたヒトPBMCの棒グラフである。異なる処理における細胞の生存能を、MTTアッセイを使用して評価した(上部パネル)。上清中のヒトCD28(下のパネル)の濃度は、標準化されたサンドイッチELISAで定量化された。
【図4A-D】PBMC刺激中に可溶性CD28が生成される。(4A)CMVを含まない(黒い棒)、またはCMVペプチドを含む(暗い灰色の棒)同じドナーからのCD3 T細胞と1:5の比率で混合された未成熟樹状細胞の棒グラフ。単独またはCMVを使用した各細胞集団の制御は、薄い灰色の棒で表示される。上清中のヒトCD28の濃度は、標準化されたサンドイッチELISAで定量化された。(4B〜D)(4B)CMVまたは(4C)SEBまたは(4D)ADAM−10およびADAM−17阻害剤の存在下でのSEBで24刺激され、次いで清浄な培養物に移されたヒトPBMCの棒グラフ。図4Dの測定値は、細胞を移してから120時間後である。
【図5】CD28可溶性スプライス変異体は、活性化細胞で下方調節される。非刺激PBMC(レーン4)およびCD4(レーン6)、刺激PBMC(レーン5)およびCD4細胞(レーン7)でPCRにより増幅されたヒトCD28のコード配列を示すゲルの写真である。増幅された断片を1%アガロースゲルでサイズ分離し、臭化エチジウムで可視化した。GADPH cDNAを対照として増幅した(下のパネル)。Sanger配列決定用に取得されたバンドは、S1(PHA活性化CD4−650bp)およびS2(ナイーブCD4−550bpバンド)でマークされている。
【図6】可溶性CD28は、エフェクターサイトカインの分泌を阻害する。組換えヒトCD28を含まない(黒い棒)、または指定濃度で含む(灰色の棒)CMV(0.5μg/mL)で刺激されたヒトPBMCの棒グラフである。CMV刺激のないナイーブ試料は、薄い灰色の棒で示される。上清中のヒトIFNガンマの濃度は、標準化されたサンドイッチELISA(Biolegend)で定量化された。
【図7】可溶性CD28は、IL−6サイトカイン分泌を増加させる。組換えヒトCD28を含まない(黒い棒)、または示された濃度で含む(灰色の棒)CMV(0.5μg/mL)で刺激したヒトPBMCの棒グラフである。CMV刺激のないナイーブ試料は、薄い灰色の棒で示される。上清中のヒトIL−6の濃度は、標準化されたサンドイッチELISA(Biolegend)で定量化された。
【図8A-E】(8A)示された濃度の組換えヒト可溶性CD28(灰色の三角形)または組換えヒト可溶性CTLA−4(黒い円)の存在下、CMV(0.5μg/mL)で刺激されたヒトPBMCの線グラフである。上清中のヒトIL−6、IFNγおよびIL−4の濃度は、標準化されたサンドイッチELISA(Biolegend)で定量化された。上清中のヒトIL−8、IL−12p(40)およびIL−10の濃度は、Magpixシステム(Millipore)を使用したマルチプレックス分析で定量化された。(8B)自己単球およびCD3 MLRからのサイトカイン分泌の棒グラフ。CMV刺激のないナイーブ試料は、薄い灰色の棒で示される。CMV単独またはIgG対照を使用した場合は、黒い棒で示される。sCD28の濃度の増加は、濃い灰色のバーで示される。(8C)組換えヒト可溶性CD28の存在下、SEBで刺激された(灰色の円)、または対照IgG(灰色の三角形)で刺激されたヒトPBMCによるリンパ球のクラスタ形成の線グラフである。(8D)組換えヒトsCD28あり、またはなしで処理された単球からのキヌレニンELISAキットによって測定された培養物へのIDO分泌の棒グラフである。(8E)組換えヒトsCD28あり、またはなしで処理された単球におけるIDOの細胞内FACSの散布図である。
【図9A-C】可溶性CD28は、抗PD1処置を阻害する。(9A)抗PD1(MK3475、5μg/mL、黒い棒)または組換えヒト可溶性CD28(2および10μg/mL、灰色の棒)または両方の組み合わせ(点付きの棒)の存在下で、SEB(200ng/mL、左側のグラフ)またはCMVペプチド(0.5μg/mL、右側のグラフ)で3日間刺激されたヒトPBMCの棒グラフである。(9B)単球MLR設定からのサイトカイン分泌の棒グラフである(ナイーブ−白い棒、CMVのみ−明るい灰色の棒、sCD28−黒い棒、MK−3475−暗い灰色、sCD28+MK−3475−格子縞の棒)。上清中のヒトIFNγ、TGFβおよびIL−2の濃度は、標準化されたサンドイッチELISA(Biolegend)で定量化された。(9C)対照およびsCD28とのインキュベーション後の単球における表面PD−L1(左)およびPD−L2(右)発現のヒストグラムである。
【図10A-D】がん患者における可溶性CD28である。(10A)可溶性ヒトCD28の存在について調査された10の癌の徴候および健康なドナーのそれぞれにおける20の血漿試料を示すドットプロットである。可溶性CD28の含有量が高い試料は、いくつかの希釈係数で繰り返し調査された。上清中のヒトCD28の濃度は、ヒト血漿試料からの読み取り値に対応するために内部で補正された標準化サンドイッチELISAで定量化された。(10B)本発明の抗体#1および#3、ならびに市販のCD28 ELISAキットを使用した、20の黒色腫患者試料からのsCD28のELISA検出の棒グラフである。*−測定量が150ng/mlを超える。(10C)sCD28、MK−3475およびその2つの組み合わせの存在下で、癌患者(肉腫患者−左上、腎臓癌患者−右上、および2つの異なる頭頸部癌患者−下)のSEB刺激PBMCからサンドイッチELISAで測定されたINFγ分泌の棒グラフである。(10D)単独、IL−6との併用、単球との共培養または単球およびsCD28との共培養における、癌細胞SCC−25の生存能および増殖の棒グラフである。
【図11A-B】(11A)一定のCD80−Fcレベルおよび可溶性CD28の滴定の存在下抗CD3で刺激された、単離CD3 T細胞からのIFNγ分泌の棒グラフである。(11B)一定のsCD28レベルおよびCD80−Fc滴定の存在下、CMVで刺激された単離PBMCである。
【図12A-B】(12A〜B)(12A)組換えマウスCD28の投与なしおよび(12B)投与ありで抗PD−1抗体で処理された免疫適格マウスにおける接種されたH22細胞の腫瘍体積の線グラフである。
【図13A-C】(13A)BSA結合CD28ストーク領域二量体ペプチド(右)および組換えヒトCD28タンパク質(左)へのクローンM9の段階希釈による抗原結合を示す線グラフである。抗原は、maxisorp ELISAプレートに固定化された。クローンM9の一連の希釈を行い、結合した抗体の検出をロバ抗マウスIgG(H&L)−HRPおよびTMBによる発色で行った。(13B)組換えヒトsCD28(左)およびSEBで活性化されたヒトPBMCから脱落したsCD28(右)のELISA検出の棒グラフである。ELISAでは、陽性対照として抗体#3(2μg/mL、灰色の棒)、陰性対照として無関係な抗体M39(10μg/mL、濃い灰色の棒)、および抗切断抗体M9(10μg/mL、黒色の棒)が使用された。組換えCD28または脱落したCD28の検出は、HRP(0.5μg/mL)に結合したELISAキット検出抗体を使用して行われた。(13C)市販のMAB342、クローン37407についての増加濃度の組換えヒトCD28−Fc、組換えヒトCD28a、組換えマウスCD28および二量体ヒトCD28ストーク領域ペプチドに対するELISAアッセイの結果の線グラフである。
【図14A-E】(14A〜B)(14A)PHAで刺激されたヒトCD4+T細胞、および(14B)SEBで刺激されたヒトPBMCからの上清中のsCD28レベルを示す棒グラフである。(14C)抗体#1および#2ならびに市販のCD28.2についての増加濃度のヒトsCD28に対するELISAアッセイの結果の線グラフである。(14D)抗体#1、#2、および#3のそれぞれについての増加濃度のヒトsCD28に対するELISAアッセイの結果の線グラフである。(14E)抗体#1、#2、および#3のそれぞれについての増加濃度のマウスsCD28に対するELISAアッセイの結果の線グラフである。
【図15A-I】(15A〜D)CD86単独(赤い線)、またはCD86ならびに(15A)CD28.2、(15B)抗体#1、(15C)抗体#2、(15D)抗体#3および(15E)mIgG対照(緑色の線)の添加後の、mCD28を発現する細胞へのCD86の結合を示すFACSヒストグラムである。染色されていない細胞(黒い線)を示すために、二次抗体のみを添加した。(15F〜G)(15F)2μg/mL抗CD3、およびCD28.2(2.0μg/mL)または異なる希釈(0.1〜10μg/mL、黒い棒)での抗体#1〜3での処理後のT細胞、(15G)SEB刺激およびCD28.2(2.0μg/mL)または異なる希釈(0.1〜10μg/mL、黒い棒)での抗体#1〜3での処理後のPBMC、ならびに(15H)抗体#1〜3の濃度を変化させた場合と変化させない場合のCD80−Fcでの処理後のT細胞からのインターフェロンγ(IFNγ)分泌を示す棒グラフである。(15I)ナイーブCD3陽性T細胞への抗体#1〜3の結合のヒストグラムである。
【図16A-G】(16A〜B)異なる量の(16A)抗体#1および(16B)抗体#2に結合したビーズと混合した後の、癌患者の血液中に残っているsCD28を示す棒グラフである。(16C〜G)抗体#1、CD80、CD86およびICOSLと結合したビーズと混合した後の、(16C)結腸直腸癌患者、(16D〜E)黒色腫患者、(16F)卵巣癌患者、および(16G)健康な患者からの血液中に残っているsCD28を示す棒グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本発明は、いくつかの実施形態において、膜CD28(mCD28)に結合し、mCD28のタンパク質分解切断を阻害する薬剤、および可溶性CD28(sCD28)に結合し、CD28アゴニストでもアンタゴニストでもない薬剤を提供する。本発明はさらに、結合するとsCD28を分解する、もしくはsCD28の分解をもたらす、または循環、組織、および/または腫瘍微小環境(TME)からのそのクリアランスをもたらす薬剤を提供する。いくつかの場合には、薬剤はこれらのタスクの複数を実行することができる。また、可溶性CD28(sCD28)レベルを減少させることを含む、癌を処置し、PD−1/PD−L1に基づく免疫療法を改善する方法も提供される。本発明の薬剤および方法は、多数の癌患者がその血流中のsCD28レベルを上昇させているという驚くべき発見に基づいている。sCD28は、自己免疫疾患で時折過剰発現する既知の免疫モジュレーターである。しかしながら、これまで、非常に高いレベルが多種多様な癌で報告されたことはない。さらに、sCD28がPD−1/PD−L1に基づく免疫療法を阻害し得ることが予想外に発見された。したがって、対象の血流中のsCD28の低減は、癌と戦う対象の能力および免疫療法の有効性に対するsCD28の有害な影響の低減につながる。
【0056】
本発明の抗切断分子は、二重の利点を有する。mCD28のタンパク質分解切断を遮断することにより、T細胞の細胞表面でCD28の量を高く維持する。これにより、迅速かつ効果的なT細胞の活性化が可能になり、これは、表面CD28のレベルが切断により低下した場合に損なわれる。さらに、切断の低減は、対象の血流中のsCD28の低減につながり、したがって、癌と戦う対象の能力および免疫療法の有効性に対するsCD28の有害な影響の低減につながる。
【0057】
sCD28の結合
第1の態様により、可溶性CD28(sCD28)に結合し、CD28アゴニストでもアンタゴニストでもない薬剤が提供される。
【0058】
いくつかの実施形態において、CD28は、哺乳動物のCD28である。いくつかの実施形態において、CD28は、ヒトCD28である。いくつかの実施形態において、ヒトCD28は、アミノ酸配列:MLRLLLALNLFPSIQVTGNKILVKQSPMLVAYDNAVNLSCKYSYNLFSREFRASLHKGLDSAVEVCVVYGNYSQQLQVYSKTGFNCDGKLGNESVTFYLQNLYVNQTDIYFCKIEVMYPPPYLDNEKSNGTIIHVKGKHLCPSPLFPGPSKPFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRS(配列番号1)を含む、またはそれからなる。いくつかの実施形態において、成熟CD28は、シグナルペプチドを欠失し、配列:NKILVKQSPMLVAYDNAVNLSCKYSYNLFSREFRASLHKGLDSAVEVCVVYGNYSQQLQVYSKTGFNCDGKLGNESVTFYLQNLYVNQTDIYFCKIEVMYPPPYLDNEKSNGTIIHVKGKHLCPSPLFPGPSKPFWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWVRSKRSRLLHSDYMNMTPRRPGPTRKHYQPYAPPRDFAAYRS(配列番号2)を含む。
【0059】
いくつかの実施形態において、全長ヒトCD28をコードするDNAコード配列は、配列:ATGCTCAGGCTGCTCTTGGCTCTCAACTTATTCCCTTCAATTCAAGTAACAGGAAACAAGATTTTGGTGAAGCAGTCGCCCATGCTTGTAGCGTACGACAATGCGGTCAACCTTAGCTGCAAGTATTCCTACAATCTCTTCTCAAGGGAGTTCCGGGCATCCCTTCACAAAGGACTGGATAGTGCTGTGGAAGTCTGTGTTGTATATGGGAATTACTCCCAGCAGCTTCAGGTTTACTCAAAAACGGGGTTCAACTGTGATGGGAAATTGGGCAATGAATCAGTGACATTCTACCTCCAGAATTTGTATGTTAACCAAACAGATATTTACTTCTGCAAAATTGAAGTTATGTATCCTCCTCCTTACCTAGACAATGAGAAGAGCAATGGAACCATTATCCATGTGAAAGGGAAACACCTTTGTCCAAGTCCCCTATTTCCCGGACCTTCTAAGCCCTTTTGGGTGCTGGTGGTGGTTGGTGGAGTCCTGGCTTGCTATAGCTTGCTAGTAACAGTGGCCTTTATTATTTTCTGGGTGAGGAGTAAGAGGAGCAGGCTCCTGCACAGTGACTACATGAACATGACTCCCCGCCGCCCCGGGCCCACCCGCAAGCATTACCAGCCCTATGCCCCACCACGCGACTTCGCAGCCTATCGCTCCTGA(配列番号3)を含む。
【0060】
本明細書で使用される場合、sCD28は、膜貫通ドメインを含まず、したがって膜に組み込むことができない任意のCD28断片または変異体を指す。いくつかの実施形態において、CD28膜貫通ドメインは、アミノ酸配列FWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWV(配列番号4)を含む。いくつかの実施形態において、sCD28は、膜結合されていない。いくつかの実施形態において、sCD28は、溶液中にある。いくつかの実施形態において、sCD28は、血液中のCD28である。いくつかの態様において、sCD28は、TME中のCD28である。いくつかの態様において、sCD28は、体液中のCD28である。いくつかの実施形態において、sCD28は、CD28のエクソン3を欠失している。いくつかの実施形態において、sCD28は、CD28のエクソン3をスプライシングする選択的スプライシングから生じるスプライス変異体である。いくつかの実施形態において、sCD28は、膜CD28(mCD28)からの切断産物である。いくつかの実施形態において、sCD28は、短縮型CD28である。いくつかの実施形態において、sCD28は、全長CD28の細胞質ドメインを欠失している。いくつかの実施形態において、sCD28は、二量体sCD28である。いくつかの実施形態において、sCD28は、単量体sCD28である。いくつかの実施形態において、sCD28は、CD28の選択的スプライシングから生じるスプライス変異体ではない。いくつかの態様において、選択的スプライシングは、CD28のエクソン3をスプライシングする。いくつかの実施形態において、sCD28は、アミノ酸配列:MLRLLLALNLFPSIQVTGNKILVKQSPMLVAYDNAVNLSCKYSYNLFSREFRASLHKGLDSAVEVCVVYGNYSQQLQVYSKTGFNCDGKLGNESVTFYLQNLYVNQTDIYFCKIEVMYPPPYLDNEKSNGTIIHVKGEE(配列番号5)を含む。いくつかの実施形態において、sCD28は、シグナルペプチドを欠失し、配列:NKILVKQSPMLVAYDNAVNLSCKYSYNLFSREFRASLHKGLDSAVEVCVVYGNYSQQLQVYSKTGFNCDGKLGNESVTFYLQNLYVNQTDIYFCKIEVMYPPPYLDNEKSNGTIIHVKGEE(配列番号6)を含む。
【0061】
いくつかの実施形態において、ヒトsCD28をコードするDNAコード配列は、配列:ATGCTCAGGCTGCTCTTGGCTCTCAACTTATTCCCTTCAATTCAAGTAACAGGAAACAAGATTTTGGTGAAGCAGTCGCCCATGCTTGTAGCGTACGACAATGCGGTCAACCTTAGCTGCAAGTATTCCTACAATCTCTTCTCAAGGGAGTTCCGGGCATCCCTTCACAAAGGACTGGATAGTGCTGTGGAAGTCTGTGTTGTATATGGGAATTACTCCCAGCAGCTTCAGGTTTACTCAAAAACGGGGTTCAACTGTGATGGGAAATTGGGCAATGAATCAGTGACATTCTACCTCCAGAATTTGTATGTTAACCAAACAGATATTTACTTCTGCAAAATTGAAGTTATGTATCCTCCTCCTTACCTAGACAATGAGAAGAGCAATGGAACCATTATCCATGTGAAAGGTGAGGAGTAAGAGGAGCAGGCTCCTGCACAGTGACTACATGAACATGACTCCCCGCCGCCCCGGGCCCACCCGCAAGCATTACCAGCCCTATGCCCCACCACGCGACTTCGCAGCCTATCGCTCCTGA(配列番号7)を含む。
【0062】
いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28およびmCD28に結合し、sCD28のみの分解またはクリアランスにつながる、またはそれを引き起こす。いくつかの実施形態において、薬剤は、膜CD28(mCD28)に結合しない。本明細書で使用される場合、mCD28は、膜貫通ドメインを含み、したがって膜に組み込むことができる任意のCD28を指す。いくつかの実施形態において、CD28膜貫通ドメインは、アミノ酸配列FWVLVVVGGVLACYSLLVTVAFIIFWV(配列番号4)を含む。いくつかの実施形態において、mCD28は、膜内にある。いくつかの実施形態において、mCD28は、ERから通過し、ゴルジ体を通過して細胞の原形質膜に達した。いくつかの実施形態において、mCD28は、免疫細胞の原形質膜内にある。いくつかの実施形態において、mCD28は、T細胞の原形質膜内にある。
【0063】
いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28アゴニストではない。いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28アンタゴニストではない。いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28アゴニストでもアンタゴニストでもない。いくつかの実施形態において、sCD28結合剤はまた、mCD28アゴニストでもある。
【0064】
「アゴニスト」という用語は、一般に、受容体に結合し、受容体を完全にまたは部分的に活性化する分子、化合物または薬剤を指す。いくつかの実施形態において、アゴニストは、天然リガンドと同じ部位で結合する。いくつかの実施形態において、アゴニストは、天然リガンドの結合部位とは異なるアロステリック部位で結合する。「アンタゴニスト」という用語は、一般に、アゴニストと同じ部位または別の部位で受容体に結合し、受容体を活性化せず、天然リガンドによる受容体の活性化の妨害または遮断、および受容体アゴニストによる受容体の活性化の妨害または遮断の1つまたは複数を行う分子、化合物または薬剤を指す。いくつかの実施形態において、本発明の抗体は、mCD28に結合するが、受容体を活性化しない、または受容体の活性化を遮断しない。いくつかの実施形態において、それらは、CD86による活性化を遮断しない。いくつかの実施形態において、本発明の抗体は、mCD28に結合しない。
【0065】
本明細書で使用される場合、「直接アゴニスト/アンタゴニスト」は、受容体(mCD28)に結合し、結合することによってその分子によるシグナル伝達を増加/減少させる分子を指す。mCD28の場合、アゴニストは、mCD28に結合し、結合することによって細胞内のmCD28シグナル伝達を増加させる。いくつかの実施形態において、アゴニストは、T細胞活性化を増加させる。いくつかの実施形態において、アゴニストは、T細胞増殖を増加させる。いくつかの実施形態において、アゴニストは、炎症誘発性サイトカイン分泌を増加させる。炎症誘発性サイトカインは、当技術分野で周知であり、活性化T細胞によって分泌されることが知られている。炎症誘発性サイトカインの例には、TNFα、IFNγ、IL−1B、およびIL−6が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、炎症誘発性サイトカインは、IFNγである。mCD28の場合、アンタゴニストは、mCD28に結合し、結合することによって細胞におけるmCD28シグナル伝達を減少させる。いくつかの実施形態において、アンタゴニストは、T細胞活性化を減少させ、T細胞増殖を減少させ、および/または炎症誘発性サイトカイン分泌を減少させる。リガンドに接触する、阻害剤に接触する、共受容体に接触する、または受容体シグナル伝達を改変するために問題の受容体以外の分子に接触することによって受容体のシグナル伝達に影響を与える分子は、直接アゴニスト/アンタゴニストとは見なされない。いくつかの実施形態において、本発明の薬剤は、血清中のsCD28と接触し、それにより細胞上のmCD28を介したシグナル伝達の増加を可能にする。その結果、mCD28シグナル伝達は増加するが、mCD28への結合は受容体シグナル伝達を増加させないため、抗体はmCD28アゴニストまたは直接アゴニストではない。
【0066】
いくつかの実施形態において、薬剤は、mCD28のリガンド結合ドメインに結合しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、リガンド結合ドメインへのアクセスを遮蔽しない、または遮断しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28のIgVドメインに結合しない、ドメインへのアクセスを遮蔽しない、または遮断しない。いくつかの実施形態において、IgVドメインは、リガンド結合ドメインである。いくつかの実施形態において、リガンド結合ドメインは、配列番号1のアミノ酸28〜137を含む。いくつかの実施形態において、リガンド結合ドメインは、アミノ酸配列MLVAYDNAVNLSCKYSYNLFSREFRASLHKGLDSAVEVCVVYGNYSQQLQVYSKTGFNCDGKLGNESVTFYLQNLYVNQTDIYFCKIEVMYPPPYLDNEKSNGTIIHVKG(配列番号8)を含む、またはそれからなる。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28のリガンドへの結合を阻害しない。いくつかの実施形態において、CD28リガンドは、CD80、CD86およびICOSLから選択される。いくつかの実施形態において、CD28リガンドは、CD86である。いくつかの実施形態において、CD28リガンドは、CD80である。いくつかの実施形態において、CD28リガンドは、ICOSLである。いくつかの実施形態において、CD86は、CD86−Fcである。いくつかの実施形態において、CD80は、CD80−Fcである。
【0067】
いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28のストーク領域に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、mCD28の膜近位領域に結合する。いくつかの実施形態において、ストーク領域は、配列GKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号9)を含む。いくつかの実施形態において、ストーク領域は、配列KGKHLCPSPLFPGPS(配列番号36)を含む。いくつかの実施形態において、ストーク領域は、配列HVKGKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号10)を含む、またはそれからなる。いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体sCD28に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、二量体sCD28に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体sCD28、二量体sCD28または両方に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体CD28に結合するが、二量体CD28には結合しない。機能的mCD28は二量体であるため、CD28単量体のみの結合を使用して、薬剤がmCD28に結合しないことを確実にすることができる。
【0068】
薬剤の例には、抗体、抗体の抗原結合断片、ナノボディ、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、小分子、ペプチドおよびDARPinが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、薬剤は、抗体、抗体の抗原結合断片、Fab断片、ナノボディ、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、小分子、ペプチドおよびDARPinから選択される。いくつかの実施形態において、薬剤は、抗体、抗体の抗原結合断片、Fab断片、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、小分子、およびCD28に特異的に結合するペプチドから選択される。いくつかの実施形態において、薬剤は、単一ドメイン抗体である。いくつかの実施形態において、薬剤は、ナノボディである。いくつかの実施形態において、薬剤は、VHH抗体である。本明細書で使用される場合、「単一ドメイン抗体」、「ナノボディ」および「VHH抗体」という用語は同義であり、互換的に使用される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、CD28への特異的結合を有する。いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28への特異的結合を有するペプチドである。いくつかの実施形態において、ペプチドは、抗体、抗体の抗原結合断片、Fab断片、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、ナノボディ、VHH抗体および抗体模倣物から選択される。本明細書で使用される場合、「抗体模倣物」という用語は、標的抗原に特異的に結合することができる有機化合物を指す。いくつかの実施形態において、抗体模倣物は、構造的に抗体に関連しない。抗体模倣物の例には、アフィリン、アフィマー、アフィチン、アルファボディ、アンチカリン、アビマー、DARPin、フィノマー、Kunitzドメインペプチド、モノボディ、およびナノCLAMPSが含まれるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態において、抗体模倣物は、DARPinである。これらの薬剤はすべて当技術分野で周知であり、受容体とそれらのリガンドとの間の相互作用を遮断するのに有用であることが知られている。mCD28に結合できる小分子およびタンパク質は、切断部位を遮蔽し得る、またはプロテアーゼの障害をもたらす、もしくはそのアクセスを損ない得る。いくつかの実施形態において、タンパク質は、抗体模倣物である。本明細書で使用される場合、「DARPin」という用語は、設計されたアンキリンリピートタンパク質を指す。DARPinは、遺伝子操作された抗体模倣タンパク質であり、一般的にタンパク質標的に非常に特異的である。したがって、CD28のDARPinは、薬剤の一例である。
【0069】
いくつかの実施形態において、sCD28に結合する薬剤は、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態において、sCD28に対する抗体は、単一ドメイン抗体である。いくつかの実施形態において、sCD28に対する抗体は、Fcドメインを欠失している。いくつかの実施形態において、sCD28に結合する薬剤は、Fcドメインを欠失した抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態において、sCD28に結合する薬剤は、単一ドメイン抗体である。いくつかの実施形態において、sCD28に結合する薬剤は、ラクダ科動物、サメまたはナノボディである。いくつかの実施形態において、抗体または断片は、別のタンパク質またはタンパク質の断片に融合される。いくつかの実施形態において、第2のタンパク質または断片は、特に血清中での半減期を増加させる。いくつかの実施形態において、半減期延長タンパク質は、ヒト血清アルブミンである。いくつかの実施形態において、薬剤は、半減期を向上させる修飾を生成する化学物質によって修飾される。いくつかの実施形態において、修飾はペグ化であり、化学物質はポリエチレングリコールである。当業者には、当技術分野で知られている任意の半減期延長タンパク質もしくは化学物質、または修飾を使用できることが理解される。
【0070】
本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、内部表面形状および抗原の抗原決定基の特徴に相補的な電荷分布を有する三次元結合空間を有するポリペプチド鎖の折り畳みから形成される少なくとも1つの結合ドメインを含むポリペプチドまたはポリペプチドの群を指す。抗体は、典型的には、ポリペプチド鎖の2つの同一のペアを含む四量体形態を有し、各ペアは1つの「軽」鎖および1つの「重」鎖を有する。各軽鎖/重鎖ペアの可変領域は、抗体結合部位を形成する。抗体は、単独または他のアミノ酸配列との組み合わせた、オリゴクローナル、ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、ラクダ化、CDRグラフト、多特異性、二重特異性、触媒性、ヒト化、完全ヒト型、抗イディオタイプ、および可溶または結合型で標識できる抗体、ならびに、エピトープ結合断片、その変異体または誘導体を含む断片であってもよい。抗体は、いかなる種からのものであってもよい。抗体という用語には、Fv、Fab、Fab’、F(ab’)2一本鎖抗体(svFC)、二量体可変領域(ダイアボディ)、およびジスルフィド結合可変領域(dsFv)を含むがそれらに限定されない結合断片も含まれる。特に、抗体には、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な断片、すなわち抗原結合部位を含む分子が含まれる。抗体断片は、Fc領域またはその断片を含むがそれらに限定されない別の免疫グロブリンドメインに融合されてもよく、または融合されなくてもよい。当業者には、scFv−Fc融合、可変領域(例えば、VLおよびVH)−Fc融合およびscFv−scFv−Fc融合を含むがそれらに限定されない他の融合産物が生成され得ることがさらに理解される。
【0071】
免疫グロブリン分子は、任意のタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgAおよびIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)またはサブクラスであってもよい。いくつかの実施形態において、抗体は、IgG2またはIgG4を含む。いくつかの態様において、抗体は、IgG2を含む。いくつかの態様において、抗体は、IgG4を含む。
【0072】
自然に発生する抗体構造の基本単位は、約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質複合体であり、2つの同一の軽(L)鎖および2つの同一の重(H)鎖で構成され、非共有結合およびジスルフィド結合の両方で結合されている。各重鎖および軽鎖には、規則的に間隔をあけた鎖内ジスルフィド架橋もある。5つのヒト抗体クラス(IgG、IgA、IgM、IgD、IgE)が存在し、これらのクラス内のさまざまなサブクラスは、単一の抗体分子内の免疫グロブリン単位の数、個々の単位のジスルフィド架橋構造、ならびに鎖長および配列の違い等の構造の違いに基づいて認識される。抗体のクラスおよびサブクラスは、そのアイソタイプである。
【0073】
重鎖および軽鎖のアミノ末端領域は、カルボキシ末端領域よりも配列が多様であり、したがって可変ドメインと呼ばれる。抗体構造のこの部分は、抗体の抗原結合特異性を付与する。重可変(VH)ドメインおよび軽可変(VL)ドメインは一緒に単一の抗原結合部位を形成し、したがって基本的な免疫グロブリン単位には2つの抗原結合部位がある。特定のアミノ酸残基は、軽鎖可変ドメインと重鎖可変ドメインとの間の界面を形成すると考えられている(Chothia et al.,J.Mol.Biol.186,651−63(1985);Novotny and Haber,(1985)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82 4592−4596)。
【0074】
重鎖および軽鎖のカルボキシ末端部分は、定常ドメイン、すなわちCH1、CH2、CH3、CLを形成する。これらのドメインの多様性ははるかに低いが、動物種ごとに違いがあり、さらに同じ個体内でそれぞれ異なる機能を有するいくつかの異なる抗体のアイソタイプがある。
【0075】
「フレームワーク領域」または「FR」という用語は、本明細書で定義される超可変領域アミノ酸残基以外の、抗体の可変ドメイン内のアミノ酸残基を指す。「超可変領域」という用語は、本明細書で使用される場合、抗原結合に関与する、抗体の可変ドメイン内のアミノ酸残基を指す。超可変領域は、「相補性決定領域」または「CDR」からのアミノ酸残基を含む。CDRは主に抗原のエピトープへの結合に関与する。FRおよびCDRの範囲は正確に定義されている(Kabat et al.を参照されたい)。
【0076】
免疫グロブリン可変ドメインは、IMGT情報システム(www://imgt.cines.fr/)(IMGT(登録商標)/V−Quest)を使用して分析し、CDRを含む可変領域セグメントを特定することもできる。例えば、Brochet,X.et al,Nucl.Acids Res.J6:W503−508(2008)を参照されたい。
【0077】
Chothiaらはまた、任意の抗体に適用可能な可変ドメイン配列の番号付けシステムを定義した。当業者は、配列自体を超えて実験データに依存することなく、この「Chothiaナンバリング」のシステムを任意の可変ドメイン配列に明確に割り当てることができる。本明細書で使用すされる場合、「Chothiaナンバリング」とは、Chothia et al.,Journal of Molecular Biology,「Canonical Structures for the Hypervariable regions of immunoglobulins」(1987)およびChothia et al.,Nature,「Conformations of Immunoglobulin Hypervariable Regions」(1989)に記載のナンバリングシステムを指す。
【0078】
本明細書で使用される場合、「ヒト化抗体」という用語は、タンパク質配列がヒト抗体との類似性を高めるように改変されている非ヒト種由来の抗体を指す。ヒト化抗体は、ヒト抗体に類似する配列により囲まれた非ヒト抗体のCDRをコードする組換えDNAの生成により生成され得る。いくつかの実施形態において、ヒト化抗体は、キメラ抗体である。いくつかの実施形態において、ヒト化は、本発明のCDRをヒト抗体足場または骨格に挿入することを含む。ヒト化抗体は、当技術分野で周知であり、本発明のCDRを保持するそれらを生成する任意の方法が使用され得る。
【0079】
「モノクローナル抗体」または「mAb」という用語は、本明細書で使用される場合、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体を指し、すなわち、集団を構成する個々の抗体は、モノクローナル抗体の生成中に生じ得る可能な変異体を除いて同一であり、および/または同じエピトープに結合し、そのような変異体は一般に少量で存在する。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を典型的に含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対するものである。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体は、それらが他の免疫グロブリンによって汚染されていないという点で有利である。修飾語「モノクローナル」は、抗体の実質的に均一な集団から得られるという抗体の特徴を示し、任意の特定の調製方法によって生成されると解釈されるべきではない。本明細書で提供される方法に従って使用されるモノクローナル抗体は、Kohler et al,Nature 256:495(1975)によって最初に説明されたハイブリドーマ法によって作製されてもよく、または組換えDNA法によって作製されてもよい(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい)。「モノクローナル抗体」はまた、例えば、Clackson et al,Nature 352:624−628(1991)およびMarks et al,J.Mol.Biol.222:581−597(1991)に記載の技術を使用して、ファージ抗体ライブラリから単離することもできる。
【0080】
本発明のmAbは、IgG、IgM、IgD、IgEまたはIgAを含む任意の免疫グロブリンクラスのものであってもよい。mAbを生成するハイブリドーマは、in vitroまたはin vivoで培養され得る。高力価のmAbがin vivo生成で得ることができ、個々のハイブリドーマからの細胞が、プリスチンでプライムされたBalb/cマウスに腹腔内注射され、高濃度の所望のmAbを含む腹水が生成される。アイソタイプIgMまたはIgGのmAbは、当業者に周知のカラムクロマトグラフィー法を使用して、そのような腹水から、または培養上清から精製することができる。
【0081】
「抗体断片」は、無傷の抗体の一部を含み、好ましくはその抗原結合領域を含む。抗体断片の例には、Fab、Fab’、F(ab’)2、およびFv断片;ダイアボディ;タンデムダイアボディ(taDb)、線形抗体(例えば、米国特許第5,641,870号、実施例2;Zapata et al,Protein Eng.8(10):1057−1062(1995));片腕の抗体、単一可変ドメイン抗体、ミニボディ、一本鎖抗体分子;抗体断片から形成された多重特異性抗体(例えば、Db−Fc、taDb−Fc、taDb−CH3、(scFV)4−Fc、di−scFv、bi−scFv、またはタンデム(di、tri)−scFv);ならびにBi特異的T細胞エンゲージャー(BiTE)が含まれる。
【0082】
抗体のパパイン消化により、「Fab」断片と呼ばれる2つの同一の抗原結合断片が生成され、それぞれ単一の抗原結合部位、および残留「Fc」断片を有し、その名前は容易に結晶化するその能力を反映する。ペプシン処理により、2つの抗原結合部位を有するが抗原を架橋することができるF(ab’)2断片が生成される。
【0083】
「Fv」は、完全な抗原認識および抗原結合部位を含む最小の抗体断片である。この領域は、しっかり共有結合した1つの重鎖可変ドメインおよび1つの軽鎖可変ドメインの二量体からなる。VH−VL二量体の3つの表面はこの構成である。総合的に、6つの超可変領域が、抗体に抗原結合特異性を付与する。しかしながら、単一の可変ドメイン(または抗原に特異的な3つの超可変領域のみを含むFvの半分)でさえ、結合部位全体よりも親和性は低いものの、抗原を認識して結合する能力を有する。
【0084】
Fab断片はまた、軽鎖の定常ドメインおよび重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)を含む。Fab’断片は、抗体ヒンジ領域からの1つまたは複数のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端にいくつかの残基が追加されている点でFab断片とは異なる。Fab’−SHは、本明細書において、定常ドメインのシステイン残基(複数可)が少なくとも1つの遊離チオール基を保持するFab’の呼称である。F(ab’)2抗体断片は元々、間にヒンジシステインを持つFab’断片のペアとして生成された。抗体断片の他の化学的カップリングも知られている。
【0085】
脊椎動物種からの抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」は、定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、κおよびλと呼ばれる2つの明確に区別できるタイプの1つに割り当てることができる。
【0086】
それらの重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、抗体を異なるクラスに割り当てることができる。無傷抗体には、IgA、IgD、IgE、IgG、IgMの5つの主要なクラスがあり、これらのいくつかは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、およびIgA2等のサブクラス(アイソタイプ)にさらに分類され得る。抗体の異なるクラスに対応する重鎖定常ドメインは、それぞれ、a、δ、e、γ、μと呼ばれる。免疫グロブリンの異なるクラスのサブユニット構造および三次元配置は周知である。
【0087】
「単鎖Fv」または「scFv」抗体断片は、抗体のVHおよびVLドメインを含み、これらのドメインは単一のポリペプチド鎖に存在する。いくつかの実施形態において、Fvポリペプチドは、scFvが抗原結合のための所望の構造を形成することを可能にするVHドメインとVLドメインとの間のポリペプチドリンカーをさらに含む。scFvの考察については、The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,Rosenburg and Moore eds.,Springer− Verlag,New York,pp.269−315(1994)のPluckthunを参照されたい。
【0088】
「ダイアボディ」という用語は、同じポリペプチド鎖(VH−VL)の軽鎖可変ドメイン(VL)に接続された重鎖可変ドメイン(VH)を含む、2つの抗原結合部位を有する小さな抗体断片を指す。同じ鎖の2つのドメイン間のペアリングを許可するには短すぎるリンカーを使用することにより、ドメインは別の鎖の相補的ドメインとペアになり、2つの抗原結合部位を形成する。ダイアボディの生成は当技術分野で知られており、Natl.Acad.Sci.USA,90:6444−6448(1993)に記載されている。
【0089】
「多重特異性抗体」という用語は、最も広い意味で使用され、特に、ポリエピトープ特異性を有する抗体を包含する。そのような多重特異性抗体には、VHVL単位がポリエピトープ特異性を有する重鎖可変ドメイン(VH)および軽鎖可変ドメイン(VL)を含む抗体、各VHVL単位が異なるエピトープに結合した2つ以上のVLおよびVHドメインを有する抗体、各単一可変ドメインが異なるエピトープに結合した2つ以上の単一可変ドメインを有する抗体、全長抗体、Fab、Fv、dsFv、scFv、ダイアボディ、二重特異性ダイアボディ、トリアボディ、三機能性抗体、共有結合または非共有結合した抗体断片等の抗体断片が含まれるが、それらに限定されない「ポリエピトープ特異性」は、同じまたは異なる標的(複数可)上の2つ以上の異なるエピトープに特異的に結合する能力を指す。
【0090】
本発明のモノクローナル抗体は、当技術分野で周知の方法を使用して調製され得る。例には、Kohler,G.and Milstein,C,Nature 256:495−497(1975);Kozbor et al,Immunology Today 4:72(1983);Cole et al,pg.77−96 in MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THERAPY,Alan R.Liss,Inc.(1985)に記載のもの等の様々な技術が含まれる。
【0091】
抗体をインビボで産生する従来の方法に加えて、抗体は、ファージディスプレイ技術を使用してインビトロで生成され得る。そのような組換え抗体の生成は、従来の抗体生成と比較してはるかに速く、それらは膨大な数の抗原に対して生成され得る。さらに、従来の方法を使用する場合、多くの抗原は非免疫原性または非常に毒性があることが判明しているため、動物での抗体の生成には使用できない。さらに、組換え抗体の親和性成熟(すなわち、親和性および特異性の増加)は非常に単純で比較的速い。最後に、特定の抗原に対する多数の異なる抗体が、1回の選択手順で生成され得る。組換えモノクローナル抗体を生成するには、ディスプレイライブラリに基づくさまざまな方法を使用して、異なる抗原認識部位を有する抗体の大きなプールが生成され得る。そのようなライブラリはいくつかの方法で作製され得る:合成CDR3領域を重鎖生殖細胞系列遺伝子のプールにクローニングすることで合成レパートリーを生成し、さまざまな特異性を有する組換え抗体断片が選択され得る大きな抗体レパートリーを生成することができる。ヒトのリンパ球プールを、抗体ライブラリ構築の出発材料として使用することができる。ヒトIgM抗体のナイーブレパートリーを構築し、したがって多様性の高いヒトライブラリを作成することが可能である。この方法は、さまざまな抗原に対する多数の抗体を選択するために広く成功裏に使用されている。バクテリオファージライブラリの構築および組換え抗体の選択のためのプロトコルは、周知の参考テキストであるCurrent Protocols in Immunology,Colligan et al (Eds.),John Wiley & Sons,Inc.(1992−2000),Chapter 17,Section 17.1に記載されている。
【0092】
非ヒト抗体は、当技術分野で知られている任意の方法によってヒト化することができる。1つの方法では、非ヒト相補性決定領域(CDR)は、ヒト抗体またはコンセンサス抗体フレームワーク配列に挿入される。次いで、抗体フレームワークにさらなる変更を導入して、親和性または免疫原性を調節することができる。
【0093】
いくつかの実施形態において、抗体およびその一部には、抗体、抗体の断片、FabおよびF(ab’)2、単一ドメイン抗原結合組換え断片および天然ナノボディが含まれる。いくつかの実施形態において、抗原結合断片は、Fv、Fab、F(ab’)、scFVまたはscFV断片からなる群から選択される。
【0094】
いくつかの実施形態において、本発明は、本発明の抗体または抗原結合部分をコードする核酸配列を提供する。
【0095】
例えば、ポリヌクレオチドは、軽鎖または重鎖等の免疫グロブリン分子鎖全体をコードし得る。完全な重鎖は、重鎖可変領域(VH)だけでなく、重鎖定常領域(CH)(典型的には3つの定常領域であるCH1、CH2およびCH3を含む);ならびに「ヒンジ」領域を含む。いくつかの状況では、定常領域の存在が望ましい。
【0096】
ポリヌクレオチドによってコードされ得る他のポリペプチドは、単一ドメイン抗体(「dAb」)、Fv、scFv、Fab’およびCHI等の抗原結合抗体断片を含み、CKまたはCLドメインは切除されている。ミニボディは従来の抗体よりも小さいため、臨床/診断における使用での組織浸透性が向上するはずであるが、2価であることから、dAb等の1価抗体断片よりも高い結合親和性を保持するはずである。したがって、文脈により別段に示されない限り、「抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、抗体分子全体だけでなく、上記で議論したタイプの抗原結合抗体断片も包含する。コードされたポリペプチドに存在する各フレームワーク領域は、対応するヒトアクセプターフレームワークと比較して少なくとも1つのアミノ酸置換を含み得る。したがって、例えば、フレームワーク領域は、アクセプターフレームワーク領域に対して、合計で3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15個のアミノ酸置換を含み得る。開示されたタンパク質生成物を構成する個々のアミノ酸の特性を考慮すると、いくつかの合理的な置換が当業者によって認識されるであろう。アミノ酸置換、すなわち「保存的置換」は、例えば、関与する残基の極性、電荷、溶解度、疎水性、親水性、および/または両親媒性の類似性に基づいて行うことができる。
【0097】
適切には、本明細書に記載のポリヌクレオチドは、単離および/または精製され得る。いくつかの実施形態において、ポリヌクレオチドは、単離されたポリヌクレオチドである。
【0098】
本明細書で使用される場合、「天然に存在しない」物質、組成物、実体、および/または物質、組成物もしくは実体の任意の組み合わせ、またはそれらの文法上の変形は、当業者によって「自然に発生している」と十分に理解されている、あるいは任意の時点で判定者または行政機関または司法機関によって「自然に発生している」と判断もしくは解釈される、または判断もしくは解釈され得る、物質、組成物、実体、および/または物質、組成物もしくは実体の任意の組み合わせのそれらの形態を明示的に除外するが、除外するだけの条件語である。
【0099】
いくつかの実施形態において、薬剤は、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含む抗体またはその抗原結合部分であり、CDR−H1は、配列番号12(GYTLTNY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号13(NTYTGK)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号14(GDANQQFAY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号15(KASQDINSYLS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号16(RANRLVD)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号17(LQYDEFPPT)に示されるアミノ酸配列を含む。
【0100】
いくつかの実施形態において、薬剤は、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含む抗体またはその抗原結合部分であり、CDR−H1は、配列番号18(GYTFTSY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号19(YPGDGD)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号20(NYRYSSFGY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号21(KSSQSLLNSGNQKNYLT)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号22(WASTRES)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号23(QSDYSYPLT)に示されるアミノ酸配列を含む。
【0101】
いくつかの実施形態において、薬剤は、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含む抗体またはその抗原結合部分であり、CDR−H1は、配列番号24(GYTFTDY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号25(NPNYDS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号26(SSPYYDSNHFDYに示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号27(SARSSINYMH)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号28(DTSKLAS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号29(HQRNSYPFT)に示されるアミノ酸配列を含む。
【0102】
別の態様により、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含む抗体またはその抗原抗原結合部分が提供され、CDR−H1は、配列番号12(GYTLTNY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号13(NTYTGK)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号14(GDANQQFAY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号15(KASQDINSYLS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号16(RANRLVD)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号17(LQYDEFPPT)に示されるアミノ酸配列を含む。
【0103】
別の態様により、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含む抗体またはその抗原結合部分が提供され、CDR−H1は、配列番号18(GYTFTSY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号19(YPGDGD)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号20(NYRYSSFGY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号21(KSSQSLLNSGNQKNYLT)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号22(WASTRES)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号23(QSDYSYPLT)に示されるアミノ酸配列を含む。
【0104】
別の態様により、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含む抗体またはその抗原結合部分が提供され、CDR−H1は、配列番号24(GYTFTDY)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号25(NPNYDS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号26(SSPYYDSNHFDYに示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号27(SARSSINYMH)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号28(DTSKLAS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号29(HQRNSYPFT)に示されるアミノ酸配列を含む。
【0105】
いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列QIQLVQSGPELKKPGETVKISCKASGYTLTNYGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGKPTYVDDFKGRFAFSLETSASTAYLQINNLKNEDTATYFCARGDANQQFAYWGQGTLVTVS(配列番号41)を含む重鎖を含む。いくつかの実施形態において、重鎖の可変領域は、配列番号41を含む、および/またはそれからなる。いくつかの態様において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列QIQLVQSGPELKKPGETVKISCKASGYTLTNYGMNWVKQAPGKGLKWMGWINTYTGKPTYVDDFKGRFAFSLETSASTAYLQINNLKNEDTATYFCARGDANQQFAYWGQGTLVTVSAAKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVKGYFPEPVTVTWNSGSLSSGVHTFPAVLQSDLYTLSSSVTVPSSTWPSETVTCNVAHPASSTKVDKKIVPRDCGCKPCICTVPEVSSVFIFPPKPKDVLTITLTPKVTCVVVDISKDDPEVQFSWFVDDVEVHTAQTQPREEQFNSTFRSVSELPIMHQDWLNGKEFKCRVNSAAFPAPIEKTISKTKGRPKAPQVYTIPPPKEQMAKDKVSLTCMITDFFPEDITVEWQWNGQPAENYKNTQPIMDTDGSYFVYSKLNVQKSNWEAGNTFTCSVLHEGLHNHHTEKSLSHSPGK(配列番号42)を含む重鎖を含む。いくつかの実施形態において、重鎖は、配列番号42からなる。本出願で言及される抗体#1は、配列決定され、配列番号42からなる重鎖を有することが判明した。Chothiaスキームを使用して決定されたこの重鎖のCDRは、配列番号12〜14である。
【0106】
いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列DIKMTQSPSSMYASLGERVTITCKASQDINSYLSWFQQKPGKSPKTLIYRANRLVDGVPSRFSGSGSGQDYSLTISSLEYDDMGIYYCLQYDEFPPTFGAGTKLELK(配列番号43)を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態において、軽鎖の可変領域は、配列番号43を含む、および/またはそれからなる。いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列DIKMTQSPSSMYASLGERVTITCKASQDINSYLSWFQQKPGKSPKTLIYRANRLVDGVPSRFSGSGSGQDYSLTISSLEYDDMGIYYCLQYDEFPPTFGAGTKLELKRADAAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNEC(配列番号44)を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態において、軽鎖は、配列番号44からなる。本出願で言及される抗体#1は、配列決定され、配列番号44からなる軽鎖を有することが判明した。Chothiaスキームを使用して決定されたこの軽鎖のCDRは、配列番号15〜17である。
【0107】
いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列QVQLQQSGAELARPGASVKLSCKASGYTFTSYWMQWIKKRPGQGLEWIGAIYPGDGDTRYTQKFKGKATLTADKSSTTAYMQLSSLASEDSAVYFCARNYRYSSFGYWGQGTLVTVSA(配列番号45)を含む重鎖を含む。いくつかの実施形態において、重鎖の可変領域は、配列番号45を含む、および/またはそれからなる。いくつかの態様において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列QVQLQQSGAELARPGASVKLSCKASGYTFTSYWMQWIKKRPGQGLEWIGAIYPGDGDTRYTQKFKGKATLTADKSSTTAYMQLSSLASEDSAVYFCARNYRYSSFGYWGQGTLVTVSAAKTTPPSVYPLAPGCGDTTGSSVTLGCLVKGYFPESVTVTWNSGSLSSSVHTFPALLQSGLYTMSSSVTVPSSTWPSQTVTCSVAHPASSTTVDKKLEPSGPISTINPCPPCKECHKCPAPNLEGGPSVFIFPPNIKDVLMISLTPKVTCVVVDVSEDDPDVQISWFVNNVEVHTAQTQTHREDYNSTIRVVSTLPIQHQDWMSGKEFKCKVNNKDLPSPIERTISKIKGLVRAPQVYILPPPAEQLSRKDVSLTCLVVGFNPGDISVEWTSNGHTEENYKDTAPVLDSDGSYFIYSKLNMKTSKWEKTDSFSCNVRHEGLKNYYLKKTISRSPGK(配列番号46)を含む重鎖を含む。いくつかの実施形態において、重鎖は、配列番号46からなる。本出願で言及される抗体#2は、配列決定され、配列番号46からなる軽鎖を有することが判明した。Chothiaスキームを使用して決定されたこの重鎖のCDRは、配列番号18〜20である。
【0108】
いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列DIVMTQSPSSLTVTAGEKVTLSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPQLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQSDYSYPLTFGAGTKLELK(配列番号47)を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態において、軽鎖の可変領域は、配列番号47を含む、および/またはそれからなる。いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列DIVMTQSPSSLTVTAGEKVTLSCKSSQSLLNSGNQKNYLTWYQQKPGQPPQLLIYWASTRESGVPDRFTGSGSGTDFTLTISSVQAEDLAVYYCQSDYSYPLTFGAGTKLELKRADAAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNEC(配列番号48)を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態において、軽鎖は、配列番号48からなる。いくつかの実施形態において、軽鎖は、配列番号48からなる。本出願で言及される抗体#2は、配列決定され、配列番号48からなる軽鎖を有することが判明した。Chothiaスキームを使用して決定されたこの軽鎖のCDRは、配列番号21〜23である。
【0109】
いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列EVQLQQFGAELVKPGASVKISCKASGYTFTDYNMDWVKQSHGKSLEWIGDINPNYDSTAYNQKFMGKATLTVDKSSNTAYMELRSLTSEDTAVYYCARSSPYYDSNHFDYWGQGTSLTVSS(配列番号49)を含む重鎖を含む。いくつかの実施形態において、重鎖の可変領域は、配列番号49を含む、および/またはそれからなる。いくつかの態様において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列EVQLQQFGAELVKPGASVKISCKASGYTFTDYNMDWVKQSHGKSLEWIGDINPNYDSTAYNQKFMGKATLTVDKSSNTAYMELRSLTSEDTAVYYCARSSPYYDSNHFDYWGQGTSLTVSSAKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVKGYFPEPVTVTWNSGSLSSGVHTFPAVLQSDLYTLSSSVTVPSSTWPSETVTCNVAHPASSTKVDKKIVPRDCGCKPCICTVPEVSSVFIFPPKPKDVLTITLTPKVTCVVVDISKDDPEVQFSWFVDDVEVHTAQTQPREEQFNSTFRSVSELPIMHQDWLNGKEFKCRVNSAAFPAPIEKTISKTKGRPKAPQVYTIPPPKEQMAKDKVSLTCMITDFFPEDITVEWQWNGQPAENYKNTQPIMDTDGSYFVYSKLNVQKSNWEAGNTFTCSVLHEGLHNHHTEKSLSHSPGK(配列番号50)を含む重鎖を含む。いくつかの実施形態において、重鎖は、配列番号50からなる。本出願で言及される抗体#3は、配列決定され、配列番号50からなる重鎖を有することが判明した。Chothiaスキームを使用して決定されたこの重鎖のCDRは、配列番号24〜26である。
【0110】
いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列QIVLTQSPAIMSASPGEKVTMTCSARSSINYMHWFQQKPGTSPKRWIYDTSKLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISNMEAEDAATYYCHQRNSYPFTFGSGTKLEIK(配列番号51)を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態において、軽鎖の可変領域は、配列番号51を含む、および/またはそれからなる。いくつかの態様において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列QIVLTQSPAIMSASPGEKVTMTCSARSSINYMHWFQQKPGTSPKRWIYDTSKLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISNMEAEDAATYYCHQRNSYPFTFGSGTKLEIKRADAAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNEC(配列番号52)を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態において、軽鎖は、配列番号52からなる。本出願で言及される抗体#3は、配列決定され、配列番号52からなる軽鎖を有することが判明した。Chothiaスキームを使用して決定されたこの軽鎖のCDRは、配列番号27〜29である。
【0111】
いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体として結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、二量体として結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体および/または二量体として結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、二量体として結合するが、mCD28には結合しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、二量体として結合するが、mCD28を架橋および/または活性化しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、二量体として結合するが、CD28の単一分子のみに結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体CD28に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、二量体CD28に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体および/または二量体CD28に結合する。
【0112】
いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、抗CD28抗体である。いくつかの実施形態において、抗体の標的抗原は、CD28、sCD28、二量体CD28および/または二量体sCD28である。いくつかの実施形態において、抗体の標的抗原は、CD28、sCD28、単量体CD28および/または単量体sCD28である。いくつかの実施形態において、抗体の標的抗原は、CD28、sCD28、単量体CD28、単量体sCD28、二量体CD28および/または二量体sCD28である。いくつかの態様において、sCD28またはCD28は、単量体である。いくつかの実施形態において、sCD28またはCD28は、二量体である。いくつかの実施形態において、CD28またはsCD28は、単量体または二量体である。いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、抗可溶性CD28(sCD28)抗体である。「抗CD28抗体」、「CD28を認識する抗体」、または「CD28に対する抗体」は、十分な親和性および特異性でCD28に結合する抗体である。いくつかの実施形態において、抗体は、CD28またはsCD28への増加した結合を有する。いくつかの実施形態において、抗体は、膜のmCD28と比較して、sCD28への増加した結合を有する。いくつかの実施形態において、抗体は、市販のCD28抗体と比較して、sCD28への増加した結合を有する。いくつかの実施形態において、市販のCD28抗体は、CD28.2である。いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、CD28またはsCD28に対して特異的結合親和性を有する。
【0113】
本明細書で使用される場合、「増加した結合親和性」および「より大きな結合親和性」という用語は、交換可能である。いくつかの実施形態において、本発明の抗体またはその抗原結合部分は、mCD28と比較して、sCD28に対するより大きな結合親和性を有する。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、10%である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、30%である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、50%である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、75%である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、100%である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、150%である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、250%である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、500%である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、1,000%である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、1.5倍である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は2倍である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、5倍である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、10倍である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、50倍である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、100倍である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、500倍である。一実施形態において、本明細書で使用されるより大きな親和性は、1,000倍である。
【0114】
「抗原」は、抗体形成を惹起し、抗体によって結合され得る分子または分子の一部である。抗原は、1つまたは複数のエピトープを有し得る。上記の特定の反応は、抗原が非常に選択的な様式でその対応する抗体と反応し、他の抗原によって誘起される可能性のある他の多数の抗体とは反応しないことを示している。
【0115】
本発明による「抗原決定基」または「エピトープ」という用語は、特定の抗体と特異的に反応する抗原分子の領域を指す。当技術分野で知られている方法を適用し、エピトープに由来するペプチド配列を単独でまたは担体部分と組み合わせて使用して、動物を免疫し、追加のポリクローナルまたはモノクローナル抗体を生成することができる。
【0116】
いくつかの実施形態において、抗体は、重鎖のN304にN結合型グリコシル化を含む。
【0117】
いくつかの実施形態において、薬剤は、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態において、抗原結合断片は、Fab断片である。いくつかの実施形態において、抗体は、単一ドメイン抗体である。いくつかの実施形態において、抗体は、Fcドメインを欠失している。いくつかの実施形態において、薬剤は、Fcドメインを欠失した抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態において、薬剤は、単一ドメイン抗体である。いくつかの実施形態において、薬剤は、ラクダ科動物、サメまたはナノボディである。いくつかの実施形態において、抗体または断片は、別のタンパク質またはタンパク質の断片に融合される。いくつかの実施形態において、第2のタンパク質または断片は、特に血清中での半減期を増加させる。いくつかの実施形態において、半減期延長タンパク質は、ヒト血清アルブミンである。いくつかの実施形態において、薬剤は、半減期を向上させる修飾を生成する化学物質によって修飾される。いくつかの実施形態において、修飾はペグ化であり、化学物質はポリエチレングリコールである。当業者には、当技術分野で知られている任意の半減期延長タンパク質または化学物質、または修飾を使用できることが理解される。
【0118】
いくつかの実施形態において、sCD28への薬剤の結合は、sCD28を分解する。いくつかの実施形態において、sCD28への薬剤の結合は、sCD28の分解につながる、またはそれをもたらす。いくつかの実施形態において、分解は、結合が生物内にあるときに生じる。いくつかの実施形態において、分解は、結合が生物の血流中にある場合に生じる。いくつかの実施形態において、分解は、結合が生物のTMEにあるときに生じる。いくつかの実施形態において、分解は、血液からのsCD28の除去を含む。いくつかの実施形態において、分解は、結合したsCD28のリソソーム、エンドソーム、プロテアソームまたはそれらの組み合わせへの輸送を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0119】
いくつかの実施形態において、生物におけるsCD28への薬剤の結合は、血液からのsCD28の除去をもたらす。いくつかの実施形態において、生物におけるsCD28への薬剤の結合は、血液からのsCD28の一掃をもたらす。いくつかの実施形態において、生物における薬剤のsCD28への結合は、TMEからのsCD28の除去をもたらす。いくつかの実施形態において、生物におけるsCD28への薬剤の結合は、TMEからのsCD28の一掃をもたらす。いくつかの実施形態において、生物におけるsCD28への薬剤の結合は、血液、TMEまたは両方からのsCD28の除去をもたらす。いくつかの実施形態において、生物におけるsCD28への薬剤の結合は、血液、TMEまたは両方からのsCD28の一掃をもたらす。いくつかの実施形態において、sCD28は、分解されないが、血液、TMEまたは両方から除去される。いくつかの実施形態において、結合したsCD28は、免疫複合体である。
【0120】
結合した抗原を血流から取り除く多くの既知のメカニズムがある。これらには、補体媒介除去、単球およびマクロファージによる食作用、オプソニン化、タンパク質分解、受動拡散、および能動輸送が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、能動輸送は、赤血球によるものである。いくつかの実施形態において、結合した抗原は、食細胞に輸送される。いくつかの実施形態において、結合した抗原は、リソソームに輸送される。いくつかの実施形態において、結合した抗原は、リソソーム、エンドソーム、プロテアソーム、またはそれらの組み合わせに輸送される。結合したsCD28複合体の除去を誘導し得る任意の薬剤が、本発明に使用され得る。
【0121】
いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28レベルを少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、97または99%低減する。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28レベルを健康な個体のレベルに低減する。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28レベルを最大で1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50ng/mlに低減する。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28の血中濃度を最大で5ng/mlに低減する。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28の血中濃度を最大で10ng/mlに低減する。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28の血中濃度を最大で20ng/mlに低減する。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28レベルを健康な個体のレベルに低減する。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28レベルを1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50ng/ml未満に低減する。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28レベルを5ng/ml未満に低減する。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28レベルを10ng/ml未満に低減する。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28レベルを20ng/ml未満に低減する。いくつかの実施形態において、低減または減少は、対象の血液、末梢血またはTME中で生じる。いくつかの実施形態において、低減または減少は、血液中で生じる。
【0122】
いくつかの実施形態において、sCD28レベルは、ELISAによって測定されるとおりである。いくつかの実施形態において、ELISAは、サンドイッチELISAである。いくつかの実施形態において、ELISAは、標準化されたサンドイッチELISAである。いくつかの実施形態において、ELISAは、Bender MedSystems ELISAである。いくつかの実施形態において、ELISAはBender MedSystems ELISAキットBMS290である。いくつかの実施形態において、ELISAは、本発明の薬剤を用いて行われる。
【0123】
いくつかの実施形態において、薬剤は、一掃抗体である。本明細書で使用される場合、「一掃抗体」という用語は、溶液から可溶性成分の量を減少させる任意の抗体またはその抗原結合断片を指す。いくつかの実施形態において、一掃抗体は、抗体依存性細胞媒介性細胞毒性(ADCC)を誘発しない。いくつかの実施形態において、一掃抗体は、補体依存性細胞毒性(CDC)を誘発しない。いくつかの実施形態において、一掃抗体は、ADCCおよび/またはCDCを誘発しない。いくつかの実施形態において、一掃抗体は、IgG2またはIgG4ドメインを含む。いくつかの実施形態において、一掃抗体は、IgG2ドメインを含む。いくつかの実施形態において、一掃抗体は、IgG4ドメインを含む。いくつかの実施形態において、一掃抗体は、抗体の結合によって媒介される細胞死を低減するように変異したIgG1またはIgG3を含む。いくつかの実施形態において、突然変異は、Fc受容体結合ドメインを突然変異させる。いくつかの実施形態において、抗体のFcドメインは、CDC、ADCCまたは両方を減少させるように操作または突然変異される。Fc操作は当技術分野で周知であり、抗体媒介性細胞死滅を減少させることが知られている任意の変異またはアミノ酸変化を使用することができる。
【0124】
いくつかの実施形態において、抗体は、IgG1および/またはIgG3を含まない。いくつかの実施形態において、抗体は、抗体依存性細胞媒介性細胞毒性(ADCC)を誘発しない。いくつかの実施形態において、抗体は、補体依存性細胞毒性(CDC)を誘発しない。いくつかの実施形態において、抗体は、抗体の結合によって誘導されるADCC、CDCまたはその両方を低減する突然変異を含むIgG1またはIgG3を含む。いくつかの実施形態において、突然変異は、ADCC、CDC、またはその両方をゼロにまで低減する。ADCCおよびCDCは十分に特徴付けられており、これらの細胞毒性経路の誘導を可能にする抗体配列は周知である。非限定的な例等の突然変異は、IgG1またはIgG3のIgG2またはIgG4への突然変異がよく知られている。そのような突然変異はいずれも、本発明の抗体の骨格で使用され得る。
【0125】
いくつかの実施形態において、抗体のFcドメインは、ヒトFcドメインである。いくつかの実施形態において、Fcドメインは、ADCC、CDCまたはその両方を低減する突然変異を含む。いくつかの態様において、抗体は、低pHでsCD28からの抗体またはその抗原結合部分の解離を増加させる突然変異を含む。いくつかの実施形態において、低pHは、6.9、6.8、6.7、6.6、6.5、6.4、6.3、6.2、6.1、6、5.9、5.8、5.7、5.6、5.5、5.4、5.3、5.2、5.1、5、4.5、4、3.5または3以下のpHである。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、低pHは、pH6以下である。いくつかの実施形態において、低pHは、ヒトエンドソームに見られるpHである。いくつかの実施形態において、低pHは、ヒトリソソームで見られるpHである。いくつかの態様において、抗体は、低カルシウム濃度でのsCD28からの抗体またはその抗原結合部分の解離を増加させる突然変異を含む。いくつかの実施形態において、低カルシウム濃度は、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.07、0.05、0.03、または0.01mM以下のカルシウム濃度である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、低カルシウム濃度は、ヒトエンドソームに見られるカルシウム濃度である。いくつかの実施形態において、解離を増加させる突然変異は、CDRにおける突然変異である。いくつかの実施形態において、抗体は、エンドソームおよび/またはリソソームにおけるsCD28からの抗体の解離を増加させる突然変異を含む。
【0126】
いくつかの実施形態において、突然変異は、FcRn結合領域にある。いくつかの実施形態において、突然変異は、FcγRIIb結合領域にある。いくつかの実施形態において、突然変異は、Fc受容体への結合を増加させる。いくつかの実施形態において、Fc受容体は、FcRnである。いくつかの実施形態において、Fc受容体は、FcγRIIbである。いくつかの実施形態において、突然変異は、中性pHで、および/または血清中でFc受容体結合を増加させる。いくつかの実施形態において、突然変異は、低pHでFc受容体結合を増加させる。いくつかの実施形態において、突然変異は、重鎖のアミノ酸27、重鎖のアミノ酸31、軽鎖のアミノ酸32、および軽鎖のアミノ酸53のヒスチジンへの突然変異から選択される。いくつかの実施形態において、突然変異は、抗体およびその結合抗原の細胞への取り込みを増加させる。
【0127】
Fc受容体結合を増加させ、細胞への取り込みを増加させ、低pHでの解離を増加させ、および/または一掃抗体を生成するのに有用である突然変異の例は、当技術分野で周知である。そのような例は、例えば、Schroter et al.,A generic approach to engineer antibody pH−switches using combinatorial histidine scanning libraries and yeast display,mAbs,2015;Yang et al.,Maximizing in vivo target clearance by design of pH−dependent target binding antibodies with altered affinity to FcRn,mAbs,2017;およびIgawa et al.,Sweeping antibody as a novel therapeutic antibody modality capable of eliminating soluble antigens from circulation,Immunological Reviews,2016に見出すことができ、これらはすべて参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのような抗体を生成する方法およびそれらの有効性を試験する方法もまた、そこに記載されている。いくつかの実施形態において、突然変異は、ヒトFcドメインのものであり、ヒスチジン268からグルタミン、バリン309からロイシン、アラニン330からセリン、およびプロリン331からセリンへの突然変異から選択される。提供されたナンバリングはIgG1に対するものであるが、当業者により決定され得るような同等の突然変異が、他のIgGでも作製され得る。さらに、そのような抗体の効力は、様々なpHの培地で結合/解離アッセイを行うことによって検査することができる。マウスやサル等のモデル生物での試験も可能であり、抗体の添加前後にsCD28の血清レベルが測定される。任意選択で、ヒトsCD28を発現する腫瘍を動物に異種移植して、血清sCD28を確実にしてもよい。
【0128】
いくつかの実施形態において、抗体は、低pHで抗原への結合を減少させるCDRの突然変異を含む。いくつかの実施形態において、抗原は、sCD28である。いくつかの実施形態において、突然変異は、ヒスチジンへの突然変異である。いくつかの実施形態において、少なくとも1、2、3、4、または5個のアミノ酸がヒスチジンに突然変異している。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のアミノ酸がヒスチジンに突然変異している。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、CDRの外側のアミノ酸は、ヒスチジンに突然変異している。
【0129】
抗体の結合界面へのヒスチジン残基の組み込みは、pH依存性結合を操作するために使用され得ることが示されている。pH感受性結合の基礎は、細胞内微小環境、より具体的にはエンドソーム小胞、より好ましくは初期エンドソームを含む、様々な微小環境におけるpH値の低下の結果としてのプロトン化に対するヒスチジンの感受性から生じる。結合界面におけるヒスチジンの側鎖のプロトン化は、静電相互作用を変化させ得る、または結合親和性のpH依存性の違いにつながる構造変化を誘発し得る。
【0130】
抗原結合部位へのpH感受性の組み込みは、抗原結合サイクルの数を増やすことができ、pH依存性抗体は、血漿pH(pH7.4)で同様の高いまたは低下した十分な親和性で抗原に結合し、低pHで結合の低下を示して、酸性エンドソーム内のその抗原結合部位からの抗体のより速くかつ増加した解離をもたらし、それにより血漿への再循環および血漿からの抗原のクリアランスの増加を可能にする。
【0131】
CDRの各アミノ酸をヒスチジンに置き換え、pH依存性結合を評価するhisスキャニングは、当技術分野で知られている十分に確立された技術である。複数のヒスチジン突然変異を組み合わせて、相乗的に、または直線的に突然変異の効果を増加させることができる。ファージまたは酵母ディスプレイを使用するコンビナトリアルhisスキャニングライブラリ手法も当技術分野で周知である。
【0132】
いくつかの実施形態において、抗体は、一掃抗体である。いくつかの実施形態において、抗体は、診断抗体である。いくつかの実施形態において、抗体は、治療用抗体である。いくつかの実施形態において、抗体は、抗癌抗体である。
【0133】
いくつかの実施形態において、薬剤は、非抗体タンパク質である。いくつかの実施形態において、ペプチドは、非抗体ペプチドである。いくつかの実施形態において、非抗体タンパク質は、抗体模倣物である。いくつかの実施形態において、ペプチドは、ポリペプチドである。いくつかの実施形態において、薬剤は、小分子である。いくつかの実施形態において、薬剤は、核酸分子である。いくつかの実施形態において、薬剤は、合成ペプチドである。いくつかの実施形態において、薬剤は、合成結合タンパク質である。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、非抗体足場に基づく。いくつかの実施形態において、薬剤は、抗体模倣物である。いくつかの実施形態において、抗体模倣物は、100、90、80、70、60、50、40、30または20kDa未満のモル質量を有する。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、薬剤は、核酸アプタマーである。いくつかの実施形態において、アプタマーは、DNAである。いくつかの実施形態において、アプタマーは、RNAである。いくつかの実施形態において、アプタマーは、DNAまたはRNAである。
【0134】
いくつかの実施形態において、抗体は、癌の治療および/または予防を必要とする対象における癌の治療および/または予防に使用するためのものである。いくつかの実施形態において、抗体は、免疫療法を必要とする対象における免疫療法の改善に使用するためのものである。いくつかの実施形態において、免疫療法は、PD1および/またはPD−L1に基づく免疫療法である。PD−1およびPD−L1免疫療法は、当技術分野で周知であり、PD−1およびPD−L1の遮断、ならびにPD−1およびPD−L1阻害剤が含まれる。いくつかの例には、ペンブロリズマブ(Keytruda)、ニボルマブ(Opdivo)、ピジリズマブ、セミプリマブ、アテゾリズマブ(Tecentriq)、アベルマブ(Bevancio)、およびデュルバルマブ(Imfinzi)が含まれるが、これらに限定されない。
【0135】
mCD28の脱落の遮断
別の態様により、膜CD28(mCD28)に結合し、mCD28のタンパク質分解切断を阻害する薬剤が提供される。
【0136】
本明細書で使用される場合、タンパク質分解切断の阻害とは、mCD28のタンパク質分解切断の任意の低減を指す。いくつかの実施形態において、阻害は、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、97、99、または100%の切断の低減である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、タンパク質分解切断の阻害は、免疫細胞上のmCD28のレベルを維持する。いくつかの実施形態において、タンパク質分解切断の阻害は、免疫細胞上のmCD28のレベルを増加させる。いくつかの実施形態において、タンパク質分解切断の阻害は、免疫刺激に適切なmCD28のレベルを維持する。
【0137】
いくつかの実施形態において、タンパク質分解切断の低減は、少なくとも1つのプロテアーゼによる切断の低減である。いくつかの実施形態において、タンパク質分解切断の低減は、少なくとも1つのメタロプロテアーゼによる切断の低減である。いくつかの実施形態において、メタロプロテアーゼは、ADAM10、ADAM17、またはその両方である。
【0138】
いくつかの実施形態において、薬剤は、抗体またはその抗原結合断片である。いくつかの実施形態において、抗体または断片は、別のタンパク質またはタンパク質の断片に融合される。いくつかの実施形態において、第2のタンパク質または断片は、特に血清中での半減期を増加させる。いくつかの実施形態において、半減期延長タンパク質は、ヒト血清アルブミンである。いくつかの実施形態において、薬剤は、半減期を向上させる修飾を生成する化学物質によって修飾される。いくつかの実施形態において、修飾はペグ化であり、化学物質はポリエチレングリコールである。当業者には、当技術分野で知られている任意の半減期延長タンパク質または化学物質、または修飾を使用できることが理解される。
【0139】
いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体として結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、二量体として結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体および/または二量体として結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、二量体として結合するが、mCD28を架橋および/または活性化しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、二量体として結合するが、CD28の単一分子のみに結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体CD28に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、二量体CD28に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、単量体および/または二量体CD28に結合する。
【0140】
いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28アゴニストではない。いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28アンタゴニストではない。いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28アゴニストでもアンタゴニストでもない。
【0141】
いくつかの実施形態において、薬剤は、mCD28のリガンド結合ドメインに結合しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、リガンド結合ドメインへのアクセスを遮蔽しない、または遮断しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、切断部位に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、切断部位へのアクセスを遮蔽する、または遮断する。いくつかの実施形態において、薬剤は、プロテアーゼの切断部位へのアクセスを遮断する。いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28のストーク領域に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、mCD28の膜近位領域に結合する。いくつかの実施形態において、切断部位は、ストーク領域内にある。いくつかの実施形態において、ストーク領域は、配列GKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号9)を含む。いくつかの実施形態において、ストーク領域は、配列KGKHLCPSPLFPGPS(配列番号36)を含む。いくつかの実施形態において、ストーク領域は、配列HVKGKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号10)を含む、またはそれからなる。
【0142】
いくつかの実施形態において、切断部位は、ロイシンの前にある。いくつかの実施形態において、切断部位は、バリンの前にある。いくつかの実施形態において、切断部位は、芳香族アミノ酸の前にある。いくつかの実施形態において、切断部位は、ロイシン、バリンおよび/または芳香族アミノ酸の前にある。いくつかの実施形態において、芳香族アミノ酸は、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシンおよびヒスチジンから選択される。いくつかの実施形態において、切断部位は、配列番号1のヒスチジン134、バリン135、ヒスチジン139、ロイシン140、ロイシン145、およびフェニルアラニン146のいずれか1つの前にある。いくつかの実施形態において、切断部位は、配列番号1のヒスチジン134、バリン135、ヒスチジン139、ロイシン140、ロイシン145、またはフェニルアラニン146の前にある。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、切断部位は、配列番号1のロイシン145の前にある。
【0143】
いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28の機能および/またはシグナル伝達を調節しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、mCD28を分解しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、mCD28分解につながらない、またはそれを促進しない。いくつかの実施形態において、シグナル伝達は、mCD28媒介免疫細胞活性化である。いくつかの実施形態において、薬剤は、免疫細胞の活性化を阻害しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28受容体の内部移行または再循環を誘発しない。T細胞の免疫活性化には、mCD28を介した共刺激が不可欠である。タンパク質分解切断により、CD28の細胞外領域にあるリガンド結合ドメインが、膜に残っているタンパク質の膜貫通部分および細胞質部分から除去された。したがって、切断されたCD28はシグナル伝達することができず、T細胞の活性化に寄与し得ない。したがって、切断を遮断し、かつアンタゴニストでもある薬剤は、mCD28の活性化を可能にしない。同様に、切断を遮断するがアゴニストでもある薬剤は、異常なT細胞活性化、および潜在的に自己免疫応答を誘発する可能性がある。いくつかの実施形態において、薬剤は、抗CD28抗体MAB342ではない。いくつかの実施形態において、薬剤は、抗CD28抗体クローン#37407ではない。
【0144】
いくつかの実施形態において、薬剤は、免疫細胞上のmCD28の表面レベルを低減しない。いくつかの実施形態において、免疫細胞は、T細胞である。いくつかの実施形態において、薬剤は、mCD28の表面レベルを50、40、30、25、20、15、10、7、5、3、2または1%未満だけ低減する。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0145】
いくつかの実施形態において、細胞への薬剤の結合は、細胞を死滅させない。いくつかの実施形態において、細胞への薬剤の結合は、細胞の死につながらない。いくつかの実施形態において、薬剤は、抗体依存性細胞媒介性細胞毒性(ADCC)を誘発しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、補体依存性細胞毒性(CDC)を誘発しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、ADCCおよび/またはCDCを誘発しない。いくつかの実施形態において、薬剤は、抗体であり、IgG2またはIgG4ドメインを含む。いくつかの実施形態において、抗体は、IgG2ドメインを含む。いくつかの実施形態において、抗体は、IgG4ドメインを含む。いくつかの実施形態において、抗体は、抗体の結合によって媒介される細胞死を低減するように突然変異したIgG1またはIgG3を含む。いくつかの実施形態において、突然変異は、Fc受容体結合ドメインを突然変異させる。いくつかの実施形態において、抗体のFcドメインは、CDC、ADCCまたは両方を減少させるように操作または突然変異される。Fc操作は当技術分野で周知であり、抗体媒介性細胞死滅を減少させることが知られている任意の変異またはアミノ酸変化を使用することができる。
【0146】
いくつかの実施形態において、薬剤は、非抗体タンパク質である。いくつかの実施形態において、薬剤は、小分子である。いくつかの実施形態において、薬剤は、核酸分子である。いくつかの実施形態において、薬剤は、合成ペプチドである。いくつかの実施形態において、薬剤は、合成結合タンパク質である。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、非抗体足場に基づく。いくつかの実施形態において、薬剤は、抗体模倣物である。いくつかの実施形態において、抗体模倣物は、100、90、80、70、60、50、40、30または20kDa未満のモル質量を有する。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、薬剤は、核酸アプタマーである。いくつかの実施形態において、アプタマーは、DNAである。いくつかの実施形態において、アプタマーは、RNAである。いくつかの実施形態において、アプタマーは、DNAまたはRNAである。抗体模倣物の例には、アフィリン、アフィマー、アフィチン、アルファボディ、アンチカリン、アビマー、DARPin、フィノマー、Kunitzドメインペプチド、モノボディ、およびナノCLAMPSが含まれるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態において、抗体模倣物は、DARPinである。
【0147】
いくつかの実施形態において、薬剤は、少なくとも1つのプロテアーゼによるタンパク質分解切断を阻害する。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、メタロプロテアーゼである。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、マトリックスメタロプロテアーゼである。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、セリンプロテアーゼである。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、システインプロテアーゼである。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、スレオニンプロテアーゼである。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、セリン、システインまたはスレオニンプロテアーゼである。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、アスパラギン酸プロテアーゼである。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、グルタミン酸プロテアーゼである。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、システインおよびスレオニンプロテアーゼから選択される。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、アスパラギンペプチドリアーゼである。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、シェダーゼである。いくつかの実施形態において、メタロプロテアーゼは、エキソペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、メタロプロテアーゼは、エンドペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、メタロプロテアーゼは、エキソペプチダーゼまたはエンドペプチダーゼである。いくつかの実施形態において、メタロプロテアーゼは、亜鉛触媒である。いくつかの実施形態において、メタロプロテアーゼは、コバルト触媒である。いくつかの実施形態において、メタロプロテアーゼは、ADAM10である。いくつかの実施形態において、メタロプロテアーゼは、ADAM17である。いくつかの実施形態において、メタロプロテアーゼは、ADAM10および/またはADAM17である。いくつかの実施形態において、メタロプロテアーゼは、ADAM10、ADAM17、またはその両方である。
【0148】
いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、3つの重鎖CDR(CDR−H)および3つの軽鎖CDR(CDR−L)を含み、CDR−H1は、配列番号30(GFTFSSYYMS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H2は、配列番号31(TISDGGDNTYYAGTVTG)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−H3は、配列番号32(IHWPYYFDS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L1は、配列番号33(RASSSVSYMN)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L2は、配列番号34(ATSDLAS)に示されるアミノ酸配列を含み、CDR−L3は、配列番号35(QQWSSHPPT)に示されるアミノ酸配列を含む。
【0149】
いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列DVKLVESGGGLVKLGGSLKLSCVASGFTFSSYYMSWVRQTPEKRLEWVATISDGGDNTYYAGTVTGRFTISRDFAKNTLYLQMNSLTSEDTAVYYCARIHWPYYFDSWGQGTTLTVSS(配列番号53)を含む重鎖を含む。いくつかの実施形態において、重鎖の可変領域は、配列番号53を含む、および/またはそれからなる。いくつかの態様において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列GACGTGAAGCTCGTGGAGTCTGGGGGAGGCTTAGTGAAGCTTGGAGGGTCCCTGAAACTCTCCTGTGTAGCCTCTGGATTCACTTTCAGTAGCTATTACATGTCTTGGGTTCGCCAGACTCCGGAGAAGAGGCTGGAGTGGGTCGCGACCATAAGTGATGGTGGTGATAACACCTACTACGCAGGCACTGTGACGGGCCGATTCACCATCTCCAGAGACTTTGCCAAGAACACCCTGTACCTGCAAATGAACAGTCTGACCTCTGAGGACACAGCCGTGTATTACTGTGCAAGAATTCATTGGCCTTACTATTTTGACTCCTGGGGCCAAGGCACCACTCTCACAGTCTCCTCA(配列番号54)を含む重鎖を含む。いくつかの実施形態において、重鎖は、配列番号54からなる。本出願の抗切断抗体は、配列決定され、配列番号54からなる重鎖を有することが判明した。Chothiaスキームを使用して決定されたこの重鎖のCDRは、配列番号30〜32である。
【0150】
いくつかの実施形態において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列QFVLSQSPAILSASPGEMLTMTCRASSSVSYMNWYQQKPGSSPKPWIYATSDLASGVPARFSGSGSGTSYSLTISRVEAEDAATYYCQQWSSHPPTFGGGTKLEIR(配列番号55)を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態において、軽鎖の可変領域は、配列番号55を含む、および/またはそれからなる。いくつかの態様において、抗体またはその抗原結合断片は、アミノ酸配列CAATTTGTTCTCTCCCAGTCTCCAGCAATCCTGTCTGCATCTCCCGGGGAGATGCTCACAATGACTTGCAGGGCCAGCTCAAGTGTAAGTTATATGAACTGGTATCAGCAGAAGCCAGGATCTTCCCCCAAACCCTGGATTTATGCCACATCCGACCTGGCTTCTGGAGTCCCTGCTCGCTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGGACCTCTTATTCTCTCACAATCAGCAGAGTGGAGGCTGAAGATGCTGCCACTTATTACTGCCAGCAGTGGAGTAGTCACCCACCCACGTTCGGAGGGGGGACCAAGCTGGAAATAAGA(配列番号56)を含む軽鎖を含む。いくつかの実施形態において、軽鎖は、配列番号56からなる。本出願で言及される抗切断抗体は、配列決定され、配列番号56からなる軽鎖を有することが見出された。Chothiaスキームを使用して決定されたこの軽鎖のCDRは、配列番号33〜35である。
【0151】
癌を処置/予防する方法
別の態様により、癌の処置および/または予防を必要とする対象における癌を治療および/または予防する方法であって、前記対象における可溶性CD28(sCD28)レベルを低下させることを含む方法が提供される。
【0152】
別の態様により、免疫療法を必要とする対象における免疫療法を改善する方法であって、前記対象におけるsCD28レベルを減少させることを含む方法が提供される。
【0153】
いくつかの実施形態において、免疫療法は、PD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法である。いくつかの実施形態において、PD−1/PD−L1に基づく免疫療法は、抗PD1または抗PD−L1抗体を投与することを含む。いくつかの実施形態において、療法は、PD−1チェックポイントの遮断を含む。いくつかの実施形態において、免疫療法は、同種、同系、または自己免疫細胞を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、免疫細胞は、T細胞である。いくつかの実施形態において、免疫療法を必要とする対象は、癌に罹患している。
【0154】
本明細書で使用される場合、疾患、障害、または状態の「処置」または「処置すること」という用語は、その少なくとも1つの症状の緩和、その重症度の低減、またはその進行の阻害を包含する。処置は、疾患、障害、または状態が完全に治癒することを意味する必要はない。有効な処置であるためには、本明細書における有用な組成物は、疾患、障害、もしくは状態の重症度を軽減する、それに関連する症状の重症度を軽減する、または患者もしくは対象の生活の質の改善を提供するだけでよい。
【0155】
いくつかの実施形態において、減少させることは、対象に少なくとも1つの本発明の薬剤を投与することを含む。本明細書で使用される場合、「投与する」、「投与」等の用語は、健全な医療行為において、活性剤を含む組成物を、治療効果を提供するような様式で対象に送達する任意の方法を指す。本主題の一態様は、治療的有効量の本発明の薬剤の、それを必要とする患者への経口投与を提供する。他の適切な投与経路には、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、または腹腔内が含まれ得る。
【0156】
別の態様により、本発明の薬剤および治療上許容される担体、アジュバントまたは賦形剤を含む医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態において、投与することは、本発明の医薬組成物を投与することである。
【0157】
本明細書で使用される場合、「担体」、「賦形剤」、または「アジュバント」という用語は、活性薬剤ではない医薬組成物の任意の成分を指す。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、非毒性の不活性固体、半固体液体充填剤、希釈剤、封入材料、任意の種類の製剤補助剤、または単に生理食塩水等の無菌水性媒体を指す。薬学的に許容される担体として役立ち得る材料のいくつかの例は、ラクトース、グルコースおよびスクロース等の糖、トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプン等のデンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース等のセルロースおよびその誘導体;粉末化トラガカント;麦芽、ゼラチン、タルク;カカオバターおよび坐剤ワックス等の賦形剤;落花生油、綿実油、ベニバナ油、ごま油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油等の油;プロピレングリコール等のグリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール等のポリオール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル等のエステル、寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム等の緩衝剤;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張食塩水、リンガー溶液;エチルアルコールおよびリン酸緩衝液、ならびに医薬製剤で使用される他の非毒性適合性物質である。本明細書において担体として役立ち得る物質のいくつかの非限定的な例には、糖、デンプン、セルロースおよびその誘導体、粉末化トラガカント、麦芽、ゼラチン、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、硫酸カルシウム、植物油、ポリオール、アルギン酸、発熱物質を含まない水、等張生理食塩水、リン酸緩衝液、カカオバター(坐剤基剤)、乳化剤、および他の医薬製剤で使用される他の非毒性の医薬適合性物質が含まれる。ラウリル硫酸ナトリウム等の湿潤剤および滑剤、ならびに着色剤、着香剤、賦形剤、安定剤、抗酸化剤、および保存剤も存在し得る。本明細書で企図される組成物を製剤化するために、非毒性、不活性および有効な担体が使用され得る。これに関して、適切な薬学的に許容される担体、賦形剤、および希釈剤は当業者に周知であり、例えば、The Merck Index,Thirteenth Edition,Budavari et al.,Eds.,Merck & Co.,Inc.,Rahway,N.J.(2001);the CTFA(Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association) International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,Tenth Edition(2004);および「Inactive Ingredient Guide」,U.S.Food and Drug Administration (FDA) Center for Drug Evaluation and Research(CDER) Office of Managementに記載のものがあり、これらすべての内容は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。本組成物において有用な薬学的に許容される賦形剤、担体および希釈剤の例には、蒸留水、生理食塩水、リンガー溶液、デキストロース溶液、ハンクス溶液、およびDMSOが含まれる。これらの追加の不活性成分、ならびに有効な製剤および投与手順は、当技術分野で周知であり、Goodman and Gillman’s: The Pharmacological Bases of Therapeutics,8th Ed.,Gilman et al.Eds.Pergamon Press(1990);Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Ed.,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.(1990);およびRemington: The Science and Practice of Pharmacy,21st Ed.,Lippincott Williams & Wilkins,Philadelphia,Pa.,(2005)等の標準的な教本に記載されており、それらはそれぞれ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の組成物はまた、リポソーム、ISCOMS、徐放性粒子、および血清中のペプチドまたはポリペプチドの半減期を増加させる他のビヒクル等の人工的に作製された構造に含まれてもよい。リポソームには、エマルジョン、フォーム、ミセル、不溶性単層、液晶、リン脂質分散液、ラメラ層等が含まれる。本明細書に記載のペプチドと共に使用するためのリポソームは、中性および負に荷電したリン脂質およびコレステロール等のステロールを一般に含む標準的な小胞形成脂質から形成される。脂質の選択は一般に、リポソームのサイズおよび血液中での安定性等の考慮事項によって決定される。例えば、Coligan,J.E.et al,Current Protocols in Protein Science,1999,John Wiley & Sons,Inc.,New Yorkにより考察されているように、リポソームを調製するための様々な方法が利用可能であり、また米国特許第4,235,871号、同第4,501,728号、同第4,837,028号および同第5,019,369号を参照されたい。
【0158】
担体は、全体で、本明細書に提示される医薬組成物の約0.1重量%〜約99.99999重量%を構成し得る。
【0159】
いくつかの実施形態において、減少させることは、sCD28をコードするmRNAに結合し、mCD28をコードするmRNAに結合しない阻害性核酸分子を投与することを含む。sCD28の1つの可能な源は、膜貫通ドメインを欠失したCD28の転写変異体の翻訳からである。そのような変異体は、mRNAの翻訳を分解または阻害するために標的化され得る一意のmRNA配列を有し得る。非限定的な例として、sCD28は、エクソン3(配列番号7)を欠失したmRNAスプライス変異体によって生成される。この変異体では、エクソン2およびエクソン4ジャンクションが、変異体に存在するが全長CD28を欠失する唯一の配列である。いくつかの実施形態において、核酸分子は、少なくとも配列番号7のエクソン2およびエクソン4のジャンクションに結合する。いくつかの実施形態において、エクソン2および4のスプライスジャンクションは、配列AAAGGTGA(配列番号11)を含む。いくつかの実施形態において、核酸分子は、エクソン2および4のスプライスジャンクションを含む、配列番号7の少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45、または50塩基に結合する。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0160】
いくつかの実施形態において、核酸分子は、siRNAである。いくつかの実施形態において、分子は、shRNAである。いくつかの実施形態において、分子は、siRNAまたはshRNAである。
【0161】
いくつかの実施形態において、減少させることは、mCD28を切断することができるプロテアーゼを阻害する薬剤を投与することを含む。いくつかの実施形態において、薬剤は、ADAM10、ADAM17または両方を阻害する。プロテアーゼ阻害剤は、当技術分野で周知である。ADAM17およびADAM10を阻害するプロテアーゼ阻害剤の例には、TAPI−1、GM6001、およびGI254023Xが含まれるが、それらに限定されない。さらなる治療プロテアーゼ阻害剤は、国際特許出願WO2004096139に開示されている。
【0162】
いくつかの実施形態において、減少させることは、CD28のストーク領域を含むペプチドまたはその断片を投与することを含む。いくつかの実施形態において、ペプチドは、単量体である。いくつかの実施形態において、ペプチドは、二量体である。いくつかの実施形態において、CD28は、ヒトCD28である。いくつかの実施形態において、ペプチドは、プロテアーゼの切断部位へのアクセスを阻害する。いくつかの実施形態において、ペプチドは、切断部位を遮断する自己抗体の生成を誘導する。
【0163】
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、mCD28を分解しない、または分解につながらない。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、免疫細胞上のmCD28レベルを低下させない。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、mCD28媒介性免疫細胞活性化を減少させない。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、対象の免疫細胞上のmCD28レベルを維持する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、対象の免疫細胞上のmCD28レベルを増加させる。
【0164】
いくつかの実施形態において、低減は、sCD28の少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、または99%の低減である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、低減は、血清sCD28の低減である。いくつかの実施形態において、低減は、sCD28の血中レベルの低減である。いくつかの実施形態において、低減は、腫瘍微小環境(TME)におけるsCD28レベルの低減である。
【0165】
いくつかの実施形態において、対象の血液は、高レベルのsCD28を含む。いくつかの実施形態において、減少する前の対象の血液は、高レベルのsCD28を含む。いくつかの実施形態において、レベルは、健康な対象のレベルよりも上昇する。いくつかの実施形態において、対象のsCD28レベルは、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、150%、200%、250%、300%、350%、400%、500%、600%、700%、800%、900%、または1000%、健康な対象のレベルよりも上昇する。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、レベルは、5、6、7、8、9、10、12、14、15、16、18、20、25、30、35、40、45、または50ng/ml血液を超えて上昇する。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、レベルは、5ng/mlを超えて上昇する。いくつかの実施形態において、レベルは、10ng/mlを超えて上昇する。いくつかの実施形態において、レベルは、20ng/mlを超えて上昇する。いくつかの実施形態において、対象の血液は、血液1ml当たり少なくとも5、6、7、8、9、10、12、14、15、16、18、20、25、30、35、40、45または50ngのsCD28を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、減少前の対象の血液は、血液1ml当たり少なくとも5、6、7、8、9、10、12、14、15、16、18、20、25、30、35、40、45または50ngのsCD28を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、対象の血液は、少なくとも5ng/mlのsCD28を含む。いくつかの実施形態において、対象の血液は、少なくとも10ng/mlのsCD28を含む。いくつかの実施形態において、対象の血液は、少なくとも20ng/mlのsCD28を含む。いくつかの実施形態において、減少する前の対象の血液は、少なくとも5ng/mlのsCD28を含む。いくつかの実施形態において、減少する前の対象の血液は、少なくとも10ng/mlのsCD28を含む。いくつかの実施形態において、減少する前の対象の血液は、少なくとも20ng/mlのsCD28を含む。
【0166】
いくつかの実施形態において、対象は、癌に罹患している。いくつかの実施形態において、癌は、PD−1/PD−L1療法で処置され得る癌である。いくつかの実施形態において、対象は、PD−1/PD−L1療法を受けている。いくつかの実施形態において、対象は、PD−1/PD−L1療法に対する非応答者である。いくつかの実施形態において、対象は、PD−1/PD−L1療法に対してナイーブである。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、PD−1/PD−L1療法と一緒に行われる。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、PD−1/PD−L1療法の前に行われる。
【0167】
いくつかの実施形態において、方法は、対象に別の免疫療法を施すことをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、PD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法を施すことをさらに含む。いくつかの実施形態において、別の免疫療法は、チェックポイント阻害剤である。いくつかの実施形態において、チェックポイント阻害剤は、PD−1および/またはPD−L1阻害剤である。いくつかの実施形態において、チェックポイント阻害剤は、CTLA−4阻害剤である。いくつかの実施形態において、別の免疫療法は、キメラ抗原受容体(CAR)に基づく免疫療法である。いくつかの実施形態において、CARは、CAR−Tである。いくつかの実施形態において、CARは、CAR−NKである。いくつかの実施形態において、別の免疫療法は、癌ワクチンである。
【0168】
本明細書で使用される場合、「CAR−T細胞」および「CAR−NK細胞」という用語は、少なくとも1つの目的のタンパク質(例えば、エピジェネティック修飾剤での処理後に発現が増加した免疫原性タンパク質)に特異性を有し、免疫エフェクター細胞(T細胞またはNK細胞)にグラフトされる操作された受容体を指す。いくつかの実施形態において、CAR−T細胞は、T細胞にグラフトされたモノクローナル抗体の特異性を有する。いくつかの実施形態において、CAR−NK細胞は、NK細胞にグラフトされたモノクローナル抗体の特異性を有する。いくつかの実施形態において、T細胞は、細胞傷害性Tリンパ球および調節性T細胞から選択される。
【0169】
CAR−TおよびCAR−NK細胞ならびにそれらのベクターは、当技術分野で周知である。そのような細胞は、受容体が結合するタンパク質を標的とし、細胞毒性を示す。いくつかの実施形態において、CAR−TまたはCAR−NK細胞は、少なくとも1つのウイルスタンパク質を標的とする。いくつかの実施形態において、CAR−TまたはCAR−NK細胞は、複数のウイルスタンパク質を標的とする。いくつかの実施形態において、CAR−TまたはCAR−NK細胞は、エピジェネティック修飾剤との接触により発現が増加したウイルスタンパク質を標的とする。
【0170】
CAR−T細胞の構築は、当技術分野で周知である。1つの非限定的な例では、ウイルスタンパク質に対するモノクローナル抗体を作製することができ、その後、抗体をコードするベクターが構築される。ベクターはまた、共刺激シグナル領域を含む。いくつかの実施形態において、共刺激シグナル領域は、既知のT細胞またはNK細胞刺激分子の細胞内ドメインを含む。いくつかの実施形態において、細胞内ドメインは、CD3Z、CD27、CD28、4−1BB、OX40、CD30、CD40、PD−1、ICOS、リンパ球機能関連抗原−1(LFA−1)、CD2、CD7、LIGHT、NKG2C、B7−H3、およびCD83と特異的に結合するリガンドの少なくとも1つから選択される。いくつかの実施形態において、ベクターはまた、CD3Zシグナル伝達ドメインも含む。次いで、このベクターは、例えばレンチウイルス感染によって、T細胞にトランスフェクトされる。
【0171】
いくつかの実施形態において、癌は、sCD28レベルが上昇した癌である。いくつかの実施形態において、癌は、高いsCD28レベルを含む。いくつかの実施形態において、上昇した、および/または高いsCD28レベルは、5、6、7、8、9、10、12、14、15、17、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、または100ng/mlの、および/またはそれを超えるレベルである。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、癌は、高いsCD28レベルを含む。いくつかの実施形態において、上昇した、および/または高いsCD28レベルは、健康な対象におけるレベルの5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、150、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000%の、および/またはそれを超えるレベルである。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、癌は、乳癌ではない。いくつかの実施形態において、癌は、黒色腫、頭頸部癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、腎臓癌、胃癌および結腸直腸癌から選択される。いくつかの実施形態において、癌は、黒色腫、頭頸部癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、および結腸直腸癌から選択される。いくつかの実施形態において、癌は、黒色腫、頭頸部癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、腎臓癌、胃癌または結腸直腸癌である。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0172】
いくつかの実施形態において、方法は、in vivoで行われる。いくつかの実施形態において、方法は、in vitroで行われる。いくつかの実施形態において、減少させることは、in vivoで行われる。いくつかの実施形態において、減少させることは、in vitroで行われる。いくつかの実施形態において、減少させることは、対象から血液を除去し、除去された血液中のsCD28レベルを減少させ、血液を対象に戻し、それにより対象におけるsCD28を減少させることを含む。透析および血液洗浄の方法は周知である。本発明は、in vitroでsCD28を一掃し、次いで血液を対象に戻すことによって行われてもよい。
【0173】
使用方法
別の態様により、試料中のsCD28をin vitroで検出する方法であって、
a.sCD28を含む試料を提供すること;
b.試料を本発明の薬剤と接触させること;および
c.sCD28に結合した薬剤を検出すること;
を含み、それによって試料中のsCD28を検出する方法が提供される。
【0174】
いくつかの実施形態において、試料は、対象からのものである。いくつかの実施形態において、試料は、体液を含む。いくつかの実施形態において、試料は、組織を含む。いくつかの実施形態において、試料は、細胞を含む。いくつかの実施形態において、検出は、二次抗体によるものである。いくつかの実施形態において、検出は、薬剤に結合する標識分子である。いくつかの実施形態において、検出は、ELISAによるものである。いくつかの実施形態において、検出は、免疫組織化学によるものである。いくつかの実施形態において、検出は、イムノブロットによるものである。いくつかの実施形態において、本発明の薬剤は、sCD28を検出するためのものである。いくつかの実施形態において、本発明の薬剤は、mCD28を検出せずにsCD28を検出するためのものである。
【0175】
別の態様により、本発明の治療方法によって処置される対象の適合性を決定する方法であって、対象からの試料を提供すること、および試料中のsCD28レベルを決定することを含み、sCD28レベルの上昇は、対象が本発明の治療方法により処置されるのに適していることを示す方法が提供される。
【0176】
別の態様により、抗PD−1および/もしくはPD−L1免疫療法によって、ならびに/またはCD80および/もしくはCD86に基づく免疫療法によって処置される対象の適合性を決定する方法であって、対象からの試料を提供すること、および試料中のsCD28レベルを決定することを含み、5ng/mlを超えるsCD28レベルは、対象が抗PD−1および/もしくはPD−L1免疫療法またはCD80および/もしくはCD86に基づく免疫療法により処置されるのに不適切であることを示す方法が提供される。
【0177】
別の態様により、抗PD−1および/もしくはPD−L1免疫療法ならびに/またはCD80および/もしくはCD86に基づく免疫療法を受けるのに適した不適切対象を作製する方法であって、不適切対象におけるsCD28レベルを減少させ、それによってそれらを適切にすることを含む方法が提供される。
【0178】
別の態様により、対象におけるCD80および/またはCD86に基づく免疫療法を改善する方法であって、
a.対象のsCD28レベルを測定すること;ならびに
b.5ng/mlを超えるsCD28レベルを含む対象へのCD80および/またはCD86に基づく免疫療法の用量を増加させること
を含み、それによって、CD80および/またはCD86に基づく免疫療法を改善する方法が提供される。
【0179】
いくつかの実施形態において、方法は、本発明の方法を実行することによって、不適切対象を適切にすることをさらに含む。
【0180】
いくつかの実施形態において、上昇したレベルは、健康な対象におけるレベル付近まで上昇する。いくつかの実施形態において、上昇したレベルは、所定の閾値のレベル付近まで上昇する。いくつかの実施形態において、上昇したレベルは、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50ng/mlを超えるsCD28レベルである。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、5、10、15、20、25、30、35、40、45、または50ng/mlを超えるsCD28レベルは、対象が処置されるのに不適切であることを示す。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、10を超えるsCD28レベルは、対象が処置されるのに不適切であることを示す。いくつかの実施形態において、20を超えるsCD28レベルは、対象が処置されるのに不適切であることを示す。
【0181】
CD80およびCD86免疫療法は当技術分野で周知であり、免疫応答を刺激するためにCD80/CD86および/またはその模倣体、誘導体もしくは模倣物を投与することを含む。CD80−Fcは、非限定的な例として、抗がん免疫療法薬として現在臨床試験中である。
【0182】
いくつかの実施形態において、sCD28に結合した薬剤を検出することは、結合したsCD28の量を決定することを含む。いくつかの実施形態において、結合したsCD28の量を検出することは、体液中のsCD28の量を決定することである。いくつかの実施形態において、方法は、本発明の医薬組成物で処置される対象の適合性を決定するためのものである。いくつかの実施形態において、所定の閾値を超えるsCD28のレベルは、対象が本発明の組成物による処置に適していることを示す。いくつかの実施形態において、方法は、免疫療法に対する対象の適合性を決定するためのものである。いくつかの実施形態において、所定の閾値を下回るsCD28のレベル、またはsCD28の不在は、対象が免疫療法に適していることを示す。いくつかの実施形態において、所定の閾値を超えるsCD28のレベルは、対象が免疫療法および本発明の組成物の併用に適していることを示す。
【0183】
いくつかの実施形態において、対象は、癌に罹患している。いくつかの実施形態において、対象は、癌を発症するリスクを有する。
【0184】
いくつかの実施形態において、方法は、本発明の医薬組成物を対象に投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、検出されたsCD28が所定の閾値を超える場合に、本発明の医薬組成物を対象に投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、対象に免疫療法を施すことをさらに含む。
【0185】
キット
別の態様により、本発明の少なくとも1つの薬剤、または本発明の医薬組成物を含むキットが提供される。
【0186】
いくつかの実施形態において、キットは、PD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法薬をさらに含む。いくつかの実施形態において、キットは、本発明の薬剤がPD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法薬と共に使用するためのものであることを示すラベルを含む。いくつかの実施形態において、キットは、PD−1および/またはPD−L1に基づく治療薬が本発明の抗体または医薬組成物と共に使用するためのものであることを示すラベルを含む。
【0187】
いくつかの実施形態において、キットは、本発明の薬剤を検出するための検出分子をさらに含む。いくつかの実施形態において、検出分子は、二次検出分子である。いくつかの実施形態において、検出分子は、薬剤に結合する。検出分子は当技術分野で周知であり、蛍光部分および分子、色素、ならびに二次抗体が含まれるが、それらに限定されない。
【0188】
別の態様により、本発明の抗体または医薬組成物と共に使用するためのものであることを示すラベルを含む、PD−1および/またはPD−L1に基づく免疫療法剤を含むキットが提供される。
【0189】
いくつかの実施形態において、本発明のキットは、癌の処置に使用するためのものである。いくつかの実施形態において、本発明のキットは、診断キットである。いくつかの実施形態において、本発明のキットは、それを必要とする対象におけるsCD28の血清レベルを決定する際に使用するためのものである。いくつかの実施形態において、対象は、癌に罹患している。いくつかの実施形態において、本発明のキットは、本発明の薬剤または医薬組成物で処置される対象の適合性を決定する際に使用するためのものである。いくつかの実施形態において、キットは、抗PD−1/PD−L1に基づく免疫療法で処置される対象の適合性を決定する際に使用するためのものである。
【0190】
薬剤生成の方法
別の態様により、本発明の薬剤を生成するための方法であって、
a.CD28細胞外ドメインまたはその断片に特異的に結合する薬剤を取得すること;および
b.プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する薬剤の能力を試験し、プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する少なくとも1つの薬剤を選択すること;
を含み、それによって本発明の薬剤を生成する方法が提供される。
【0191】
別の態様により、本発明の薬剤を生成するための方法がであって、
薬剤をコードする核酸配列を含む1つまたは複数のベクターを含む宿主細胞を培養することであって、核酸配列は、
i.CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得すること;
ii.プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する薬剤の能力を試験すること;および
iii.プロテアーゼによるmCD28の切断を遮断する少なくとも1つの薬剤を選択すること
によって選択された薬剤のものである、培養することを含み、それによって本発明の薬剤を生成する方法が提供される。
【0192】
いくつかの実施形態において、薬剤は、抗切断剤である。いくつかの実施形態において、薬剤は、脱落防止剤である。いくつかの実施形態において、薬剤は、対象におけるsCD28の脱落を減少させる。いくつかの実施形態において、薬剤は、mCD28の切断を減少させる。いくつかの実施形態において、薬剤は、対象におけるmCD28の切断を減少させる。
【0193】
いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、ADAM10である。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、ADAM17である。いくつかの実施形態において、プロテアーゼは、ADAM10、ADAM17、またはその両方である。
【0194】
本明細書で使用される場合、「CD28の細胞外ドメイン」という用語は、膜貫通ドメインの前に来るCD28のN末端部分を指す。いくつかの実施形態において、CD28の細胞外ドメインは、sCD28である。いくつかの実施形態において、CD28の細胞外ドメインは、CD28aである。いくつかの実施形態において、CD28の細胞外ドメインは、CD28ストークドメインである。いくつかの実施形態において、CD28の細胞外ドメインは、CD28のストークドメインを含む。いくつかの実施形態において、CD28の細胞外ドメインは、配列NKILVKQSPMLVAYDNAVNLSCKYSYNLFSREFRASLHKGLDSAVEVCVVYGNYSQQLQVYSKTGFNCDGKLGNESVTFYLQNLYVNQTDIYFCKIEVMYPPPYLDNEKSNGTIIHVKGKHLCPSPLFPGPSKP(配列番号37)を含む、またはそれからなる。いくつかの実施形態において、CD28またはその断片の細胞外ドメインは、二量体である。いくつかの態様において、CD28またはその断片の細胞外ドメインは、単量体である。いくつかの態様において、CD28またはその断片の細胞外ドメインは、二量体または単量体である。
【0195】
本明細書で使用される場合、「断片」は、より大きなタンパク質またはタンパク質ドメインの一部を構成する部分ポリペプチドを指す。いくつかの実施形態において、断片は、少なくとも10、20、30、40または50個のアミノ酸を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、断片は、最大で10、20、30、40、50、60、70、80、90または100個のアミノ酸を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、CD28の細胞外ドメインの断片に結合する薬剤を取得することは、CD28ストークドメインに特異的に結合する薬剤を取得することである。
【0196】
いくつかの実施形態において、方法は、取得された薬剤の存在下でmCD28下流シグナル伝達をアッセイし、mCD28シグナル伝達を実質的に作動することも実質的に拮抗することもしない少なくとも1つの薬剤を選択することをさらに含む。いくつかの実施形態において、選択することは、mCD28シグナル伝達に拮抗しない少なくとも1つの薬剤を選択することである。癌の処置のためにCD28シグナル伝達を刺激することは有害ではないかもしれないが、シグナル伝達に拮抗することは逆効果であることは当業者によって理解されるであろう。
【0197】
いくつかの実施形態において、切断を遮断する薬剤の能力を試験することは、以下に記載される方法による。いくつかの実施形態において、切断を遮断する薬剤の能力を試験することは、薬剤、プロテアーゼおよびCD28の細胞外ドメインまたは切断部位を含むその断片の混合を含む。いくつかの実施形態において、試験することは、CD28またはその断片の細胞外ドメインを配列決定して、短縮および/または切断についてチェックすることをさらに含む。いくつかの実施形態において、試験することは、切断によるサイズ変化を測定するのに十分な感度を有するゲル上で、CD28またはその断片の細胞外ドメインを泳動することをさらに含む。いくつかの実施形態において、試験することは、薬剤およびプロテアーゼの存在下で、mCD28を発現する細胞からのsCD28の生成を測定することをさらに含む。
【0198】
別の態様により、本発明の薬剤を生成するための方法であって、
a.CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得すること;および
b.取得された薬剤の存在下でmCD28下流シグナル伝達をアッセイし、mCD28シグナル伝達を実質的に作動することも実質的に拮抗することもしない少なくとも1つの薬剤を選択すること;
を含み、それによって本発明の薬剤を生成する方法が提供される。
【0199】
別の態様により、本発明の薬剤を生成するための方法であって、
薬剤をコードする核酸配列を含む1つまたは複数のベクターを含む宿主細胞を培養することであって、核酸配列は、
i.CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合する薬剤を取得すること;
ii.取得された薬剤の存在下でmCD28下流シグナル伝達をアッセイすること;および
iii.mCD28シグナル伝達を実質的に作動することも実質的に拮抗することもしない少なくとも1つの薬剤を選択すること
によって選択された薬剤のものである、培養することを福井、それによって本発明の薬剤を生成する方法が提供される。
【0200】
いくつかの実施形態において、薬剤は、一掃剤である。いくつかの実施形態において、薬剤は、対象からsCD28を除去するためのものである。いくつかの実施形態において、薬剤は、CD28に特異的に結合する。いくつかの実施形態において、薬剤は、sCD28に特異的に結合する。
【0201】
いくつかの実施形態において、方法は、宿主細胞から薬剤を単離および/または抽出することをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、宿主細胞の培養培地から薬剤を単離および/または抽出することをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、宿主細胞または宿主細胞の培養培地から薬剤を精製することをさらに含む。
【0202】
いくつかの実施形態において、方法は、取得された薬剤のmCD28への結合を試験し、mCD28に結合しない少なくとも1つの薬剤を選択することをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、取得された薬剤の対象からのsCD28への結合を試験し、対象からのsCD28に結合する少なくとも1つの薬剤を選択することをさらに含む。いくつかの実施形態において、対象は、ヒトである。いくつかの実施形態において、対象は、自己免疫患者である。
【0203】
いくつかの実施形態において、薬剤を取得することは、CD28細胞外ドメインまたはその断片で生物を免疫し、免疫された生物から抗体を収集することを含む。いくつかの実施形態において、生物は、マウスである。いくつかの実施形態において、生物は、ウサギ、マウス、ラット、サメ、ラクダ科動物、ニワトリ、ヤギおよびファージから選択される。いくつかの実施形態において、ラクダ科動物は、ラクダおよびラマから選択される。いくつかの実施形態において、収集することは、採血を含む。いくつかの実施形態において、収集することは、
a.免疫された生物の脾臓からB細胞を抽出すること;
b.抽出されたB細胞を骨髄腫細胞と融合させてハイブリドーマを生成すること;および
c.ハイブリドーマから抗体を収集することを含む。
【0204】
いくつかの実施形態において、薬剤を取得することは、CD28細胞外ドメインまたはその断片に結合するための薬剤のライブラリをスクリーニングし、そのように結合する薬剤を選択することを含む。いくつかの実施形態において、ライブラリは、ファージディスプレイライブラリである。いくつかの実施形態において、ライブラリは、脾臓B細胞に由来する免疫化ライブラリである。いくつかの実施形態において、ライブラリは、IgGライブラリである。いくつかの実施形態において、ライブラリは、Fabライブラリである。いくつかの実施形態において、ライブラリは、VHH抗体のライブラリである。いくつかの実施形態において、ライブラリは、単鎖、単一ドメインまたはナノボディのライブラリである。いくつかの実施形態において、薬剤を取得することは、薬剤を配列決定することを含む。いくつかの実施形態において、薬剤を取得することは、薬剤の組換え形態を生成することを含む。いくつかの実施形態において、薬剤を選択することは、薬剤を配列決定することを含む。いくつかの実施形態において、薬剤を選択することは、薬剤の組換え形態を生成することを含む。いくつかの実施形態において、組換え形態は、薬剤の配列から生成される。いくつかの実施形態において、方法は、薬剤をヒト化することをさらに含む。
【0205】
細胞内で薬剤をコードする核酸分子を発現させることは、当業者に周知である。それは、多くの方法の中でも、トランスフェクション、ウイルス感染、または細胞のゲノムの直接変更によって実行することができる。いくつかの実施形態において、遺伝子は、プラスミドまたはウイルスベクター等の発現ベクター中にある。p16−Ink4aを含む発現ベクターの1つのそのような例は、Addgeneから入手可能な哺乳動物発現ベクターpCMV p16 INK4Aである。
【0206】
ベクター核酸配列は、一般に、少なくとも細胞内での増殖のための複製起点、および任意選択で、異種ポリヌクレオチド配列、発現制御エレメント(例えば、プロモーター、エンハンサー)、選択可能なマーカー(例えば、抗生物質耐性)、ポリアデニン配列を含む。
【0207】
ベクターは、非ウイルス法またはウイルス法により送達されるDNAプラスミドであってもよい。ウイルスベクターは、レトロウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクターまたはポックスウイルスベクターであってもよい。プロモーターは、哺乳動物細胞において活性であってもよい。プロモーターは、ウイルスプロモーターであってもよい。
【0208】
いくつかの実施形態において、薬剤をコードする核酸配列は、プロモーターに作動可能に連結されている。「作動可能に連結された」という用語は、目的のヌクレオチド配列が、(例えば、in vitro転写/翻訳系において、またはベクターが宿主細胞に導入される場合は宿主細胞において)ヌクレオチド配列の発現を可能にする様式で調節エレメント(複数可)に連結されていることを意味することが意図される。
【0209】
いくつかの実施形態において、ベクターは、エレクトロポレーション(例えば、From et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82,5824(1985)に記載される通り)、熱ショック、ウイルスベクターによる感染、小さなビーズまたは粒子のマトリックス内、または表面上にある核酸による、小さな粒子による高速弾道侵入(Klein et al.,Nature 327.70−73(1987))等を含む標準的な方法によって細胞に導入される。
【0210】
「プロモーター」という用語は、本明細書で使用される場合、RNAポリメラーゼ、すなわちRNAポリメラーゼIIの開始部位の周りにクラスタ化した一群の転写制御モジュールを指す。プロモーターは、それぞれ約7〜20bpのDNAからなり、転写活性化因子またはリプレッサータンパク質の1つまたは複数の認識部位を含む、個別の機能モジュールで構成される。
【0211】
いくつかの実施形態において、核酸配列は、RNAポリメラーゼII(RNAP IIおよびPol II)によって転写される。RNAP IIは、真核細胞に見られる酵素である。これは、DNAの転写を触媒して、mRNAの前駆体ならびにほとんどのsnRNAおよびmicroRNAを合成する。
【0212】
いくつかの実施形態において、哺乳動物発現ベクターには、pcDNA3、pcDNA3.1(±)、pGL3、pZeoSV2(±)、pSecTag2、pDisplay、pEF/myc/cyto、pCMV/myc/cyto、pCR3.1、pSinRep5、DH26S、DHBB、pNMT1、pNMT41、pNMT81、(Invitrogenから入手可能)、pCI(Promegaから入手可能)、pMbac、pPbac、pBK−RSVおよびpBK−CMV(Strategeneから入手可能)、pTRES(Clontechから入手可能)、およびそれらの誘導体が含まれるが、これらに限定されない。
【0213】
いくつかの実施形態において、レトロウイルス等の真核生物ウイルスからの調節エレメントを含む発現ベクターが、本発明によって使用される。SV40ベクターには、pSVT7およびpMT2が含まれる。いくつかの実施形態において、ウシパピローマウイルスに由来するベクターにはpBV−1MTHAが含まれ、エプスタインバーウイルスに由来するベクターにはpHEBOおよびp2O5が含まれる。他の例示的なベクターには、pMSG、pAV009/A+、pMTO10/A+、pMAMneo−5、バキュロウイルスpDSVE、および、SV−40初期プロモーター、SV−40後期プロモーター、メタロチオネインプロモーター、マウス乳腺腫瘍ウイルスプロモーター、ラウス肉腫ウイルスプロモーター、ポリヘドリンプロモーター、または真核細胞での発現に効果的であることが示されている他のプロモーターの指示の下でタンパク質の発現を可能にする任意の他のベクターが含まれる。
【0214】
いくつかの実施形態において、水平感染および標的特異性等の利点を提供する組換えウイルスベクターが、in vivo発現に使用される。一実施形態において、水平感染は、例えばレトロウイルスのライフサイクルに固有であり、出芽して隣接細胞に感染する多くの子孫ビリオンを単一の感染細胞が生成するプロセスである。一実施形態において、その結果、その大部分が最初は元のウイルス粒子に感染していなかった広い領域が急速に感染するようになる。一実施形態において、水平方向に広がることができないウイルスベクターが生成される。一実施形態において、この特徴は、所望の目的が特定の遺伝子を局所化された数の標的細胞のみに導入することである場合に有用となり得る。
【0215】
本発明の発現ベクターを細胞に導入するために様々な方法が使用され得る。そのような方法は一般に、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Springs Harbor Laboratory,New York (1989,1992)、Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley and Sons,Baltimore,Md.(1989)、Chang et al.,Somatic Gene Therapy,CRC Press,Ann Arbor,Mich.(1995)、Vega et al.,Gene Targeting,CRC Press,Ann Arbor Mich.(1995)、Vectors:A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses,Butterworths,Boston Mass.(1988)およびGilboa et at.[Biotechniques 4(6):504−512,1986]に記載されており、例えば、安定したまたは一時的なトランスフェクション、リポフェクション、エレクトロポレーションおよび組換えウイルスベクターによる感染が含まれる。さらに、陽性−陰性選択方法については、米国特許第5,464,764号および同第5,487,992号を参照されたい。
【0216】
(ポリペプチドをコードする)挿入されたコード配列の転写および翻訳に必要なエレメントを含む以外に、本発明の発現コンストラクトは、発現したポリペプチドの安定性、生成、精製、収量または活性を最適化するように操作された配列も含み得ることが理解される。
【0217】
別の態様により、本発明の方法によって生成された薬剤が提供される。
【0218】
別の態様により、本発明の方法によって生成された薬剤、および薬学的に許容される担体、賦形剤またはアジュバントを含む医薬組成物が提供される。
【0219】
本明細書で使用される場合、値と組み合わせたときの「約」という用語は、参照値のプラスおよびマイナス10%を指す。例えば、約1000ナノメートル(nm)の長さは、1000nm±100nmの長さを指す。
【0220】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈により別の意味が明示されない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。したがって、例えば、「ポリヌクレオチド」への言及は、複数のそのようなポリヌクレオチドを含み、「ポリペプチド」への言及は、1つまたは複数のポリペプチドおよび当業者に知られているその同等物への言及を含む。さらに、特許請求の範囲は、任意の要素を除外するように起草されてもよいことに留意されたい。したがって、この記述は、請求要素の引用、または「否定的な」制限の使用に関連して、「単独」、「唯一」等の排他的な用語を使用するための先行基準として機能することを意図する。
【0221】
「A、B、およびC等のうちの少なくとも1つ」に類似した慣例が使用される事例では、概して、このような構造は、当業者が慣例を理解するであろうという意味で意図されている(例えば、「A、B、ならびにCのうちの少なくとも1つを有する系」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを一緒に、AおよびCを一緒に、BおよびCを一緒に、ならびに/またはA、B、およびCを一緒に等を有する系を含むがこれらに限定されないであろう)。明細書、特許請求の範囲、または図面のいずれにおいても、2つ以上の代替的な用語を提示する実質的にいかなる離接的な単語および/または句が、用語のうちの1つ、用語のうちのいずれか、またはいずれの用語も含む可能性を企図すると理解されるべきであることは当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、「AまたはB」という句は、「A」もしくは「B」または「AおよびB」の可能性を含むことが理解されるであろう。
【0222】
明確にするために別個の実施形態の文脈で説明されている本発明の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供することもできる、ことが理解される。逆に、簡潔性のために単一の実施形態に関連して説明されている本発明の様々な特徴は、別個に、または任意の適切な部分的組み合わせで提供することもできる。本発明に関連する実施形態の全ての組み合わせは、本発明によって具体的に包含され、ありとあらゆる組み合わせが個別に、かつ明示的に開示されたかのように、本明細書において開示される。さらに、様々な実施形態およびその要素の全ての部分的組み合わせもまた、本発明によって具体的に包含され、全てのそのような部分的組み合わせが本明細書で個別に、かつ明示的に開示されたかのように、本明細書において開示される。
【0223】
本発明の追加の目的、利点、および新規の特徴は、限定することを意図しない、以下の実施例を検討すると、当業者には明らかになるであろう。追加的に、上記で説明されおよび以下の特許請求の範囲のセクションで特許請求される、本発明の様々な実施形態および態様の各々は、以下の実施例において実験的裏付けが認められる。
【0224】
上で説明し、以下の特許請求の範囲で請求する本発明の様々な実施形態および態様に関して、以下の実施例において実験的裏付けが認められる。
【実施例】
【0225】
一般に、本明細書で使用される命名法および本発明で利用される実験手順には、分子、生化学、微生物学および組換えDNA技術が含まれる。そのような技術は、文献で十分に説明されている。例えば、「Molecular Cloning:A laboratory Manual」 Sambrook et al.,(1989);「Current Protocols in Molecular Biology」 Volumes I−III Ausubel,R.M.,ed.(1994);Ausubel et al.,「Current Protocols in Molecular Biology」,John Wiley and Sons,Baltimore,Maryland(1989);Perbal,「A Practical Guide to Molecular Cloning」,John Wiley & Sons,New York(1988);Watson et al.,「Recombinant DNA」,Scientific American Books,New York;Birren et al.(eds) 「Genome Analysis:A Laboratory Manual Series」,Vols.1−4,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York (1998);米国特許第4,666,828号;同第4,683,202号;同第4,801,531号;同第5,192,659号および同第5,272,057号に記載の方法論;「Cell Biology:A Laboratory Handbook」,Volumes I−III Cellis,J.E.,ed.(1994); Freshneyによる「Culture of Animal Cells − A Manual of Basic Technique」,Wiley−Liss,N.Y.(1994),Third Edition;「Current Protocols in Immunology」 Volumes I−III Coligan J.E.,ed.(1994);Stites et al.(eds),「Basic and Clinical Immunology」(8th Edition),Appleton & Lange,Norwalk,CT(1994);Mishell and Shiigi (eds),「Strategies for Protein Purification and Characterization − A Laboratory Course Manual」 CSHL Press(1996)を参照されたく、これらはすべて参照により組み込まれる。その他の一般的な参考文献は、本明細書全体に記載されている。
【0226】
材料および方法
抗体−市販のマウスモノクローナル抗CD28クローン#CD28.2(Biolegend、カタログ番号302902)およびFITC結合(Biolegend、カタログ番号302906)。ヤギポリクローナル抗CD28(R&D system、カタログ番号AF−342−PB)。FITC結合抗ヒトPD−L1(BD bioscience、カタログ番号558065)。APC結合抗ヒトPD−L2(Biolegend、カタログ番号345508)。PE結合抗ヒトIDO(R&D system、カタログ番号IC6030P)。ヤギ抗マウスIgG Alexa Fluor 647(Biolegend、カタログ番号405322)。ロバ抗ヒトIgG(H+L)Alexa Fluor 647(Jackson immune research、カタログ番号709−605−149)。ヤギ抗マウスIgG HRP(Jackson immune research、カタログ番号115−035−071)。抗ヒトCD3クローンOKT3(Biolegend、カタログ番号317304)。抗ヒトPD−1ペンブロリズマブ(MK−3475)。ヒトIgG(Sigma、カタログ番号I4506)。
【0227】
アフィニティ精製を容易にするために、組換え可溶性ヒトCD28aの生成−CD28a cDNAを、6つのヒスチジン残基の前にc末端TEVプロテアーゼ切断部位を有するpCDNA3・1ベクターにサブクローニングした。プラスミドを使用してHEK293細胞をトランスフェクトし、可溶性組換えCD28aを固定化金属アフィニティクロマトグラフィー(IMAC)で精製した。プールされた材料を、2番目のIMACの後にTEVプロテアーゼを使用してHisタグ切断に供し、HisタグおよびTEVプロテアーゼを削除した。
【0228】
ELISA−市販のELISAキットを使用して、ヒトインターフェロン−γ(Biolegend、カタログ番号430103)、ヒトインターロイキン2(Biolegend、カタログ番号431802)、ヒトインターロイキン6(Biolegend、カタログ番号430502)、ヒトインターロイキン10(Biolegend、カタログ番号430603)、ヒト腫瘍成長因子β1(Biolegend、カタログ番号436708)、ヒトインターロイキンβ1(Biolegend、カタログ番号437004)およびヒトCD28(R&D system、カタログ番号DY342)の量を定量した。細胞増殖および生存能(MTTアッセイ)は、製造元(Roche、カタログ番号11465007001)の指示に従って行った。キヌレニン(IDO活性)ELISAキットは、製造元(ImmuSmo カタログ番号BA E−2200)の指示に従って行った。
【0229】
サイトカインマルチプレックス−いくつかのサイトカインの同時評価を、Magpixシステム(Millipore)でProcartaPLex(Invitrogen、カタログ番号PPX−07−MXXGPY2)を使用して行った。
【0230】
フローサイトメトリー−一般に、細胞はすべてのステップで氷上に保持された。染色する前に、5x10細胞を、FACS緩衝液(0.1%BSAを含むPBS)中、50μg/mLヒトIgG(Sigma、カタログ番号I4506)で15分間遮断した。製造元が推奨する濃度で抗体を使用し、30分間暗所でインキュベートした。インキュベーションは、96ウェルU底プレートで100μLの容量で行った。細胞を200μLのFACS緩衝液で2回洗浄し、分析のために150μLのFACS緩衝液中のFACSチューブに移した。Gallios Flow Cytometry Acquisition SoftwareのKaluzaを使用して、Gallios Flow Cytometer(Beckman Coulter)で細胞を分析した。
【0231】
細胞株およびヒト免疫細胞の単離−Jurkat白血病性T細胞リンパ芽球細胞株クローンE6.1およびSCC−25舌扁平上皮癌を、ATCCから取得した。PBMCは、標準的なリンパ球分離培地(MBP、カタログ番号850494)を使用して健康なドナーの新鮮な血液試料から単離した。CD3細胞は、RossetteSEP(商標)ヒトT細胞濃縮キット(STEMCELL、カタログ番号15061)を使用して、陰性選択法により健康なドナーの新鮮な血液試料から単離した。CD4細胞は、EasySep(商標)ヒトCD4 T細胞濃縮キット(STEMCELL、カタログ番号19059)を使用して、陰性選択法により健康なドナーの新鮮な血液試料から単離した。単球は、EasySep(商標)ヒト単球濃縮キット(STEMCELL、カタログ番号17952)を使用して、陰性選択法により健康なドナーの新鮮な血液試料から単離した。すべての細胞は、10%HI−FCSおよびpen/strep混合物を添加した完全RPMI−1640培地で成長させた。
【0232】
樹状細胞の分化−単球を、3日目および6日目にリフレッシュした成長因子を含むRPMI培地で1×10/mLの密度で培養した。未成熟樹状細胞(iDC)を、50ng/mL GM−CSFおよび20ng/mL IL−4によって6日間誘導した。必要に応じて、100ng/mL LPSを48時間添加することにより、iDCをさらに成熟樹状細胞に分化させた。生成された細胞集団を、関連するマーカーのFACS分析および特徴的なサイトカインの分泌の分析により、示された表現型について試験した。
【0233】
プロテアーゼ阻害剤−プロテアーゼ阻害剤を、各実験の開始時に示された濃度で添加した。1週間のアッセイでは、3日後に最終濃度でさらなる阻害剤を追加した。使用されたプロテアーゼ阻害剤は、TAPI−1(Cayman、カタログ番号18505)、GM6001(サンタクルス、カタログ番号SC−203979)、TMI−1(Sigma、カタログ番号PZ0336)およびGI254023X(Sigma、カタログ番号SML0789)である。プロテアーゼカクテルは、言及される場合、TAPI−1およびGM6001を等モル比で混合したものである。
【0234】
可溶性CD28の生成のためのCD4 T細胞またはJurkat T細胞株のPHA活性化−1×10のJurkat細胞またはCD4 T細胞を、示された濃度のフィトヘマグルチニン(Sigma、カタログ番号L8902)および様々なプロテアーゼ阻害剤と共に、さらに5日間(Jurkat)または7日間(CD4 T細胞)インキュベートした。
【0235】
可溶性CD28を生成するためのPBMCのSEBまたはCMV活性化−48ウェルプレートで、0.3×10のPBMCを、0.5ng/mL SEB(Sigma、カタログ番号S4881)で37℃で5〜7日間、示された濃度の様々なプロテアーゼ阻害剤あり/なしで刺激した。代替として、96ウェルプレートフォーマットアッセイにおいて、0.1×10のPBMCを、0.5ng/mL SEBで刺激した。CMV刺激では、96ウェルプレートで、0.5×10のPBMCを、0.5μg/mL CMVペプチベーター(Milteny Biotec、カタログ番号130−093−435)により37℃で2〜5日間、示された濃度の様々なプロテアーゼ阻害剤あり/なしで刺激した。連続脱落実験では、24ウェルプレートでPBMCをSEBまたはCMVで24時間刺激し、細胞を採取し、刺激剤なしのRPMIで3回洗浄し、96ウェルプレートに再度播種した。試料は指示された時間に採取し、可溶性CD28の検査まで凍結条件下に置いた。
【0236】
混合リンパ球反応−1×10の未成熟DCを、5×10の単離された自己CD3 T細胞と6日間混合した。
【0237】
異所性組換えヒトCD28、ヒトCTLA−4およびヒトCD80を使用したSEBまたはCMV刺激アッセイ−CMV刺激では、96ウェルプレートで、0.5×10のPBMC(健康または癌患者のドナーから)を、0.5μg/mL CMVペプチベーター(Milteny Biotec、カタログ番号130−093−435)37℃で2〜5日間、指示された濃度の組換えヒトCD28(R&D systems、カタログ番号342−CD)、ヒトCTLA−4(R&D systems、カタログ番号434−CT)、ヒトCD80(R&D systems、カタログ番号140−B1)あり/なしで刺激した。SEB設定では、1×10のPBMCを、0.5ng/mLのブドウ球菌エンテロトキシンB(SEB)(Sigma、カタログ番号S4881)濃度で、示された濃度のrec.ヒトCD28の存在下で72時間培養した。指定されている場合、抗PD1またはヒトIgGを5μg/mLの最終濃度で添加した。
【0238】
自己単球CD3 MLR−0.5×10のT細胞を同じCMV反応性ドナーからの0.5×10の単球と混合し、示された濃度の処置あり/なしで、37℃で6日間0.5μg/mLのCMVペプチベーターで刺激しした。
【0239】
組換えヒトCD28による単球の刺激−1.5×10の単球を、100〜100U/mlのIFNγ(R&D system、カタログ番号285−IF)を含むRPMI培地中で、示されている濃度の組換えヒトCD28の存在下で48時間24ウェルプレートに播種した。生成された細胞集団を、関連マーカー(IDO、PD−L1およびPD−L2)のFACS分析、および特徴的なサイトカイン(IL−6)の分泌の分析によって、示された表現型について試験した。
【0240】
OKT3によるT細胞刺激−0.1×10の単離されたCD3 T細胞(健康なドナーから)を、37℃で48〜72時間、示された量の抗CD3クローンOKT3で刺激した。記載されている場合、組換えヒトCD80−Fc(2μg/mL、R&D system)を可溶形態で添加した。CD28に対する抗体または対照を、可溶形態で示された濃度で添加した。
【0241】
CD86遮断FACS−ヒトCD28で安定的にトランスフェクトされた0.5×10のHEK293細胞を5μg/mLのCD86−Fc(R&D systems、カタログ番号141−B2)と共に室温で30分間、抗CD28抗体(20μg/mL)なしまたはありでインキュベートした。細胞を洗浄し、氷上で20分間、1:5000希釈でフルオロフォアに結合した抗ヒト重鎖および軽鎖抗体を使用した二次結合のために採取した。
【0242】
トランスウェルに基づくアッセイにおけるSCC−25癌細胞株と単球との共培養−血清を含まない飢餓培地での4日間の指示された処理あり、またはなしで、4×10のSCC−25細胞を24ウェルプレートの底に播種し、1×10の単球を細胞培養インサート(Millipore、カタログ番号MCHT241148)上に播種した。
【0243】
CD28 mRNA変異体の同定、クローニングおよび配列決定−ヒトPBMCを、37℃で7日間、0.5ng/mL SEB(Sigma、カタログ番号S4881)で刺激した。ヒトCD4 T細胞を、37℃で7日間、フィトヘマグルチニン(2μg/mL、Sigma、カタログ番号L8902)と共にインキュベートした。Qiacube自動化システム(Qiagen)を使用して、RNeasyミニキット(Qiagen、カタログ番号74106)により全RNAを活性化およびナイーブ免疫細胞の細胞ペレットから抽出した。各試料から、高容量cDNA逆転写キット(Thermo Fisher Scientific、カタログ番号4374966)を利用して500ngのRNAをRT反応に供した。RT反応の陰性対照は、RNAを含まないチューブと、逆転写酵素を含まない別のチューブであった。フォワードプライマー(CD28F)5’−ATGCTGAGGCTGCTCTTGGCTCTCAAC−3’(配列番号38)およびリバースプライマー(CD28R)5’−TCAGGAGCGATAGGCTGCGAAGTCGCG−3’(配列番号39)を使用して、1μLのcDNAをPCRに供した。PCR産物を1%アガロースゲルに投入した。PCR産物をゲルから切り取り、QIAquickゲル抽出キットを使用して抽出した。示されている場合、CD28Fプライマーを使用してサンガー配列決定を行った。
【0244】
癌患者の血漿中の可溶性ヒトCD28の検出−10種類の癌の適応症および健康なドナーのそれぞれの20の凍結血漿試料を、DxBiosamples(San Diego、CA、USA)から購入した。血漿試料を1:20に希釈し、ELISAにより可溶性ヒトCD28について分析した。高sCD28の試料を適切な希釈で再度分析した。
【0245】
直接CD28 EIA−特に記載がない限り、Corningの高結合プレートまたは同等のものをスクリーニングに使用した。各ウェルを、200−300ngのヒトCD28−Igキメラ(R&D、カタログ番号342−CD)、マウスCD28−Igキメラ(R&D、カタログ番号483−CD)またはCD28ストーク領域アミノ酸配列(Gly137−Pro152)で構成されるBSA結合二量体ペプチドでコーティングした。PBS中の5%ミルクまたは1%カゼインを使用して、プレートを室温(RT)で1時間遮断した。PBSTを使用してプレートを3回洗浄し、1:5000に希釈したヤギ抗マウスHRP Fc特異的検出後、調査した抗体とインキュベートした。陽性対照は、マウス抗ヒトCD28クローン28.2または免疫マウスからのマウス血清である。ハイブリドーマ上清培養物を希釈せずにスクリーニングした。
【0246】
癌患者の血漿からの可溶性CD28の一掃のシミュレーション。抗体または組換えタンパク質を、製造元のプロトコルに記載されているようにトシル活性化磁気ビーズ(Invitrogen、カタログ番号DY−14203)にコーティングした。ビーズは、示された量の抗体を示すように採取し、癌患者の血漿試料と混合した。混合物をサーモミキサーで2時間、1000RPMで37℃でインキュベートし、続いてDynaMag磁石(Invitrogen、カタログ番号12321D)を使用してビーズを除去し、CD28特異的ELISAを使用して試料を検査した。
【0247】
抗体配列決定。アミノ酸配列決定のために、抗体をRapid Novor社に提供した。配列決定は、標準的な方法を使用して行われたが、これには、簡潔には6つの酵素(ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、Lys CおよびAsp N)で酵素消化した後のLC−MS分析が含まれる。消化は、ジスルフィド還元およびアルキル化を使用して行った。LC−MS/MS分析は、Thermo−Fisher Q−exactive質量分析計を使用して行った。各抗体の重鎖と軽鎖の両方で、アミノ酸残基の100%が少なくとも5つのペプチドスキャンでカバーされ、有意なサポート断片イオンが含まれていた。CDRは、Chothiaスキームを使用して決定した。
【0248】
実施例1:ヒトCD28は慢性刺激中にタンパク質分解性脱落を受ける
慢性的に刺激されたヒトPBMCの培養において、可溶性CD28(sCD28)がELISAにより検出された(図1)。この現象は、刺激物質の性質である人工的(SEB)または生理学的(CMV)に関係なく明白であり、現象の堅牢性を示していた。TAPI−1およびGM6001(広範なMMPおよびADAM17阻害剤)での処理により、用量依存的にsCD28の量が減少するため、可溶性CD28の起源は膜形態の脱落に由来する(図1)。脱落したCD28の細胞源は、図2に見られるようにT細胞である。健康なドナーの末梢血からのJurkat T細胞株またはヒトCD4 T細胞のPHAによる慢性刺激により、用量依存的にsCD28が生成される(図2、上図)。TAPI−1およびGM6001での処理により、各PHA濃度(図2、上図)で、また固定PHA濃度(図2、下のグラフ)で用量依存的に、sCD28の量が減少した。
【0249】
非常に特異的なADAM−10阻害剤であるGI254023Xによる処理は、活性化免疫細胞からのsCD28放出のほぼ完全な阻害を、用量依存的にもたらした(図3A、下のパネル)。ADAM−17特異的阻害剤TMI−1でも同様の結果が観察された(図3B、下のパネル)。免疫細胞の生存能をMTTアッセイでモニタリングし、培養中の細胞の代謝活性を確認した。結果は、ADAM阻害剤を使用した場合と使用しない場合の処理に有意差がないことを示し、低いsCD28レベルはプロテアーゼ活性の遮断が原因であり、プロテアーゼ阻害剤が原因の細胞死のアーチファクトではないことを示唆していた(図3A−B、上のパネル)。
【0250】
sCD28の生成は、より生理学的なシステムでも検証した。最初に、単離された自己樹状細胞および抗原提示細胞によるT細胞の生理学的刺激を模倣するCD4 T細胞が利用された。sCD28の上昇は、2つの細胞集団を混合すると明白になり、CMVを培養物に添加するとさらに顕著になった(図4A)。これは、慢性刺激が行われると、ヒトCD28タンパク質がタンパク質分解脱落プロセスを経験することを示している。
【0251】
次に、ヒトPBMCをCMVペプチド(図4B)またはSEB(図4C)で24時間刺激した。その後、細胞を洗浄して刺激物質を除去し、刺激信号なしでさまざまな期間、再び播種した。その後、培地中のsCD28の存在を検査した。sCD28の蓄積は、経時的に明確に見える。さらに、蓄積は、図4Dに見られるように、ADAM−10およびADAM−17の活性に依存する。SEB刺激後、特定の阻害剤を異なる濃度で添加すると、120時間後に定量化されるsCD28の量が減少した。CD28の脱落はT細胞の一次活性化後に生じ、必ずしも一定または繰り返しの刺激を必要としないため、この研究は患者の血液中の多量の可溶性CD28の存在を説明し得る。
【0252】
sCD28の起源がタンパク質分解性脱落に由来するという最後の証拠は、既知のCD28の選択的にスプライスされた変異体が活性化リンパ球で著しく下方調節されているという観察によって得られた(図5)。刺激されていない試料では4つのCD28 mRNA産物が検出され得たが、活性化された細胞では2つだけが明らかであった。最上部のバンドは、サンガー配列決定によって、翻訳時に膜結合される全長成熟CD28に対応することが確認されたが、第2のバンド(黒い矢印、約500bp)は、分泌された短縮タンパク質をもたらす選択的にスプライスされた産物であることが以前に示されている。ナイーブ配列からのこのバンドは、サンガー配列決定を使用して、エクソン3を欠失したスプライス変異体、したがって膜貫通ドメインであることが確認された。PBMCおよびT細胞のSEBまたはPHA刺激により、全長CD28 mRNAが優先的に発現し、それに伴いスプライスされた転写産物が抑制された(図5、レーン5および7)。これらの結果をまとめると、活性化T細胞からのsCD28の起源はタンパク質分解性脱落であり、遺伝子レベルでの選択的スプライシングからではないことが示される。
【0253】
実施例2:可溶性ヒトCD28は免疫抑制活性を有する
図1に見られるように、プロテアーゼ阻害剤カクテルを使用してsCD28のレベルを低下させることは、分泌されたIFNγのレベルによって明らかなようにT細胞活性化の上昇と直接相関しており、sCD28が免疫抑制機能を有することを示唆している。プロテアーゼ阻害剤カクテルの濃度を増加させると、細胞の培地でのsCD28レベルの低下につながり、これらのsCD28レベルの低下は、分泌されたIFNγのレベルの増加に逆相関していた。sCD28による免疫抑制をさらに調査するために、膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインを欠失した組換えヒトCD28を、CMVで刺激されたヒトPBMCの培養液に追加した。これは、IFNγ分泌の用量依存的阻害をもたらした(図6)。この免疫抑制効果は、異なるヒトPBMCドナーで観察され、sCD28によって遮断されるこのシグナル伝達軸の堅牢性を裏付けている。
【0254】
並行して、インターロイキン−6分泌(図7および8A)およびインターロイキン−10(図8A)の上昇が明らかであった。これらのサイトカインは、免疫エフェクター活性(IL−10)の抑制、ならびにSTAT−3シグナル伝達(IL−6)を介して癌の増殖および血管新生を補助し得る2型免疫応答への免疫系の歪みを示すと報告されている。さらに、可溶性CTLA−4(アバタセプトを模倣−自己免疫障害の登録された治療薬)との比較が行われ、サイトカイン分泌プロファイルに関して、免疫システムに対する全体的に同様の影響が明らかになった(図8A)。
【0255】
次に、ヒトPBMCを、組換えヒトCD28の存在下または非存在下で、SEB(1ng/mL)で刺激した。ヒトIgGを対照として使用した。免疫活性化の顕著な特徴であるリンパ球クラスタ化を、12時間ごとに撮影した写真で、IncuCyte(登録商標)S3生細胞を用いて監視した。図8Cに見られるように、組換えヒトsCD28が存在する場合、SEBは本質的にリンパ球に影響を及ぼさなかった。in−vitro免疫応答の間に、抗原提示細胞(APC)が互いに、および他の細胞型とクラスタ化し、クラスタ化が休止リンパ球の抗原特異的活性化に不可欠であることは、十分に確立されている。可溶性CD28は、SEB免疫応答中にクラスタ形成の量およびサイズを減少させるようであり、これは、APCによるT細胞特異的活性化の最初のステップを阻害することを意味する。
【0256】
単離された自己単球およびCD3 T細胞を混合リンパ球反応(MLR)で共培養すると、同様の結果が観察された。混合細胞を、組換えヒトsCD28の濃度を増加させて、または増加させずに、CMVペプチド(0.5μg/mL)で5日間刺激した。ここでも、sCD28は、IFNγ分泌を阻害すると同時に、IL−1B、TGFβおよびIL−10の分泌を増加させることが判明した(図8B)。
【0257】
sCD28は、単球に対して同様の免疫抑制効果を有していた。酵素インドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼ(IDO)は、必須アミノ酸であるトリプトファンを異化させるその能力により、免疫調節に関与している。それは、様々な免疫細胞および多くの癌細胞でも発現される。トリプトファンの不足はTリンパ球の成熟および増殖を阻害するが、トリプトファン異化作用の最終産物であるキヌレニンは、様々な生理学的および病態生理学的状態で免疫寛容を促進する免疫抑制代謝産物としても知られている。IDOに対するsCD28の効果を試験するために、分離されたヒト単球を、対照ヒトIgGまたは組換えヒトCD28(10μg/mL)の存在下、IFNγ(1000U/mL)で48時間刺激した。インキュベーション後、単球はヒトIDOで細胞内染色された(図8E)。細胞内染色を容易にするために、細胞を固定し、BD Cytofix/Cytoperm緩衝液キットで透過処理した。様々な処理の培養液を、ImmuSmol固有キヌレニンELISAキットを使用してIDO活性について評価した(図8D)。sCD28は、単球におけるIDO発現を強く増強した。
【0258】
さらに、驚くべきことに、sCD28は、抗PD1免疫療法の強力な阻害剤であることが判明した。MK−3475(ペンブロリズマブまたはKeytruda、Merck)は、複数の癌の適応症における前例のない効能を備えた承認済みの薬剤である。PMBC培養物への添加により、炎症性サイトカイン分泌(IFNγおよびIL−2)が増加したが、sCD28の存在により、この免疫活性化効果は完全に無効になった(図9A)。
【0259】
MLR設定でも同様の結果が観察された。MLRは、sCD28を使用した場合および使用しない場合、ならびに抗PD1抗体(MK3475、5μg/mL)を使用した場合および使用しない場合で、以前と同様に行った(図9B)。予想通り、MK−3475はIFNγ分泌を増加させ、TGFβ分泌を減少させた。特に、sCD28の存在下では、MK−3475の効果は大幅に低減した。
【0260】
sCD28が抗PD−1療法のプロ活性化効果を阻害するメカニズムを解明するために、sCD28の存在下で免疫細胞上のPD−1リガンドの発現を検査した。単離されたヒト単球を、対照ヒトIgG(10μg/mL)の存在下でIFNγ(1000U/mL)または組換えヒトCD28(10μg/mL)で48時間刺激した。インキュベーション後、単球は、PD−L1(図9C、左)およびPD−L2(図9C、右)で染色された。両方のリガンドは、sCD28で培養された単球上で上方調節されたが、これはsCD28が抗PD−1免疫療法の効果を回避する1つの可能な方法を示唆している。
【0261】
実施例3:可溶性ヒトCD28は癌患者の血漿中に見られる
癌におけるsCD28のレベルは、少数の乳癌患者でのみ示されており、健康な個人で観察されるレベルをわずかに上回っているだけであることが判明した(Isitmangil,G.,In vivo,2016)。著者らは、sCD28が乳癌のマーカーとして使用され得ることを示唆しているが、機能的な関係は示唆されていない。可溶性CD28が実際に免疫系の癌回避を強化する可能性があることが分かった今、10の異なる癌の適応症をカバーする220の試料および健康なドナーからの20の試料の調査を行った。調査では、いくつかの癌で高いsCD28レベルが見つかったが、このレベルは、健康な対照または乳癌患者で見られるレベルよりも桁違いに高い場合があった(図10A)。実際、一部の黒色腫、結腸直腸癌、卵巣癌、NSCLC、および頭頸部癌患者に見られるsCD28レベルと比較すると、乳癌患者のレベルは健康な個人と同等であるようである。この調査は、本発明の抗体#1および#3を使用して行った。そのような高いレベルは、本発明者らに知られているどの研究でも以前に報告されていなかったことは、驚くべきことであった。したがって、本発明の抗体(捕捉用の抗体#3および検出用の抗体#1)ならびにR&D Systemsから入手可能な市販のCD28キット(カタログ番号DY342)を使用して、20の黒色腫患者試料をサンドイッチELISAにより試験した。本発明の抗体は、試料の3つで非常に高レベルのsCD28を検出し、別の14ではより低レベルを検出したが、市販のキットは、試料のいずれでもsCD28を検出しなかった(図10B)。同様の結果は、乳癌に関するIsitmangilらの研究で使用されていたThermo Fischer Scientificから入手可能な市販のCD28 ELISAキットBMS290でも見出された。市販のキットではヒト細胞から脱落したsCD28を検出できないことは、がん患者の高sCD28が今まで知られていない現象であった理由を説明し得る。
【0262】
癌におけるsCD28の役割をさらに解明するために、PBMCを異なる適応症を有する癌患者から分離した。細胞を、SEB(5ng/mL)で3日間、単独で、MK−3475と共に、組換えヒトsCD28と共に、または両方の分子の組み合わせと共に刺激した。MK−3475が存在する場合でも、sCD28の存在下では、すべてのドナーからの細胞の上清中のヒトIFNγの濃度が大幅に低減された(図10C)。確かに、sCD28により、MK−3475の効果は存在しなかった。
【0263】
次に、頭頸部がん細胞株SCC−25の細胞を、トランスウェルアッセイで単独で、または単球と共にインキュベートした。単独で成長させたSCC−25細胞に陽性対照としてIL−6を投与すると、MTT(図10D、上)で測定される、およびコンフルエンス%(図10D、下)で測定される細胞増殖は実際に増加した。単球の存在下で癌細胞を成長させると増殖も増加したが、共培養にsCD28が含まれる場合は、断然に最大の増加が観察された。このデータは、sCD28が前癌効果を有することをさらに裏付けている。
【0264】
実施例4:sCD28はCD80−Fcの有効性を阻害する
CD80は、CD86と共にmCD28の2つの主要なリガンドの1つである。Fc部分に融合したCD80の細胞外ドメインは、免疫刺激分子として使用されており、癌治療法として調査されている。sCD28がCD80−Fcの有効性に及ぼす影響を検査するために、単離されたCD3ヒトT細胞を、2μg/mLの可溶性組換えヒトCD80−Fcの存在下で、プレート結合抗CD3抗体(OKT3、2μg/mL)で刺激した。予想通り、CD80−Fcは、IFNγ分泌を増加させた。しかしながら、sCD28の添加は、CD80−Fcの二次活性化効果を打ち消した(図11A)。同様に、単離されたPBMCをCMVペプチドで3日間刺激し、次いでsCD28と共にインキュベートした場合、期待される免疫応答を生成するためにCD80−Fcの量を増やす必要があった(図11B)。
【0265】
実施例5:in vivoでの癌に対するsCD28の効果
マウスはmCD28を切断しないため、マウスモデルではsCD28の効果を簡単に検査することができない。最も近い選択肢は、組換えsCD28をマウスに投与して、上昇したsCD28レベルの状況を模倣することである。これを、H22同系マウスモデルで調査した。Balb/c完全免疫適格マウスに、H22肝細胞癌細胞の同種移植を施した。細胞は完全に免疫能のあるマウスでも成長し、抗PD−1療法の追加は腫瘍の成長をほぼ完全に止めた(図12A)。組換えヒトsCD28を追加した場合、抗PD−1療法の効果は2匹のマウスでほぼ完全に無効となった(図12B)。これは、一部の対象では、sCD28レベルの増加が癌の進行に非常に有害な影響を与える可能性があることを示唆している。
【0266】
実施例6:sCD28の免疫抑制効果(抗切断)を排除する抗体に基づく薬剤の特性決定
ヒトCD28がADAM10およびADAM17によるタンパク質分解プロセスを受けるという発見は、タンパク質分解性脱落の潜在的感受性を示す候補領域のそのポリペプチド配列の検査を促した。研究により、ADAM10およびADAM17がP1’位のロイシン、バリンおよび芳香族残基を好むことが示唆されている。ヒトCD28の最も魅力的な配列領域は、ヒスチジン134からプロリン152(配列番号10:HVKGKHLCPSPLFPGPSKP)に及ぶストークセクションであり、球状IgVドメインを膜貫通領域に接続している。この領域は、合計3つのロイシンおよびバリン残基、ならびにフェニルアラニン残基を保持し、プロテアーゼのアクセスを妨げる可能性のある二次構造エレメントがないと予測される。特に、ストーク領域には、CD28のホモ二量体化を促進するジスルフィド間結合を形成するシステイン141も含まれている。CD28ストーク領域に特異的に結合する抗体または抗体断片を生成し、CD28オリゴマーの構造および機能の低下を回避しながら脱落したCD28への異なるプロテアーゼのアクセスを潜在的に遮断する目的で、CD28ストーク領域を模倣する二量体ペプチドでCD1マウスを免疫した。免疫化に使用されたペプチド配列は、配列番号40、GKHLCPSPLFPGPSKPKであり、ヒドラジド化学を使用してKLHまたはBSA結合を可能にする遊離アミノ基を有するためにC末端リシンを追加した。結合は、ヒドラジド終端CD28ペプチドとS−4FB修飾BSAとの間で行ったが、これにより、部位特異的結合のための遊離アルデヒドが生成される。ペプチドを非変性ゲルで泳動することにより二量体化を確認した。
【0267】
6匹のマウスをBSA結合ペプチドで免疫した。マウスの尾血血清を、標的抗原、組換えヒトCD28(rhCD28)、およびKLH結合混合ペプチドへの結合について、ELISAで慣例的にチェックした。
【0268】
ELISAで抗原標的に結合するための初期クローンスクリーニングには、ハイスループットスクリーニングプラットフォームを使用した。培養上清を一次抗体として使用して、rhCD28に対する初期EIAで約2000個のハイブリドーマを生成およびスクリーニングし、HRP結合ヤギ抗マウスIgG(γ)およびTMBを用いて発色させた。20クローンが得られ、そのすべてがIgG2a抗体であり、さらに精製およびアイソタイピングのために拡大した。ELISAアッセイでは、20のIgGすべてが組換え可溶性CD28への様々なレベルの有意な結合を有することが確認されている(表1)。
【表1】
【0269】
3つの最高結合クローンをすべて配列決定し、同じ抗体(以下、クローンM9と呼ばれる)であることが判明したため、この抗体を用いて実験を続けた。M9抗体の配列は上記に見出すことができる。抗体M9の段階希釈を使用して、組換えヒトsCD28およびストーク領域ペプチドへの特異的結合を確認した(図13A)。興味深いことに、抗体は組換えヒトsCD28を検出できたが、実際に免疫細胞から脱落したsCD28は検出できなかった(図13B)。これは、抗体が切断部位で結合し、それが結合するデアイソトープが切断形態では不完全であることを強く示唆している。抗体M9の存在下および非存在下でrhCD28をADAM10またはADAM17と混合することにより、切断の直接阻害がチェックされる。得られるrhCD28ペプチドを質量分析によって配列決定され、切断が生じたかどうかが決定される。
【0270】
これらの結果は、ストーク領域の結合がmCD28シグナル伝達に直接影響しない可能性があることを示唆している。しかしながら、R&D Systemsのモノクローナル抗体MAB342、クローン37407がCD28のストーク領域に結合することが報告されている(国際特許出願WO2004096139を参照されたい)。さらに、R&D Systemsは、この抗体がCD28アゴニストであることを報告している(rndsystems.com/products/human−cd28−mab−clone−37407−37407_mab342)。したがって、この抗体の結合を調査した。MAB342は、組換えヒトCD28−Fcおよび組換えヒトCD28a(ストーク領域配列を欠失した可溶性スプライス変異体)に結合するが、組換えマウスCD28には結合しないことが判明した(図13C)。しかしながら、ヒトCD28ストークペプチドへの結合をアッセイした場合、結合は観察されず、この抗体が実際にCD28ストーク領域に結合しないことを強く示唆している(図13C)。
【0271】
実施例7:sCD28の免疫抑制効果を排除する(一掃)抗体に基づく薬剤の特性決定
sCD28に強く結合する3つの抗体を取得し、sCD28レベルを下げるための一掃剤としてのそれらの潜在的有効性を調査した。3つの抗体の配列は、上記に示されている。
【0272】
3つの抗体がヒトsCD28に結合する能力を確認するために、ヒトCD3 T細胞をPHAで刺激し、sCD28を本発明の2つの抗体を用いたサンドイッチELISAによって測定した。抗体1を検出抗体として使用し、抗体2を捕捉抗体として使用した代表的な結果を、図14Aに示す。同様に、ヒトPBMCをSEBで刺激すると、本発明の抗体は再びsCD28を強く検出することができた(図14B)。プロテアーゼ阻害剤TAPI、GI254023XおよびTMI−1を使用すると、より低いレベルのsCD28が検出され、確かにsCD28が検出されていることが確認される。
【0273】
抗体#1および#2を、mCD28に結合することが知られている対照の市販のCD28抗体CD28.2と比較した。様々な濃度のsCD28を使用し、各抗体(および陰性対照としてのmIgG)を用いて直接ELISAを行った(図14C)。組換えヒトsCD28タンパク質を、maxisorp ELISAプレートに固定化し、結合をロバ抗マウスIgG(H&L)−HRPによる結合抗体の検出およびTMBによる発色で評価した。市販の抗体CD28.2はsCD28に結合したが、結合は貧弱で、入力を10倍に増やしてもO.D.の増加はわずかであった。対照的に、抗体#1および#2はどちらも、はるかに強いsCD28への結合を示し、抗体#1は、ほぼ10倍大きい検出を示し、抗体#2は、検査した全範囲にわたって増加する抗体濃度と直線関係を示した。各抗体の直接ELISAを、個別に図14Dに示す。興味深いことに、抗体#2はマウスCD28にも結合することができたが、抗体#1および#3は結合することができなかった(図14E)。
【0274】
CD28.2はT細胞の増殖およびサイトカイン分泌を刺激することが知られており、したがってmCD28アゴニストとして作用する。実際に、CD86のmCD28への結合をFACSで測定したところ、CD28.2を追加するとCD86結合が大幅に減少し(図15A)、これはCD28.2がmCD28のリガンド結合ドメインに結合またはそれを閉塞することを示している。対照的に、抗体#1(図15B)、抗体#2(図15C)、または抗体#3(図15D)はいずれも、CD86のmCD28への結合を遮断せず、実際に、両方の抗体はmIgG対照(図15E)に相当するようである。
【0275】
T細胞による炎症性サイトカイン分泌を代表するものとして、インターフェロンγ(IFNγ)分泌を測定した。抗CD3刺激の存在下で、抗体CD28.2はT細胞が活性化されたことを示す強力なIFNγ分泌を誘導した。対照的に、抗体#1、#2、および#3はすべて、様々な濃度でIFNγ分泌に影響を与えなかった(図15F)。したがって、CD28.2はmCD28アゴニストとして作用するが、抗体#1〜3はアゴニスト様ではない。同様の結果は、ヒトPBMCがSEBで刺激された場合にも見られた(図15G)。
【0276】
同様に、ヒト単離T細胞を抗CD3抗体で刺激すると、CD80−Fcはアゴニストとして機能し、IFNγ分泌を増加させる。アンタゴニストの添加はCD80の効果を減少させるはずであるが、抗体#1〜3を添加した場合、分泌の減少は観察されなかった(図15H)。これは、抗体#1〜3もアンタゴニスト様でないことを示している。
【0277】
最後に、抗体#1〜3がmCD28に結合する能力を検査した。sCD28抗体がmCD28に結合しないことは、必須ではないが有利である。そのような抗体は、可溶性タンパク質の特異的検出に使用することができ、治療的に使用した場合、膜形態には影響を及ぼさないであろう。ナイーブ単離CD3 T細胞をFACで評価して、mCD28結合をアッセイした。細胞を抗体#1〜3(20μg/mLの濃い灰色のヒストグラム)またはアイソタイプ対照(mIgG、20μg/mL、淡い灰色のヒストグラム)と共にインキュベートした。Alexa Fluor 647結合ヤギ抗マウス二次抗体を用いて結合検出を行った。図15Iに見られるように、抗体#1のみがmCD28と結合した。抗体#2および#3は、細胞表面上のCD28に結合しないため、sCD28に完全に特異的である。
【0278】
実施例8:抗体を使用して血漿からsCD28を除去することができる
製造元のプロトコル(Thermo Fisher Scientific)に従って、様々な量(0.125〜2μg)の抗体#1および#2をトシル活性化磁気ビーズに投入した。次いで、投入したビーズを癌患者からの血漿試料に加え、サーモミキサーで混合物を37℃で2時間、1000RPMでインキュベートした。ビーズを分離し、磁石を用いて血漿から取り出し、血清中に残っているsCD28の量をELISAで測定した。抗体#1(図16A)および抗体#2(図16B)からの代表的な結果が示されているが、本発明の抗体が血漿からsCD28を結合および除去することができたことを示している。
【0279】
抗体#1を、様々な癌試料(黒色腫、結腸直腸癌および卵巣癌)でさらに試験し、CD28の既知のリガンドである3つのB7分子と比較した。約1.5μgの抗体#1、CD80、CD86、およびICOSLをそれぞれトシル活性化磁気ビーズに投入し、ビーズを以前のように血漿と混合した。結腸直腸癌試料(図16C)、2つの黒色腫試料(図16D〜E)、卵巣癌試料(図16F)および健康なドナーからの試料(図16G)をすべて試験した。抗体#1は、試験された他の3つの分子よりも優れており、すべての場合において、血漿中のsCD28レベルを健康な試料で観察されたレベル以下に減少させることができた。実際に、抗体#1は、黒色腫試料の1つを除いて(図16D)すべての試料でsCD28をほぼ検出不可能なレベルに減少させたが、この試料でも50%を超える低減が観察された。
【0280】
本発明は、その特定の実施形態と併せて説明されてきたが、多くの代替物、改変物、および変形物が当業者に明らかであることは明白である。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨および広い範囲内に収まるこのような代替物、改変物、および変形物をすべて包含することが意図されている。

【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B-1】
【図3B-2】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図15G】
【図15H】
【図15I】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【手続補正書】
【提出日】20201204
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】配列表
【補正方法】追加
【補正の内容】
【配列表】
2021517152000001.app
【国際調査報告】